見える子ちゃん::光で怖さ表現 女の子の可愛さも 細部のこだわり 小川優樹監督に聞く

テレビアニメ「見える子ちゃん」の一場面(C)泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会
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テレビアニメ「見える子ちゃん」の一場面(C)泉朝樹・KADOKAWA刊/見える子ちゃん製作委員会

 KADOKAWAのウェブコミックサイト「WebComicアパンダ」で連載中の泉朝樹さんのホラーコメディーマンガ「見える子ちゃん」がテレビアニメ化され、TOKYO MXほかで10月3日から順次、放送される。監督を務めるのは、これまで「みるタイツ」「異種族レビュアーズ」などを手がけてきた小川優樹さんだ。小川監督に、怖さ、女の子の可愛さにこだわり抜いたという同作の制作の裏側を聞いた。

 ◇細かな光の調整 アニメならではの表現も

 「見える子ちゃん」は、普通の人には見えない異形な“ヤバい”やつらの姿が見えるようになってしまった女子高生・四谷みこが、逃げるでもなく、立ち向かうでもなく、徹底的にスルーする姿を描く。アニメは、「幼女戦記」「亜人」などの猪原健太さんがシリーズ構成、脚本を担当、「ひぐらしのなく頃に」などのPassione(パッショーネ)が制作する。

 「怖がりなので……」という小川監督。これまでホラー映画などはあまり見てこなかったこともあり、アニメ制作のために研究した。

 「ホラー系は怖くて今までほとんど見たことがなかったんです。一人で見るのは怖いので、最初は会社でメインスタッフとみんなで一緒に見ましたが、みんなの前で何度もビクッと反応しちゃって少し恥ずかしかったですね……(笑)。でも、何度か見る中で、化け物が出てくるタイミングを少しずらしていることなどに気付き、いろいろ勉強にもなりました。アニメでは、実写ではできないアングルもできますし、アニメならではの表現もできるかもしれないと考えるようになりました。ほんと怖かったですが(笑)」

 アニメならではのホラー表現ができるが、アニメならではの難しさもある。

 「ホラーで難しいのは、暗い場所が多いところです。アニメでキャラクターが暗い場所にいると、顔がよく見えません。おびえている表情が大切になるので、光の表現を意識しました。暗くすると、黒く潰れてしまうので、1カット1カット調整しています」

 光にこだわり抜き、怖さを表現した。

 「街頭や自販機の光、スマホの光で顔を映し、キャラクターの影付けを作画でしつつ、撮影で瞳にハイライトの光を足したり、髪の毛をアウトラインだけ光らせたり……。光源をどうするか?を考えました。撮影の方と相談して、場所、シーンによって色みも変えています。明るい教室でもうっすら青を入れて、夕暮れではうっすら紫を入れてみたり。アニメではあまり見ない色かもですが、いろいろ挑戦してみました」

 ◇見たことがない表現を

 女の子の可愛さも「見える子ちゃん」の魅力だ。みこのほか、みこの親友の百合川ハナ、霊能者を志す二暮堂ユリアといった個性的な美少女が登場する。小川監督は、怖さだけでなく、可愛さにもこだわった。

 「驚いた時に瞳の反射に色を入れたり、髪の毛先には、ハナは少し黄色、ユリアは少しピンクを入れるなどグラデーション処理をしたりもしています。髪が一色だと、アップになった時にせっかくの顔がのっぺりしてしまうので。」

 ホラー映画は若手女優の登竜門になっているところもあるなどホラーと美少女というのは相性がいい。こだわりは細部までおよぶ。

 「自分も視聴者の時はそうですが、女の子のキャラクターがメインの作品は細部にこだわっている方が見る側としてもうれしいので、いろいろこだわりました。おびえている時の服のしわ、スカートをつかむ手の動き、唇の震え、動揺する瞳の動き、など見せ方をいろいろ試行錯誤しています。」

 「見える子ちゃん」は、ホラー要素、美少女要素以外にもさまざまな魅力がある。

 「第2話以降はコメディー要素も出てきますし、ホラーとコメディーのバランスを考え、ただのホラーアニメにならないようにしています。原作には感動のストーリーもあります。女の子が頑張っている姿も魅力の一つなので、そこもこだわっています」

 小川監督は「みるタイツ」「異種族レビュアーズ」などこれまでも異色の作品を手がけてきた。「見える子ちゃん」でも新たな表現に挑戦しており「よくありますよね!というものではなく、この作品もそうですが唯一の作品、見たことがないものを作っていきたいです」と話す。「見える子ちゃん」はもちろん、今後も小川監督は“見たことがない”表現で驚かせてくれそうだ。

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