菅田将暉:原田美枝子と映画「百花」でダブル主演へ 原作・川村元気が長編映画初監督

2022年公開の映画「百花」のビジュアル (C)2022「百花」製作委員会
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2022年公開の映画「百花」のビジュアル (C)2022「百花」製作委員会

 俳優の菅田将暉さんと女優の原田美枝子さんが、2022年公開の映画「百花」でダブル主演を務めることが12月2日、分かった。劇場版アニメ「君の名は。」(新海誠監督)などで知られる映画プロデューサーで小説家の川村元気さんの同名小説(文春文庫)が原作で、川村さんが監督と脚本を担当する。川村さんが長編作品の監督を務めるのは今回が初めて。

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 原作の「百花」は、川村さん自身の体験から生まれた小説。山田洋次監督や、女優の吉永小百合さんらが絶賛していることでも知られ、発行部数は18万部を突破している。映画では、レコード会社に勤務する主人公は、社内結婚をして、まもなく子供が生まれようとしているときになって、日常が一変。記憶を失っていく母を目の当たりにして、封印していたはずの過去の記憶に向き合うことなる……という物語が描かれる。菅田さんは主人公の葛西泉、原田さんは泉の母・百合子を演じる。

 菅田さんは、「川村元気さんとはこれまでいろんな現場でお会いし、何本もお世話になっているのですが、世界中を飛び回り、常に新しいものを探し続けるその姿勢に、どこか超人めいた華やかさを感じていました」とコメント。「しかし今回、ご自身で書き、監督する『百花』を初めて読んだときにびっくりしました。こんなにも小さな、小さな小さな物語。誰もが通る、親子の、家族の、あせていく記憶の世界。どうしようもない人間の性(さが)が溢(あふ)れていて、原作小説を読みながら気づいたら泣いてました」と話している。

 また「今、川村さん本人の手で残すべき作品だと思いました。自分の曖昧な記憶と向き合い、忘れていく人間を自覚し、あがいていこうと思いました。そして、一生忘れられないテークが生まれました。原田さんとふたり、ボロボロになりました。ふと思い出してはニヤニヤしています。公開が楽しみです。皆さまの記憶にこびりつき、明日がより豊かになる事を願っています」とコメントを寄せている。

 原田さんは、「菅田さんは個性の強い方という印象だったのですが、話し始めたらすごく素直で頼れる方で、たくさん支えてもらいました。川村さんは俳優のことをちゃんと見てくださる方で、信頼して身を任せることができました。なかなかOKが出なかったシーンのロケで、ふと空を見たとき、黒澤明さんや溝口健二さん、私の恩師である増村保造さんたちが並んで見守ってくれているような、不思議な感覚を味わいました。みんなで魂を込めて作った作品です。楽しみに待っていてください!」と呼びかけている。

 川村さんは、「原作小説を読み、すぐに電話をかけてきてくれた菅田将暉君。脚本や芝居について、何度も話し合いを重ねた原田美枝子さん。監督をしながら自分で書いた物語の記憶は散り散りになり、今は素晴らしいスタッフ、キャストと共有する記憶として再構成されています。目下編集中ですが、菅田将暉、原田美枝子のすさまじい姿が映っていることだけは確かです」と話している。

 映画は2022年9月9日に公開される。

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