上白石萌音さん、深津絵里さん、川栄李奈さんが主演するNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「カムカムエヴリバディ」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第79回が2月22日に放送。安子編に登場し、失踪してから行方知らずだった安子(上白石さん)の兄・算太(濱田岳さん)がついに再登場した。劇中では1951年に失踪し、1984年に再登場するまで30年以上の年月が流れ、算太は64歳に。算太は30年以上何をしていたのか、第17週の演出を担当した安達もじりさんに聞いた。
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算太が再登場したのは、時代劇のスター“モモケン”こと桃山剣之介(尾上菊之助さん)が出演する、条映太秦映画村のCM撮影シーン。撮影現場に現れた算太は「いけん、いけん、いけん……こげんなもん、一個もおもろくない」とCMの演出に口を出したり、モモケンとは“団五郎”時代から懇意であったことをうかがわせる描写があった。
その後、算太がCMを演出することになり、ダンスを全面に押し出したCMが完成。現場を仕切っている様子から、業界では相当な実力者であることが分かる。
同シーンについて、安達さんは「年上の役を演じることに、濱田さんは『大丈夫かな?』とおっしゃっていて、『大丈夫です』と伝えました。老けメークについては探りつつ、ちょっとした動きや姿勢で表現してくださったので、お互い探り探りの中、非常にうまくいったと思います」と振り返る。
この30年、算太は何をしていたのだろうか。「ダンサーなのか、振付師なのか、基本的にはダンスホールのようなところから離れず、生きてきたという裏設定にしています。時代も大きく変わる中で苦労もあったでしょうし、クラブの経営者側に回った時期もあったかもしれませんが、再登場した時点では振り付けを主な仕事にしている設定」だという。
このタイミングでの再登場について、「(脚本の)藤本(有紀)さんの中でいくつかの構想があり、物語の中で最も効果的な再登場を議論しながら考えてきました。二代目モモケンとの関わりがある存在として出てくる形を藤本さんが考案しました」といい、「ひなたが小さい頃に再登場する案もありましたが、そこよりはこのタイミングということで、現状になりました」と明かした。
安子編ではトラブルメーカーとして周囲を振り回していた算太。今後、ひなた(川栄さん)や、かつて同居していたるい(深津さん)らと、どのように関わっていくのか、注目したい。
「カムカムエヴリバディ」は、朝ドラ史上初の3人のヒロインが織りなす100年のファミリーストーリーで、昭和、平成、令和の時代に、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母、母、娘の3世代親子を描く。上白石さんは祖母の安子役、深津さんは母のるい役、川栄さんは娘のひなた役として、バトンをつなぐ。
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