マイファミリー：「4話がスタート地点」　異例のスピード展開に込められた思い　ドラマPに聞く今後の見どころ

　二宮和也さんが主演を務めるTBS「日曜劇場」（日曜午後9時）枠の連続ドラマ「マイファミリー」。二宮さんと多部未華子さんが夫婦役を演じ、誘拐された娘を救うために奮闘する姿が描かれてきたが、4月24日放送の第3話で娘を救出。早くも大団円と思われたが、ラストでは二宮さん演じる主人公が絶望の表情で「何でこうなった……。何でこうなるんだよ！」と叫んで話題を呼んだ。「3話までは壮大なプロローグ。4話がスタート地点です」と、さらなる大きな展開を示唆する飯田和孝プロデューサーに、4話以降の展開や今後の見どころについて語ってもらった。

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　「マイファミリー」は、連続ドラマ「TOKYO MER～走る緊急救命室～」「グランメゾン東京」（共に同局系）などで知られる脚本家・黒岩勉さんのオリジナル作品で、二宮さんは主人公のゲーム会社の社長・鳴沢温人、温人の妻・未知留を多部さんが演じている。

　第1～3話では、誘拐された愛娘・友果（大島美優さん）を取り戻すため、温人が犯人の指示に従って警察を排除。大学時代の親友・三輪碧（賀来賢人さん）、東堂樹生（濱田岳さん）とも協力しながら、身代金を犯人に届けたことで、友果の救出に成功した。しかし、事件の捜査にあたっていた神奈川県警の葛城圭史（玉木宏さん）からは「ホシ（犯人）を野放しにしたことを、あなたは必ず後悔する」と不吉な言葉を投げかけられる……。

　犯人は捕まっていないものの、わずか3話で“事件解決”というスピーディーな展開。飯田さん自身も意識しているというスピード感には、配信で人気を博している海外ドラマの影響もあるという。「配信ドラマは、ずっとかじりつけば最後まで見ることができる。1話ごとに1週間お待たせするテレビドラマがそこに勝つには、その分、視聴者を飽きさせない（ストーリーの）“展開感”とスピード感が大事だと考えている」と話す。

　さらに、犯人捜しが物語の主軸ではないということを視聴者に理解してもらう意味もあったと明かす。「『犯人誰なんだっけ？』というところは残しながらも、さらに翻弄（ほんろう）されていく登場人物たちの姿が描かれる。『（友果の誘拐事件を）10話見せられるのか』みたいなつぶやきも見ていたので、『そう簡単なサスペンスではありませんよ』（と伝えたい）」と語った。

　「“ノンストップファミリーエンターテインメント”から“ノンストップサスペンスエンターテインメント”に移行する」と今後の展開を語った飯田さん。犯人を野放しにした結果、温人を含めた登場人物に起こることが4話以降の見どころになっていくという。

　「家族の再生物語だと思われていますが、ここからいろんな“家族”がかかわっていく。『そんな“マイファミリー”もあるのか』と思われるかもしれません」と意味ありげに語る飯田さん。さらなる激動の展開が待ち受けるであろう今後のストーリーに期待したい。