悪女(わる):「気遣いはタダ」「社内恋愛は身を滅ぼす」 “峰岸さん”江口のりこの金言が話題

連続ドラマ「悪女(わる) ~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」の一場面=日本テレビ提供
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連続ドラマ「悪女(わる) ~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」の一場面=日本テレビ提供

 女優の今田美桜さん主演で放送中の連続ドラマ「悪女(わる) ~働くのがカッコ悪いなんて誰が言った?~」(日本テレビ系、水曜午後10時)。原作は、女性向けマンガ誌「BE・LOVE」(講談社)で1988~97年に連載された深見じゅんさんの「悪女(わる)」で、30年ぶりの再ドラマ化となった。大手IT企業の窓際部署に配属された田中麻理鈴(今田さん)が、クセ者社員らの抱える問題にぶつかりながら、出世の階段を駆け上がる姿を描く。第5話まで放送されたが、峰岸雪(江口のりこさん)の“金言”が話題を呼んでいる。反響を呼んだ峰岸の名ぜりふを紹介する。

 ◇「このビルの清掃スタッフ、全員の名前と顔とローテーション、覚えなさい」

 第1話(4月13日放送)では、新入社員の麻理鈴が峰岸のいる地下の備品管理課に配属される。峰岸は「あなたは何も期待されていない」と突き放すが、麻理鈴は「仕事くださいよ」と食い下がる。すると、峰岸は「このビルの清掃スタッフ、全員の名前と顔とローテーション、覚えなさい」と謎の指示を出す。麻理鈴は言われた通りに、山瀬修(高橋文哉さん)をはじめとする清掃スタッフとコミュニケーションを取るようになった。

 すべての始まりとなるこの言葉は、専務の島田礼治(小木茂光さん)が清掃スタッフに新入社員について聞き取りすることを知っていた峰岸の判断だった。情報力に優れる清掃スタッフは以降、麻理鈴の味方になる。現実には、全員の名前と顔を覚えるのは難しいかもしれないが、自らが使う場所を清掃してくれるスタッフへの感謝の気持ちは大切だろう。

 ◇「人を疑うことも大事」

 第2話(4月20日放送)では、麻理鈴と昼食を取る峰岸が、自身の好物というきんぴらごぼうを差し出し、交換でから揚げを手に入れるシーンがあった。麻理鈴が「すいません。好きな物をいただいちゃって」と笑うと、峰岸は「いいのいいの。本当は嫌いだから、ごぼう。人を疑うことも大事」と言い、麻理鈴をあぜんとさせた。

 さらに、人事部に配属された麻理鈴が、女性部下に厳しい“女王蜂症候群”の夏目聡子(石田ひかりさん)に懐くようになると、峰岸は麻理鈴に「この間言ったこと覚えてる? 人を疑え。気を付けなさい。さっきまでの味方が一番の敵になることもある。会社なんて妬み、そねみ、足の引っ張り合いの世界だからね」と忠告する。

 峰岸の忠告通り、麻理鈴は重要な書類を紛失した疑いを夏目にかけられてしまう。同僚からぬれぎぬの可能性を指摘されると、麻理鈴は「私は夏目課長のこと100%信じてるんで」と強く言い放つ。しかし実は、夏目がおっちょこちょいな麻理鈴を懲らしめようとしたのだ。

 他人を信じて裏切られた経験がある人は多いはずだ。麻理鈴のように全幅の信頼を置けるのが理想だが、峰岸の「人を疑うことも大事」というのが現実的に役立つ考え方なのかもしれない。

 ◇「会社は人よ」

 第3話(4月27日放送)では、麻理鈴がマーケティング部で働くことになる。梨田友子(石橋静河さん)が所属し、部でおまけ扱いされているリサーチチームの一員になるが、麻理鈴のミスが原因でチームは解散の危機に陥る。そんな中、峰岸は麻理鈴に会社の組織図を自ら作成するように指示。しかし麻理鈴は、部署だけが書かれた従来の会社の組織図を丸写ししてしまう。峰岸は、麻理鈴が自ら所属するチームすら書いていないことを指摘した上で、「田中麻理鈴、会社は人よ」と告げた。改心した麻理鈴は、それぞれの部署で働く人物の顔を思い浮かべながら、自分なりの組織図を作り、ミスを挽回しようと張り切るのだった。

 どこか会社を“物”のように捉えていた麻理鈴を、そこで働いている“人”に注目させた峰岸。「会社は人よ」という言葉に、SNSでは「人がいないと会社は成り立たない。人によって成り立つのが会社」「人がしっかりしていない会社は、どんどんお粗末となる」と共感の声が集まった。

 ◇「気遣いはタダ」

 第4話(5月4日放送)では、エリート社員の小野忠(鈴木伸之さん)が会社の125周年プロジェクトのリーダーを務めるが、女性社員と対立し、苦戦を強いられる。峰岸に相談する小野は、女性との接し方をめぐり、「生きにくい世の中」と話す。さらに「これでもだいぶ気を使ってきたつもりですけどね。うかつに褒め言葉も言えないですよ」と漏らすと、峰岸は「あなたがその一言をのみ込むだけで、傷付かない人がいるかもしれない。それに損なことだけでもないと思うよ。ちょっとした気遣いで済むならすればいい。気遣いはタダだよ。タダ」と伝える。これを機に小野は考え方を変え、プロジェクトも成功した。

 性別や年齢に関係なく、ちょっとした他人への気遣いで環境が変わることもあるだろう。「すてきな考え方」「うなずくしかなかった」と、視聴者の心に刺さった峰岸さんの言葉だった。

 ◇「社内恋愛は身を滅ぼす」

 第5話(5月11日放送)では、麻理鈴が三島正則(山口智充さん)の率いる営業4課に異動になる。仕事の効率アップのため課内恋愛を禁止する三島に、T・Oさん(向井理さん)一筋の麻理鈴は不満を漏らすが、峰岸は「社内恋愛を身を滅ぼす」とピシャリ。峰岸は上司の島田との根も葉もないスキャンダルを流され、現在の備品管理課に左遷された過去があった。当時、峰岸は島田に好意を持っていたため、うわさを否定できずにいた。この経験が麻理鈴への助言につながったのだ。

 「社内恋愛は身を滅ぼす」という言葉に、SNSでは経験者から「仕事はやりづらくなる」「すごく心が痛い」といった声が上がった。一方で、麻理鈴の「恋は仕事のパワーになります」という言葉も正しいだろう。現に峰岸は、T・Oさんを原動力として仕事に打ち込む麻理鈴を羨ましく思っていた。ただ、SNSでは「恋愛禁止は俺も反対」「モチベがないと壊れちゃうよ」というコメントもあり、意見が分かれた。

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 前向きな性格を武器に、峰岸の金言をうまく取り入れ、成長を続ける麻理鈴。数々の部署を横断し、女性社員を活気づかせてきた。5月18日放送の第6話からは、麻理鈴が入社2年目になり、物語は「第2章」に突入する。麻理鈴の今後と共に、峰岸の金言にも注目してほしい。

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