玉木宏:「マイファミリー」 “世界一イケボ”な「ドリンクバーで」誕生秘話 考察盛り上がりに喜びも

連続ドラマ「マイファミリー」に出演する俳優の玉木宏さん(C)TBS
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連続ドラマ「マイファミリー」に出演する俳優の玉木宏さん(C)TBS

 連続ドラマ「マイファミリー」(TBS系、日曜午後9時)に出演する俳優の玉木宏さん。数々の現場で実績を上げてきた捜査一課の警部、葛城圭史を演じているが、その執念深さを怖がる視聴者もいるほどだ。第6話(5月15日放送)では、玉木さん演じる葛城が「ドリンクバーで」と話す場面があり、SNSでは「世界一イケボな『ドリンクバーで』」と話題となった。同シーンの撮影の裏側や、葛城役への思いを聞いた。

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 「マイファミリー」は、連続ドラマ「グランメゾン東京」(同局系)などで知られる脚本家・黒岩勉さんのオリジナル作品。ゲーム会社「ハルカナ・オンライン・ゲームズ」社長・鳴沢温人と、妻の未知留(多部未華子さん)が、誘拐された小学生の娘・友果(大島美優さん)を救うために警察の力を借りることなく奮闘し、第3話(4月24日放送)で友果の誘拐事件が完結。

 第4話(5月1日放送)からは、三輪碧(賀来賢人さん)とその元妻・沙月(蓮佛美沙子さん)の娘・優月(山崎莉里那さん)の誘拐事件が発生。第5話(8日放送)で無事に優月を救出したものの、今度は阿久津(松本幸四郎さん)と絵里(森脇英理子さん)の娘・実咲(凛美さん)が誘拐され、温人は阿久津の用意した身代金の受け渡し役をすることに。

 第6話(15日放送)では、絵里によってGPSを取り付けられたとは知らずに、身代金の入ったスーツケースの受け渡しを完了した温人。その後、絵里から事情を聞いた温人は、GPSの位置情報を頼りに犯人を追うと、そこにいたのは鈴間亜矢(藤間爽子さん)だった。第7、8話(22、29日放送)では、友果と優月の誘拐事件について、東堂樹生(濱田岳さん)が「俺が誘拐した」と自白する展開だった。

 葛城は、どんな状況になっても捜査を推し進めてきた刑事で、視聴者からは「玉木宏が一番怖い」「玉木宏の登場は怖い」といった声が上がるほど。玉木さんは、「執念深さはときに怖くも見えるというか。第1~2話では、葛城犯人説が出ていた部分もあるんですけど、どっちに転んでもわからないような、真っすぐ事件を追っている感じで演じております」と話す。

 鳴沢家の誘拐事件を担当したが、鳴沢夫婦が警察を排除したことにより、友果の救出時に犯人を逮捕できなかったことを悔やんでいる葛城。「台本をいただいているので、僕自身はその執念深さの理由ははっきり分かっているんですけど、5年前に起きている(東堂の娘の)東堂心春さんの事件にきっとつながると信じてやっているというか……」と話す。

 また、「心春さんを救えなかった、という事実が自分の中にあって、同じようなことを繰り返さないように、という思いもあるだろうし……。仕事に対して非常に真っすぐな男だと思うので、そこは共感できます」と続ける。

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 第6話では、ファミリーレストランで、新米刑事・梅木司(那須雄登さん)から捜査情報を聞き出そうとする葛城の様子が描かれた。葛城が「ドリンクバーで」と注文するシーンが登場し、SNSでは「あんないい声の『ドリンクバー』聞いたことないぞ」といった声が飛び交った。

 玉木さんによると、「ドリンクバーで」のセリフはアドリブではなく、追加された設定だったという。「なぜドリンクバーかというと、刑事が集まって話をする中で、言い方は悪いですが、店員さんには近くに来ないでほしいという。ドリンクバーを頼んでしまえば、自分で飲み物を取りに行くので、という意味が監督の中にあったようです」と明かす。

 また、「日常的に使っている言葉なので、(SNSの盛り上がりは)意外でした。生活感が見えない葛城だからこそだったのかもしれないです」と話す。

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 撮影現場の様子について、「みんな意外としゃべることが好きな人たちばかりなので、集中するときは集中して、そうでないときはたわいもない会話で盛り上がっています」と話した玉木さん。

 4度目の共演となる二宮さんについては、「最初はお互い10代の頃だったのですが、その当時から第一線で主演をやっている人。印象は変わらず、現場を引っ張っている感じで、さすがだなというか。どんどん進化されていると思うんですけど、非常に頼りがいのある座長」と表現する。

 第8話では、東堂が、友果と優月の誘拐を自白したものの、現在誘拐されている実咲は、心春(野澤しおりさん)を誘拐した犯人の仕業だと話したことで、視聴者からはさまざまな考察が上がっている。

 撮影現場や家でも、「考察ではこう言われているらしいよ」という話をすることもあるといい、「『そこまでちゃんと考えて見てもらえるドラマってなかなかないよね』と話をしていて。視聴者の方が考えて、見てくれているのはすごくうれしいなと思う」と笑顔を見せる。

 「誘拐という事件をきっかけに(家族が)絆を深めて、良い形に変わっていく。見ていて心にジーンとくるものがあって。それと、脚本の面白さがすごく出ているドラマだなと思って」と続けた玉木さん。「複雑でぱっと頭に入ってこないし、演じる上でも当然理解していなければ、外に出ていかないので難しさはある。でも、その難しさに臨めるというのは、作品としてすごくやりがいがあります」と充実の表情を見せていた。

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