夏へのトンネル、さよならの出口:eillが主題歌担当 書き下ろしの挿入歌も ガガガ文庫のラノベ原作の劇場版アニメ

劇場版アニメ「夏へのトンネル、さよならの出口」の主題歌、挿入歌を担当するeillさん
1 / 2
劇場版アニメ「夏へのトンネル、さよならの出口」の主題歌、挿入歌を担当するeillさん

 ガガガ文庫(小学館)のライトノベルが原作の劇場版アニメ「夏へのトンネル、さよならの出口」(田口智久監督、9月9日公開)で、シンガー・ソングライターのeill(エイル)さんが主題歌「フィナーレ。」を担当することが6月28日、分かった。主題歌はeillさんの書き下ろしで、劇場版アニメの主題歌として楽曲提供するのは初めて。eillさんの書き下ろし楽曲「プレロマンス」、2020年に発表した「片っぽ」のアコースティックバージョンが挿入歌として流れることも発表された。

ウナギノボリ

 eillさんは「今回、オファーをいただいてから何度も原作を読み返して、主人公の二人の心の中をのぞきながら、日々を一緒に過ごして曲を作りました。同じ時間を過ごすと、似てきたり、お互いのことが分かってくるように、二人の共同戦線は、どんどん深く、明確な絆に変わっていく。そんな真っすぐな二人が私はとても好きで、色あせない愛を歌った主題歌を『フィナーレ。』と名付けました」とコメント。

 挿入歌については「なにか物語が始まる前のトキメキを描いた挿入歌を『プレロマンス』と名付けました。さらに過去曲の『片っぽ』も劇中歌として選んでいただけて……本当に光栄です……。楽曲では、海の音や原作にまつわる効果音、音楽で作れるワクワクをたくさん!詰め込んだので、ぜひ楽しみにしていただけるとうれしいです! 私も、劇場で見られるのが待ち遠しいです」と話している。

 田口監督は「『片っぽ』はまるでこの作品のためにあるような曲だと思いました。とても美しくはかない、誰も誰かを求めているというあまりに普遍的であり、個人的でもあるこの曲はまさに『夏へのトンネル、さよならの出口』であったように感じました。『プレロマンス』は華やかにこの作品の色を強く引き立ててくれています。映画の彩度が、音楽によって一段も二段も引き上げられたように思います。青春の確かな輝きが音楽の力によってその輪郭を鮮明に浮かび上げてくれました。主題歌としてある『フィナーレ。』は作品テーマのアンサーにもなっている曲だと感じています。きっと映画を見ていただければその意味が分かるかと思います」とコメントを寄せている。

 原作の八目迷さんは「初めて『フィナーレ。』を聴いた時、なんて真っすぐなラブソングだろうと思いました。何かと不器用な主人公二人の、本当に望んでいたものが、この曲に秘められているんじゃないかな。そう思わせてくれる曲です。そして挿入歌である『プレロマンス』も、夏の到来と淡いボーイミーツガールを感じさせてくれました。誰だって一度は、この曲に込められたドキドキを求めていたはず。夏の青空のような曇りのないロマンスを、ぜひ劇場で味わってください」と話している。

 「夏へのトンネル、さよならの出口」は“中に入ると年を取る代わりにほしいものが手に入る”ウラシマトンネルという都市伝説にまつわる、ひと夏のボーイミーツガール作品。過去に最愛の妹を亡くし欠落を抱えて生きる塔野カオルと、ある悩みを持つ転校生の花城あんずが、ウラシマトンネルで互いのほしいものを手に入れようとする。2019年に第13回小学館ライトノベル大賞でガガガ賞と審査員特別賞に選ばれた。

 アニメは「アクダマドライブ」「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION絆」などの田口さんが監督を務め、「映画大好きポンポさん」などのCLAPが制作する。鈴鹿央士さんがカオル、飯豊まりえさんがあんずの声優を務める。

写真を見る全 2 枚

アニメ 最新記事