小林千晃:テレビアニメ「クールドジ男子」は「戦わない戦隊モノ」 ドジは日常茶飯事!?

「クールドジ男子」に出演する小林千晃さん
1 / 4
「クールドジ男子」に出演する小林千晃さん

 ドジだけどクールな男子たちの日常を描く那多ここねさんの人気マンガが原作のテレビアニメ「クールドジ男子」が10月10日深夜にスタートする。メインキャラクターである4人のクールドジ男子の一人、大学2年生で20歳の一倉颯を演じるのが、人気声優の小林千晃さんだ。実は自身も「ドジは日常茶飯事」で、作中のドジの数々に共感したという小林さんは、同作を「戦わない戦隊モノ」と表現する。日常系アニメと戦隊モノにはギャップを感じるが、どういう意味なのか? 作品の魅力を聞いた。

ウナギノボリ

 ◇“全員青”の戦隊モノ 優しい世界に癒やされる

 「クールドジ男子」は、スクウェア・エニックスとpixivのマンガサイト「ガンガンpixiv」で連載中。クールで格好いいけれど実はドジな“クールドジ男子”の日常がコミカルに描かれている。アニメでは、さまざまなタイプの4人のクールドジ男子を小林さん、内山昂輝さん(二見瞬役)、梅原裕一郎さん(三間貴之役)、千葉翔也さん(四季蒼真役)が演じ、豪華キャストが顔をそろえる。

 「作品の第一印象として、クールドジ男子たちは、戦隊モノのヒーローみたいだなと思いました」という小林さん。原作は、フルカラーで連載されており、各エピソードのメインキャラクターによってマンガの外枠が色分けされているのも特徴で、「それぞれのキャラクターに個性があって、カラーリングがあって、最初はバラバラだったけど最終的に1カ所の拠点に集まる」ところに戦隊モノとの共通点を感じたという。

 「僕が子供のころに“朝見てたやつ”だと思いました。戦隊モノは、カフェなどに集まって会議や雑談をしつつ怪人を倒しに行く。そういうシーンがフラッシュバックして懐かしい気持ちになりました。僕は戦隊モノが好きだったんですけど、戦闘シーンより雑談シーンのほうが好きだったので、『クールドジ男子』はその好きなシーンを無限に取り上げてくれる。敵も出てこないし、嫌な人も一人も出てこない。登場人物がみんな優しい世界というのにも癒やされます」

 戦隊モノでは、ヒーローが色分けされているが、クールドジ男子たちは「全員青」と小林さんは分析する。自身が演じる一倉颯は「クールドジ男子の中でも恥じらいを持っていて、一番常識的なリアクションをするので、フラットな白に近い水色な感じがします」と話す。27歳の会社員の三間貴之は「27歳で、完成されたクールということで濃い青」、前向きな性格の19歳の専門学生の四季蒼真は「紫にも見える青。カラフルな感じ」、高校2年生で部活をストイックに頑張る二見瞬は「多感な時期なので、まだ定まっていない感じがします」と感じているという。

 「クールドジ男子」は、「クールドジ男子たちが“陽キャ”ではない」ところも魅力だと感じているという。

 「第1話で颯が大学の友達と飲みに行くシーンがあるんですけど、颯の周囲のモブの女の子や男友達のほうが声のトーンが高くて、颯の声がかき消されるぐらいなんです。でも、その中であえて颯がローテンションでしゃべることで違和感が出て、逆に目立つ。演じる上でもすごく淡々としゃべることを意識しました。ただ、颯がドジをして恥じらうシーンだけはトーンを変えて、颯が可愛く見えたらいいなと思いつつ演じさせていただきました」

 ◇内山昂輝のギャップにほっこり 自身のドジエピソードも

 「クールドジ男子」は、キャラクターたちの「クールだけどドジ」というギャップも魅力の一つとなっている。小林さんは、収録現場で二見瞬役の内山さんのギャップを発見し「ほっこりとした」という。

 「僕と、内山さん、梅原さんの3人で収録する機会があったんですけど、せりふ以外では、1時間のうちに一言もしゃべらなかったんです。すごくシーンとした空間だったんですけど、スタジオで飼っているワンちゃんと内山さんが戯れていて。僕たちの前では一言も話さなかった内山さんがワンちゃんとは『いい子だね』と会話していて(笑い)。すごくクールに見える内山さんが動物に話しかけるタイプなんだって、ギャップを感じて可愛らしいなと思いました」

 作品にちなみ、小林さんにドジエピソードを聞いてみると、「ドジは日常茶飯事です」と明かした。

 「ポピュラーなドジでいうと、電車内でワイヤレスイヤホンで音楽を聴いていたら、スマホに接続されていなくて音が流れていることも多いです。家で髪用のジェルを化粧水と間違えたり、鼻スプレーと喉スプレーを間違えてシュッシュしていることもあります。一番悔しかったのは、半熟卵が入っているメンチカツを買った時です。僕は半熟卵だから買ったんです。でも、家に着いてレンジでチンしたら卵が半熟じゃなくなって、自分自身にめちゃめちゃムカつきましたね(笑い)」

 そんな小林さんは、テレビアニメ「クールドジ男子」で「“クールドジ”の可能性が広がるのではないか」と話す。

 「ひと言でクールドジといっても、いろいろなタイプがあるので、応援したくなるクールドジ男子が見つかるはずです。どんなドジを見せてくれるのか、楽しみにしていただけたらうれしいです」

 小林さんら声優陣が表現するクールドジ男子たちのドジの数々に、ほっこりと温かい気持ちにさせられるはずだ。

写真を見る全 4 枚

アニメ 最新記事