ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載中の堀越耕平さんのマンガが原作のテレビアニメ「僕のヒーローアカデミア」の第6期が、読売テレビ・日本テレビ系で10月1日から毎週土曜午後5時半に放送される。第6期は、デクこと緑谷出久らヒーロー軍と、死柄木弔(しがらき・とむら)率いる敵<ヴィラン>の巨大勢力・超常解放戦線が激突する「全面戦争編」に突入する。2016年にスタートしたテレビアニメ第1期から約7年間、爆豪勝己を演じてきた岡本信彦さん、麗日お茶子役の佐倉綾音さんにキャラクターへの思いを聞いた。
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岡本さん 第1期から第6期と、ずっとつながってるイメージがありまして、第6期だからこうするというよりは、キャラクターの成長、「ヒロアカ」の世界観で起きている物事の流れを意識しています。爆豪は、ヒーローの仮免試験を突破して、一つ成長できて、「ようやく敵<ヴィラン>たちと戦える」という。
岡本さん ただ、岡本個人としては、ずっと言ってきたことなんですけど、かっちゃんがどこまで強さのインフレに耐えられるかというところがすごく心配で。あまり戦ってほしくないという思いが実はあるんです。やられるかっちゃんを見たくなくて。もちろん、かっちゃんも強いんですけど、仲間のヒーロー側も敵<ヴィラン>も、チートクラスの“個性”が多くて、爆豪の“個性”の「爆破」って、正直難しい気がしています。
佐倉さん たしかに技巧派が増えてきている。お茶子の「無重力(ゼロ・グラビティ)」もそうですが、初期メンバーの私たちの“個性”ってシンプルですよね。
岡本さん シンプルだね。それでも人命救助だったらいけるんです。ただ、戦いにおいては、我々どうやって戦おうね?
佐倉さん 自衛は強いんですけどね。
佐倉さん 私も第1期の時から変わらずですね。たくさんのキャラクターが出てくる中で、お茶子の出番は飛び石的になっていくので、それでも緊張感が途切れないように、登場していない間も「お茶子はどんな気持ちで過ごしていたんだろう?」と想像力を働かせながら演じています。第6期では、全面戦争となった時に、彼ら彼女らがどこまでできるのか。プロヒーローに交ざって敵<ヴィラン>に相対する時にビビっている子たちもいるというリアルさがあって、そりゃそうだよねと。その緊張感の中に実際に置かれてる気持ちってどんなものだろう?と想像すると、結構想像を絶するというか。
岡本さん 雄英の生徒たちは10代だもんね。
岡本さん 第5期を見ても、死柄木の成長度合いはすごいと思いました。うっちー(死柄木役の内山昂輝さん)の声質って、元々ダーティーで色気もあって、どこか寂しげで、すごく魅力的な声だなと思っていたんですけど、その声と今の死柄木の状況がマッチしまくっている。果てしなく底が見えない感じというか。やっぱり人間って、未知なものが怖いと思うんですけど、それに近しい感覚があります。
佐倉さん 私も、敵<ヴィラン>のことがどんどん好きになってしまってどうしよう?と思っているんです。第6期でも「こんなヒューマンドラマ見せられた……」と思うような場面があって。最初は「ヒロアカ」って明らかな勧善懲悪だと思っていたんですけど、そうじゃないかもしれない。敵<ヴィラン>が精いっぱい全力で生きているところを目の当たりにしてしまうと、何が正義で何が悪か分からないなと改めて思ってしまいました。明らかに心が敵<ヴィラン>に傾いている自分がいて、こんな変化が訪れるなんて思っていなくて、すごく戸惑ってます。人生観、変わっちゃう。
佐倉さん 悪いと思ってたものがそうではないし、むしろこっちの方が自分に近いんじゃないかとも思いました。闇落ち寸前……(笑い)。
岡本さん やばい! あやねるが闇に!(笑い)。
岡本さん かっちゃんは第4、5期で「相手のことも認める」という内面的な成長が大きいと思います。“個性”ももちろん成長はしているんですけど、成長速度は遅く感じてしまっているかっちゃんがいて、全面戦争においては「自分がどこまでできるのか」「何が足りないのか」を見定めたいんじゃないかと思います。彼自身、頭がいいので、戦闘をすれば、成長できるとも思ってる。だからこそ、早く戦いたいと思っているんじゃないかと。ただ、全面戦争になると、死が隣り合わせなので、本当に戦ってほしくないなっていうのが、やっぱり大きいです。
佐倉さん ノブさん(岡本さん)が言ったように、死んだら終わりという緊張感が根底に流れている。そこが今までと違う。これまでは生徒たちが巻き込まれる形で戦いに参加していたんですけど、今回は戦場に意図的に取り込まれている。しっかりヒーローたちに場を任されてる立場でもあるので、緊張感は失わないように、今までと違う、ぴりっとした生命のやりとりみたいなのものを大事に演じたいなと思っています。
岡本さん 今や大女優です!
佐倉さん いやいや! ちょっと待ってください(笑い)。
岡本さん すごい化け物へと進化を遂げられた方の一人です。
佐倉さん その名前を広めてくれたのはノブさんですから。
岡本さん あやねるは「夢喰いメリー」の時は、感覚で演じているイメージが強かったんですけど、いろいろな作品、現場でもまれてきたんでしょうね。理論的な解釈、理解度も高い印象がありまして、両方兼ね備えちゃった化け物へ進化されて。
佐倉さん 化け物っていうのどうにかならないですか?(笑い)。
岡本さん 「ヒロアカ」に出演されている女優さんは、感覚と理論の両立されている方が多いイメージがあるんです。あやねるや、あおちゃん(悠木碧さん)、(井上)麻里奈さん、福圓(美里)さんも、理論をしっかりと取り入れながら感覚に落とし込む派の方々だなと感じています。
佐倉さん そんなふうに言っていただけるなんて、ありがとうございます。私自身、小さいころから理論立てて考えるのが好きで、今思うとすごくへりくつな子だったなと(笑い)。でも、業界に入った時は理論立てて考える余裕もなくて、すごくがむしゃらだった時期もいっぱいあって……多分、感覚でやっているように見えていただろうなと思います。
佐倉さん 昔から面倒見のいいお兄ちゃんという印象です。どこの現場でもノブさんはノブさんのままで、いろいろな現場全てになじんでいて、それでいて空気を浄化する空気清浄機の役割もあって、すごくリスペクトしています。ノブさんのことを嫌いと言っている人も、苦手と言ってる人も見たことないし。それは、ちゃんとバランスが取れた生き方をされているからなのかなと。人柄のよさと、お芝居に対する熱と、エンターテイナーとしてのおちゃめさと、非の打ち所がない、すごく理想的な先輩です。
岡本さん いやいや、ありがとうございます。
信頼し合う声優陣たちが挑む「僕のヒーローアカデミア」の全面戦争。熱い演技から目が離せない。
「僕のヒーローアカデミア」は、「週刊少年ジャンプ」で2014年7月に連載がスタート。人口の約8割が超常能力“個性”を持つ世界を舞台に、デクこと緑谷出久が最高のヒーローを目指す姿を描いている。コミックスの全世界累計発行部数は6500万部以上。テレビアニメ第1期が2016年4~6月、第2期が2017年3~9月、第3期が2018年4~9月、第4期が2019年10月~2020年4月、第5期が2021年3~9月に放送された。
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