長濱ねる:「舞いあがれ!」で五島列島に住むポジティブな女の子役「舞ちゃんの心をこじ開けてどんどん元気にさせていく」

NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で山中さくらを演じる長濱ねるさん (C)NHK
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NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」で山中さくらを演じる長濱ねるさん (C)NHK

 女優の福原遥さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)で長崎・五島列島の住人、山中さくらを演じている長濱ねるさん。10月6日放送の第4回から登場したさくらは、ヒロイン・岩倉舞(福原さん)の祖母・祥子(高畑淳子さん)が作ったジャムを売る店員で、遠距離恋愛している彼との夢だった喫茶店を開くという役どころだ。朝ドラ初出演の長濱さんが、「舞いあがれ!」について語った。

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 ◇「島は節目節目で帰り、都度元気をもらう」場所

 長濱さんにとって、3歳から7歳まで過ごした五島列島は「迷ったら帰る、原点に戻れる場所」。朝ドラは初出演だが、「朝ドラにいつか出演したいと思い続けていて、夢がかなったばかりか、私の故郷である五島列島が舞台で本当に幸せです。初出演なので緊張していましたが、なじみのある場所でリラックスして臨むことができて五島に助けてもらったような気がしました」と語る。

 演じるさくらは、遠距離恋愛している彼との夢だった喫茶店を開き、その「みじょカフェ」が島の憩いの場となる。店名にある「みじょか」とは地元の言葉で「可愛い」という意味だ。さくらは、10月6日に放送された第4回で初登場すると、舞(浅田芭路ちゃん)を見て、「ばえ~。みじょかね。どこん子?」と驚いていた。SNSでは「さくらちゃんも“みじょか”ばい!」などと反響があった。

 長濱さんは「さくらは、いるだけで周りが明るくなるようなポジティブな女の子。恋人が帰ってくるか分からない中、待ち続けながら、島を盛り上げていきます」と紹介しつつ、「でも意識的にポジティブでいるような気がします」と感じているようだ。

 というのも、「私が実際に五島で暮らしていたころの記憶だと、島には旦那さんが漁師をしているご家庭が多かったので、漁に出たら半年間は帰ってこない家もあったりして、やっぱり島の女性たちが、自分の足で生きて島を守るというたくましさがあると感じていました。また五島は人の移り変わりが早くて、出会いと別れがとても多いんです。五島からどんどん人が少なくなり島に残る人もどんどん年をとっていく。そんな中でさくらは自分が率先して島を元気に明るくするぞと思っているんじゃないかな」と思いを寄せる。

 ロケ地の五島については、「監督が五島は“再生と癒やしの島”とお話しされていて本当にその通りだと感じています。私も上京してからも節目節目で島に帰り、その都度元気をもらいました」と話し、そこに住むさくらは、「舞ちゃんと親戚というわけでもないですし、同級生でもないんですけど、それでもずっと一緒に楽しく過ごしていて、それが島らしい関係だなと思います。島全体が家族のようで困っていたら手を差しのべるし、自分が困っていたら誰かに助けてもらうということが当たり前の関係。さくらは大雑把(おおざっぱ)な性格ですが舞ちゃんの手をずんずん引っ張って、舞ちゃんの心をこじ開けてどんどん元気にさせていく。さくらも私自身もそんな島のような存在でありたいと思っています」と話している。

 ◇五島編は「とにかく明るくエネルギッシュ」

 共演している舞の祖母、才津祥子役の高畑淳子さんについては「五島ことばが完璧なんです! 私のクランクインの最初のシーンが祥子さんの家で祥子さんがジャムを作っているシーンだったんですが、祥子さんがもう五島の人にしか見えなくて、こういう感じの人、島にいるー!と感激したのを覚えています」と驚いていた。

 祥子と家族ぐるみの付き合いの浦信吾を演じる鈴木浩介さんに対しても、「もういらっしゃるだけで、場が明るくなって本当に島にいるお父さんみたいな感じです。台本読みの段階からすごくもう楽しくて」と話している。船大工の木戸豪を演じる哀川翔さんと鈴木さんと長濱さんと3人で話す機会もあったといい、「鈴木さんが哀川さんに『釣り行きました?』と聞いていて『このあと行くんだよ、何釣れるかな?』という話をしていたのが印象に残っています」と、“釣り好きの聖地”ともいわれる五島列島での撮影を楽しんだようだ。

 ドラマについて、「東大阪と五島の二つの舞台がありますが、五島編はとにかく明るくエネルギッシュで、視聴者の皆さんも島の中に一緒にいるような、そんな気持ちになってもらえたらうれしいです。私の自慢のふるさと・五島列島の美しい自然の景色や温かい人々を見て、少しでも癒やされて今日も頑張ろう!と思ってもらえたらこんなにうれしいことはありません。ぜひ東大阪編と五島編と両方楽しんでもらえたらいいなと思っています」とメッセージを送った。

 「舞いあがれ!」は“ものづくりの町”として知られる東大阪と、自然豊かな長崎・五島列島が舞台。さまざまな人との絆を育みながら、「空」に憧れるヒロインが「飛ぶ」夢に向かっていく、挫折と再生の物語だ。同局の土曜ドラマとして2020年1月に放送された「心の傷を癒すということ」などで知られる桑原亮子さんのオリジナルで、共同脚本として、嶋田うれ葉さん、佃良太さんもチームに加わる。

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