鎌倉殿の13人:実朝にとっての和田義盛とは? 柿澤勇人「いてくれるだけで自分が保てる」

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の一場面 実朝(柿澤勇人さん)と義盛(横田栄司さん)(C)NHK
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大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の一場面 実朝(柿澤勇人さん)と義盛(横田栄司さん)(C)NHK

 俳優の小栗旬さんが主演を務めるNHK大河ドラマ鎌倉殿の13人」(総合、日曜午後8時ほか)。10月23日放送の第40回「罠と罠」では、柿澤勇人さん演じる源実朝が、横田栄司さん扮(ふん)する和田義盛の手を握り、「いつまでもそばにいてくれ。和田義盛は、鎌倉一の忠臣だ。それは私が一番、よく分かっている」と伝えるシーンが登場した。

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 第40回では、閑院内裏の修復を計画する後鳥羽上皇(尾上松也さん)は、鎌倉に引き受けさせるという藤原兼子(シルビア・グラブさん)の進言に心を躍らせ、慈円(山寺宏一さん)と共に笑みを浮かべる。一方、京から知らせが届いた鎌倉では、重い負担に御家人たちが反発。源実朝からも慕われる和田義盛が旗頭となり、八田知家(市原隼人さん)らが集う状況を、義時(小栗さん)は苦々しく思っていた。

 そんな中、謎多き信濃の武士・泉親衡による義時暗殺計画が明るみとなり、義盛の一族が関わっていたことが判明。息子や甥(おい)が「泉親衡の乱」に加担してしまったことを弁明する義盛だが、これを機に義時は、義盛を排除しようと画策する。

 北条と和田とのいさかいを穏便に収めようと政子(小池栄子さん)が動き、実朝もまた、義時と義盛を前にし、「北条と和田、手を取り合ってこその鎌倉」と仲裁に入って、戦は回避されたと思われたが、父・義盛の安否を心配する朝比奈義秀(栄信さん)らが「打倒・北条」を掲げて決起。鎌倉を舞台とした「和田合戦」が勃発する……という展開だった。

 ドラマの公式ツイッターでは、実朝役の柿澤さんが「実朝にとっての和田義盛」について語っている。

 「和田義盛はすごく豪快というか、荒々しいというか、『武士』みたいなものがすごく似合う方で。でも一方ですごくピュアな部分もあるし、かわいらしいところもあるし、チャーミングでもあるし、それを一切演じていないというか、策士的なところも一切なく、本当に自分が思うように生きている人だと思っていて。もちろん実朝とは全然性格的にも人間的にも違うとは思うんですけど、何かその根幹みたいなものは共鳴しているんじゃないかなと」と推測。その上で「「本当はすごく彼は優しいということを実朝は知っているし、自分がちゃんと心で魂で訴えれば変わるということも分かっているので、そういう純真を持っているところが、和田義盛の魅力なんじゃないかなと思っていますね」と考えを明かしている。

 実朝の義盛の関係性は、脚本の三谷幸喜さんによると、シェイクスピアの名作劇の一つ「ヘンリー四世」のハル王子とフォルスタッフの関係性に「似ている」という。

 フォルスタッフはハル王子の親友で、若き王子に悪事を勧める大酒飲みの老騎士だが、柿澤さんは、「(実朝は)王子としては世間知らずな部分もたくさんあるので、そういったところを横田栄司さん演じる和田義盛が『そういう堅苦しいことはやめておもしろい世界もあるぜ』と言って連れて行ってくれるような、お兄ちゃんというか父というか、そういうところもありますよね」と理解する。

 続けて「自分は兄(頼家)とは話す機会もほとんどないし、父(頼朝)に対する思いがすごく強いけど、ちゃんと話したこともないし。そういう何かコンプレックスというか自分には欠けているものがあるので、ある意味すがるようなというか、補うというわけではないですけど、いてくれるだけで自分が保てるという。実朝にとってもそういう存在なのかなというふうに思っています」と結論づけていた。

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