緊急取調室 (2025)
第7話 赤い殺意
12月4日(木)放送分
ドラマからドキュメンタリー、バラエティー、アニメまで、さまざまなジャンルのテレビ番組を放送前に確認した記者がレビューをつづる「テレビ試写室」。今回は、11月5日午後11時半から放送される連続ドラマ「ジャパニーズスタイル」(テレビ朝日系)第3話を紹介する。
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ドラマは仲野太賀さん主演の、状況設定が笑いの軸となる「シットコム(シチュエーション・コメディー)」。観客の前でキャストが30分間ノンストップ“ほぼ本番一発勝負”の演技を見せる、まるで舞台のような“異色ドラマ”だ。市川実日子さん、要潤さん、KAZMAさん、檀れいさん、石崎ひゅーいさん、柄本明さんらが出演。脚本は、連続ドラマ「俺の話は長い」(日本テレビ系、2019年)、「コントが始まる」(同、2021年)などの金子茂樹さん。
さびれた温泉旅館「虹の屋」の玄関とロビー、大浴場の入口とエレベーターのみを舞台に繰り広げられるドタバタ群像劇に、SNSでは「アメリカのドラマ見てる感覚で楽しかった」「出演者の皆さん、すごい緊張感だろうな……」「キャスト豪華すぎるし30分あっという間」といった声が上がるなど、話題となっている今作。
第3話には、主演の仲野さんと親交が深いことで知られる菅田将暉さんがゲスト出演する。菅田さんが演じるのは、「虹の屋」の出戻り跡継ぎ・柿沼哲郎(仲野さん)の高校時代の親友で、地元テレビ局に務める小野。第1話から名前だけは登場していた彼が「虹の屋」を訪れ、哲郎の高校時代の知られざるエピソードを明かしていく。
見どころはなんといっても、終盤の仲野さんと菅田さんの5分以上に及ぶ2人芝居。小野が哲郎のある秘密を追及するというシーンで、丁々発止の掛け合いから、やがて2人の白熱の演技合戦の様相を帯びていく。台本10ページ以上に及んだという同シーン。“ほぼ本番一発勝負”という緊張感のなかで行われているとは思えないほどの2人の演技巧者の応酬に引き込まれ、ついつい笑ってしまう。数々のドラマ、映画に引っ張りだこの2人の演技を堪能できる。
YouTubeで公開されている収録直後のインタビューでは、菅田さんが「すごい企画。こんなこと続けていたら(芝居の)化け物が生まれる」と語り、キャストとスタッフに「ほんとすごい」を連発するなど、今作の撮影の“過酷さ”がうかがえる。豪華キャスト陣が全身全霊で挑んでいる“真剣な悪ふざけ”をぜひ堪能してほしい。
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