水曜日のダウンタウン
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11月13日(水)放送分
お笑いタレントの明石家さんまさんが司会するフジテレビの番組「明石家サンタ史上最大のクリスマスプレゼントショー2022」が12月25日深夜0時45分から生放送される。同番組は1990年にスタートした長寿バラエティーで、不幸話を寄せた投稿者とさんまさんの生電話でのやり取りが見どころだ。さんまさんと共同司会を務めるフリーアナウンサーの八木亜希子さんに、自身が思う番組の魅力や司会を務めるうえで大事にしていることなどを語ってもらった。
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「明石家サンタ」は「クリスマスを一人寂しく過ごす人たちの味方になろう」というコンセプトのもと、1990年にスタート。視聴者から“今年一年間で起こった不幸話”を募集し、採用者に“明石家サンタ”が生電話。エピソードを聞いた“明石家サンタ”が合格か不合格かをジャッジし、合格者には豪華プレゼントが贈られる。
クリスマスの恒例番組となった「明石家サンタ」。放送スタートから30年以上の時が流れ、当時とは環境も大きく変化した。八木さんは特に大きな変化として、携帯電話の登場を挙げる。「電話の歴史が変わりましたよね。30年前は私、携帯を持っていませんでしたから。初めて携帯を持ったのが入社3、4年目のころで、すごく大きかったから、ある日携帯を持って出たと思ったらコードレスフォンだったという(笑い)。入社した当時はアナウンス室も黒電話でしたね。そこからみんな、携帯を持つようになって、以前は家から電話していたけど、(携帯の登場で)外からでも……」としみじみ語る。
約30年を振り返り、これまでの放送で特に印象的だったのは、やはり携帯電話にまつわるエピソード。「『これこそ生放送だな』と思ったのは、携帯が出始めのころに、携帯電話を持って外に出ちゃって、しゃべっていたらドアを閉められちゃって『今、外に出されているんです』という人がいたんですよね。『家族に締め出されているんです』という人で、一生懸命『気づいてあげてください』と(番組から家族に)呼びかけて」と八木さんは笑う。
また“間違い電話”も忘れられないエピソードだ。「間違い電話をして、おば様が出られて『え、なんですか』となったとき、さんまさんがちゃんと自己紹介して。『明石家さんまと申しますけど、今、クリスマスの番組をやっています。申し訳ありません、間違えました』と言ってるところで、『今、何やっていたんですか?』と聞いたら『ジグソーパズル』と言って(合格の)鐘が鳴った人がいましたね(笑い)」と楽しそうに振り返る。
長きにわたって続いてきた「明石家サンタ」の魅力を、八木さんは「さんまさんのトーク力を存分に楽しめるシンプルな作り」にあると捉えている。
「さんまさんの一番得意なところ……生放送でその場で素人の方と放送に堪えるようなやり取りができる、そのさんまさんのトーク力を存分に楽しめるシンプルな作りになっているところ。そして、さんまさんに対する信頼感。スタッフはじめ、みなさんがさんまさんの空気を感じ取って動いている感じで。いかにさんまさんが乗れるか……やっぱりせっかくのトークも、そぐものがあるとなかなかスムーズにいかないから。そういうムード作りはすごくあります」
そう語る八木さんも、さんまさんとの共同司会を担い、場を盛り上げる番組には欠かせないファクターだ。取材に同席した、スタート当時から演出を手がける三宅恵介さんも「さんまさんの魅力を引き出す要素として『八木さんが隣にいる』というのは欠かせない」と太鼓判を押す。そんな八木さんには、1回目の放送終了後、三宅さんとの印象的なやり取りがあったという。
「1回目の放送で、さんまさんが『それは(プレゼントを)あげられへんな』と言って電話をバーンって切った時に私が『え、かわいそう』と言ったんですよ。で、1週間後ぐらいに別の番組の打ち合わせで三宅さんがアナウンス室にいらした時に『“かわいそう”ってないよね』というお話をされて……。目の前の人がかわいそうでも、見ている人が『それはあげられないよね』と思ったらかわいそうじゃないんだ、という話をされたのを覚えています」と八木さん。それは、同番組に出演する中で一貫して大事にしていることにもつながっている。
「『見ている人にとってフェアであること』を大事にしようと思っています。それは、他のニュースや報道をやる時にも私が常に大事にしている姿勢なんですけど、『明石家サンタ』はバラエティーだけど、やっぱりプレゼントをあげる時はフェアでいないと。局のプレゼントをあげる時はフェアでいないと、という気持ちはさんまさん以上に持っています。さんまさんはときどき、可愛らしくて『さんちゃん、お願い』とか言う女性に、すっごい甘いんですよ(笑い)。『切れ!』とみんなが思っているのに『そーかー、どうしようか』と。でもそれはフェアじゃないから。多少は色仕掛けもいいんですよ。1、2回、うまいこと仕掛けたのなら認めざるを得ないんですけど、許容範囲を超えた時は、あっさり切ることにしています。どっちかが甘くても、さんまさんと2人でフェアであればいいかな、と」
長年さんまさんと同番組を共にしてきた八木さんの目に、さんまさんはどのように映っているのか。「もう、人と思っていないんで(笑い)。年月を重ねれば重ねるほど、『宇宙人じゃないか』と思っているところがあります。人っぽくないんですよね。どういう形で毎日が成り立っているんだろうって。知れば知るほど不思議なことが多いです」とユーモアたっぷりに語る八木さん。「神様がついていることは確かだと思うんですよ。笑いの神様がさんまさんを大好きなことはそうなんですけど、引き寄せるにしても程がある、というぐらい」と楽しそうに語ってくれた。
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