目黒蓮:「月の満ち欠け」で感じた人を思う尊さ 出会いの先にたどり着いた「Snow Man」という居場所

映画「月の満ち欠け」で三角哲彦を演じるSnow Manの目黒蓮さん(C)2022「月の満ち欠け」製作委員会
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映画「月の満ち欠け」で三角哲彦を演じるSnow Manの目黒蓮さん(C)2022「月の満ち欠け」製作委員会

 「生まれ変わっても、あなたに逢いたい――」第157回直木賞を受賞した佐藤正午さんの小説が原作の映画「月の満ち欠け」(廣木隆一監督、12月2日公開)。本作で愛する人を突然失う青年・三角哲彦を演じたのが、人気グループ「Snow Man」の目黒蓮さん(25)だ。目黒さんは本作を通じて「人が人を思うこと」の尊さを実感したといい、「自分が出会ってきた人たちがいなかったら、僕の人生は全然違うところにあったと思います」と語る。そんな出会いを経てたどり着いた居場所とは……。

 ◇「台本を読んで泣いたのは初めて」 自身の価値観と物語がリンク

 愛する妻と娘を事故で失った小山内堅(大泉洋さん)の元に、三角哲彦と名乗る男がやって来る。三角によると、小山内の妻と娘が事故に遭った日、小山内の娘が、面識のないはずの自分を訪ねようとしていたという。そして三角は、小山内の娘と同じ「瑠璃」という名を持ち、自分がかつて愛した女性について語り出して……というストーリー。

 「最初に台本を読んだときは思わず泣いてしまいました」と語る目黒さん。「突然、大切な人が亡くなるなんて思いもしないけど、でも実際にその可能性がある。僕は少しでもそれを頭の隅に置いて、人と接することができたらいいなと思っていたんです。自分が大事にしている価値観が、この物語に当てはまるような気がしました。台本を読んで泣いたのは初めてでしたね」と明かす。

 演じる三角の人柄にも自身と重なる部分があり、「『自分がやるべきだ』と少し運命を感じました」と話す。「性格や考え方、台本を読んでイメージする人物像など、全てが20歳くらいの自分と似ていると感じました。役作りも20歳くらいの自分を思い出して作っていきました」

 ◇三角と向き合い続けた撮影 「今でもあのときを思い出すと苦しく」

 三角はかつて正木瑠璃(有村架純さん)という女性と出会い、恋に落ちていくが、ある日、瑠璃を突然失ってしまう。その後、「瑠璃」という小山内の娘が自分を訪ねようとしていたことを知り、三角は正木瑠璃の生まれ変わりなのかもしれないと小山内に会いに行く。

 目黒さんは「瑠璃がいなくなってしまったあとのシーンはやはり大変でした」と振り返る。「想像をすごく膨らませて、実際にそういうことが起こったら……と細かいところまで考えました。きっと2人で行っていたところにふらっと足を運びたくなるだろうし、まだどこかにいる気がして、あの場所に行けばまた会えるんじゃないかと思ったり」と語る。

 「撮影は気持ちの面でとてもつらかったです。前日から三角の感情を考えて整理していましたが、僕は器用に切り替えられないので、次の日の撮影までずっとその感じで。現場の隅で泣いたこともありました。今でもあのときを思い出すと苦しくなってしまうくらいです。でも、だからこそ撮影が終わったときの達成感はすごかったですね」

 ◇現場で感じた廣木監督の温かさ 「僕も全力で応えたい」

 三角について考え抜く日々を重ね、「現場では一人でポツンとしながら、自分の中でひたすら整理していました」と打ち明けた目黒さん。「廣木監督はそれを理解してくださっていたのか、僕に寄り添って演じやすい環境を作ってくださいました。監督の優しさに、僕も全力で応えたいと思いました」と感謝する。

 「監督はテストや段取りを何度もして、自分が持っていった気持ちをブラッシュアップしてくださった印象です。回数を重ねていくことで、もしかしたら今だなと思うタイミングがあったのかもしれません。それまで繰り返してから本番に臨んでいました」

 廣木監督からは「とにかく気持ちを持ってきてくれればいいから。それをつなげるのは俺の仕事だから」という温かい言葉も。目黒さんは「僕には細かいお芝居のテクニックや引き出しはないので、たくさんの学びを吸収することと、気持ちを持っていくこと。そう思いながら挑んでいました」と明かした。

 ◇Snow Manがあるから「また頑張って戦いに行ける」

 人が人を思うこと――。目黒さんは本作を通じて、その尊さにも改めて気づかされた。

 「この作品ではいろいろな人が思い合う姿が描かれていますが、それってすごくすてきなことだなと。何年、何十年たっても思う気持ちがあって、それくらい思える人に出会えるって、人生に一回あるかないか、もしかしたら出会えないかもしれない。どれだけすてきなことだろうと感じます」

 そんな目黒さんは「自分が出会ってきた人たち、その一人一人がいなかったら僕の人生は少しずつ変わっていって、全然違うところにあったと思います」と語る。

 その中で、やはりSnow Manのメンバーの存在も欠かせない。

 「俳優業もそうですが、個人で活動するときは一人で外に戦いに行っている感覚なんです。そうすると、やっぱりすり減る部分もあって。でも、スケジュールを見てグループの仕事だと分かるとウキウキするし、実際にメンバーと会うと気づいたら笑っていられる。みんなといると元気をもらえるので、また頑張って戦いに行くことができます」

 現在、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」(総合、月~土曜午前8時ほか)、連続ドラマ「silent」(フジテレビ系、木曜午後10時)に出演し、来年には単独初主演映画「わたしの幸せな結婚」(塚原あゆ子監督、3月17日公開)の公開も控える目黒さん。着実なステップアップを感じさせるが、「もちろん少しずつ成長してきているとは思うのですが、“満ちている”感覚は全くないですね」と語る。

 「グループに何かを還元する、そうするために外に出ていろいろなジャンルの仕事に挑戦しています。だから還元できることは全部やりたい。今はまだまだ“欠けている”部分が大きいですが、そこを“満たせる”ように頑張っている途中です」

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