silent:「ありがとうって使いまわしていいの?」 春尾先生&奈々の出会いと別れ 想のエピソードとの共通点も(ネタバレあり)

連続ドラマ「silent」第8話の一場面(C)フジテレビ
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連続ドラマ「silent」第8話の一場面(C)フジテレビ

 女優の川口春奈さん主演の連続ドラマ「silent」(フジテレビ系、木曜午後10時)の8話が12月1日に15分拡大で放送。風間俊介さん演じる手話教室の講師、春尾正輝と、夏帆さん演じるろう者の桃野奈々の出会いと悲しい別れが描かれた。

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 ◇以下、ネタバレがあります

 8年前、就職活動に苦戦していた大学院生の春尾は、ろう者のために大学の講義を聞いて文字に起こす「パソコンテイク」のボランティアを通じて奈々と出会う。講義が終わって立ち去ろうとする春尾に、奈々はノートに「ありがとうございました」と書いて見せる。すると春尾もメモ帳に「どういたしまして、お疲れ様でした」と書いて返す。それが2人の出会いだった。

 またパソコンテイクを通じて春尾と再会した奈々は、パソコンのキーボードをたたいて「授業サボりたいです。いつも横に人がいるから、みんなみたいにゲームしたり寝たりできない」と打ち込む。「サボる気ですか? 横に僕いますけど」と戸惑う春尾に「一緒にサボってください」と打ち込んで笑顔を見せる。

 よもやま話に花を咲かせた授業が終わると、春尾は、奈々がノートの端に毎回「ありがとうございました」と書いていたことに気付く。「毎回ありがとうって書いて見せてるの? ひとつ書いておいて、毎回それを見せたら?」と問いかける春尾に、奈々は「ありがとうって使いまわしていいの?」とキーボードをたたくのだった。

 そんな奈々の顔を見て話したいと思った春尾は、奈々から手話を習い始める。やがて奈々を喜ばせたいと強く思うようになった春尾は、手話サークルの立ち上げを計画。ところが、学生たちに手話を教えているのを見かけた奈々は怒ってその場から立ち去る。

 追いかけてきた春尾に、奈々は「遊び道具みたいにされてて不快だっただけ。あの人たち、手話に興味があるんじゃない。良い人って思われたいだけ」と伝える。「そんなことないよ。みんな善意でやってることだよ」と言う春尾だったが、奈々は「善意は押し付けられたら偽善なの。仕事にしてほしくて手話を教えたんじゃない」と告げる。

 手話による口論の末、思わず「めんどくさいな」とつぶやいてしまう春尾。唇を読むのが疲れるから、手話を使うよう求める奈々に、春尾もまた「俺だって疲れるよ! 耳聞こえんのに、わざわざ手話で話すの」と怒りをあらわにする。すると奈々は悲しげな顔で「授業、サボるんじゃなかったな」と告げて、2人は決別してしまう……。

 これまでも注目されていた春尾と奈々の出会いと別離に、SNSでは「奈々のために良かれと思ったことが……」「ボタンの掛け違いだと思うんだよね。年齢を重ねた今なら」といった声が上がったほか、かつて奈々が、失聴して友人と距離を置いた想にろう者の友達を紹介した第6話のエピソードと照らし合わせる声もあった。

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