長江里加:アニメ「ろうきん」 初主演も「平常心」で パワーの源は「食べること」

「老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます」に出演する長江里加さん
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「老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます」に出演する長江里加さん

 小説投稿サイト「小説家になろう」などで人気のライトノベルが原作のテレビアニメ「老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます(ろうきん)」。主人公・山野光波(ミツハ)を演じる長江里加さんは、今作が初主演となる。ミツハはよくしゃべる。モノローグも多い。大きな挑戦になったという「ろうきん」への思いを長江さんに聞いた。

ウナギノボリ

 ◇常に堂々と 福山潤に助けられ

 「ろうきん」は、「私、能力は平均値でって言ったよね!」のFUNAさん作、モトエ恵介さんイラストのライトノベル。18歳で天涯孤独の身になったミツハがある日突然、謎の存在から異世界と現代を行き来できる転移能力を与えられ、安泰な老後のために二つの世界で20億円相当の8万枚の金貨をためようと金儲(もう)けにまい進する。「ANiMAZiNG!!!」で1月7日から放送される。

 「原作を読み、ミツハはモノローグが多いな!という印象が強かったです。毎秒、何かを考え、行動しているんです。何をすべきかを考える能力がたけていて、目標に向かって行動できるのがすごいんです。ただ、頭がいいだけじゃないんです。理想の女性だなって思います。私は、行動力がある方だと思っていますが、どうすべきかが明確になるまで時間がかかってしまいます。目標が明確か明確じゃないかが明らかな違いで、学ぶ部分が多いですね。教科書のように、読んでいました。勉強が好きな方でしたが、こんなに記憶力がいいわけではないですし。お兄ちゃんを含めてこの兄妹は記憶力が半端ないんです」

 アニメには、立花理香さん、前田佳織里さん、福山潤さんらも出演する。長江さんは、座長ではあるが平常心でいようとしているという。

 「自分で言うのは恥ずかしいんですけど、ムードメーカー的存在なのかな?と思うところもあって、座長やメインキャストをもり立てていければ!!という精神でしか生きてこなかったんです。仕事以外、プライベートもそうなんです。今回、座長になったという感覚、意識がまだあんまりなくて……。ただ、自信のない姿を見せたくないので、常に堂々と自分はこうしたいんだ!というのをちゃんと出せるようなたたずまいでいられたらいいなと思っています。座長だからこうしよう!というのはなくて、普段通りでいた方がいいのかな?と、平常心ですね。変に気合が入っちゃうと、空回りすることもあるので。それに、福山さんがもう全部フォローしてくださるんです。全てを補っていただいています」

 ◇早口に聞こえない早口!?

 ミツハは、一人でボケて、ツッコむなど表情が豊かなキャラクターだ。せりふ量も多い。大変そうだが……。

 「とにかく準備をすることです。これまで演じてきたキャラは元気、とにかく楽しければいい!という子が多かったので、演じたことがないタイプのキャラクターでした。演技自体は自由でなきゃいけないのですが、基盤をきっちり作らないといけないと思い、原作と照らし合わせながら、すごくたくさんメモしました。大体4、5時間くらいかけて練習しています。これまでの経験だけでは無理だと思っていたので、慣れるまでしっかり準備しようとしました。『早口なのですが、早口に聞こえないように』というディレクションもあって、すごく大変ですし、新しい経験ばかりです。最近は音響監督さんに『自然にミツハらしくなってきているね』と言っていただけるようになりました。私らしいミツハを精いっぱい、100%出せるように頑張ってきた中で、ミツハに追いついてきたのかな? 早口でも段々と尺にハマるようになってきています」

 ミツハは高校卒業目前に両親と兄を失い、孤独の身となってしまう。過酷な運命を背負うことになる。


 「家族が亡くなって、悲しい現実ではありますが、それを感じさせない前向きさがあり、一人でちゃんと生きていくぞ!と決心するところが本当にすごいんです。『シリアスになりすぎず、前向きで楽しいところが出るようにしてください』というディレクションもいただきました。異世界に突然放り出され、絶望の中でもコミカルで楽しいんです。シリアスとコミカルのバランスを考えないといけないと改めて感じました。知性の中に面白さもなければいけないんです」

 「必死です。こんなにせりふが多いのも初めて。気合ですね!」と大変なようだが、「食べること」がパワーの源になっているという。

 「毎回、収録前にたくさん食べて挑んでいます。おにぎり二つ、サンドイッチ、お菓子……と食べるのですが、Aパートが終わると、おなかがグーグー鳴ります(笑い)。自分でも想像できないくらいエネルギーを使っているんだと思います。収録が終わった後は、自分へのご褒美でラーメンを食べます。大食いなんです」

 アニメの見どころを「原作を大切にしつつ、オリジナリティーも加わっているので、新しい発見もあるはずです。私が知らなかったようなギャグも出てきます。お金をためる、生きることの楽しさを感じていただけたらうれしいです」と語る長江さん。

 最後に2023年の抱負を聞いてみた。

 「特別な抱負はないんですけど、お仕事の世界が広がればうれしいですね。金貨8万枚くらいほしいな(笑い)」

 夢は大きく! 長江さんの今後の活躍も期待される。


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