海に眠るダイヤモンド
最終話前編(9話) あの夜
12月22日(日)放送分
草なぎ剛さん主演で1月16日にスタートする連続ドラマ「罠(わな)の戦争」(カンテレ・フジテレビ系、月曜午後10時)。草なぎさん主演の「銭の戦争」(2015年1月期)、「嘘(うそ)の戦争」(2017年1月期)に続く6年ぶりの「戦争シリーズ」。制作決定時の心境や過去のシリーズで共演した故大杉漣さんへの思いを聞いた。
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ドラマは脚本家・後藤法子さんのオリジナル作。愛する家族を傷つけられた国会議員秘書・鷲津亨(わしづ・とおる、草なぎさん)が知略を巡らし罠を仕掛け、悪徳政治家を失脚させるエンターテインメント作品だ。
台本を読んだ時「3部作の中でも、一番大きな復讐(ふくしゅう)劇になるんじゃないかな、という印象を持ちました」と率直に語り「すごく涙するようなシーンもありますし、ドキドキ感もありますね」と胸を張る。
6年ぶりのシリーズ作となったが「僕らのお仕事は望んでもできるわけではないので、何年ぶりというのは気にしていません。むしろ、年を重ねて成熟したものを出さないといけないですね」。6年分の磨きのかかった演技を見せられるよう、自分に言い聞かせている。
この間、自身の変化については「幸せな気持ち、幸福感が上がってきたかな。年を重ねるごとの喜びというか、そういうしみじみとした気持ちが。コロナ禍もあり、大変な時代を乗り越えてきたことが自分自身を強くさせてくれているかな」。充実した時間を過ごし、精神面でより強く成長できたようだ。
心がけていることは「新人のような気持ちでやること」。「初めて主役のドラマをやったときの初々しさは忘れないようにしています」と明かす。一方で、若い世代との共演も増え「年上の立場になってきたなと実感することも多いです」と笑う。「まだまだ先輩の方もたくさんいて、上も下も世代を飛び越えて刺激し合えていると思います」
心地良い緊張感の中、撮影は進んでいる。「本当は早く家に帰りたいんですけどね。忙しくて大変ですけど、やっぱり撮影が楽しいんだと思います。なんだかんだ言いながらも、お芝居が好きなんだなと思います」と断言。苦楽同時並行の毎日を楽しんでいるようだ。
「戦争シリーズ」だけでなく、連続ドラマ「僕の生きる道」など「僕シリーズ3部作」や「任侠ヘルパー」など多くの作品で共演し、2018年に66歳で亡くなった大杉さんへの思いが、役作りを支えている。
「漣さんの存在は僕の中で大きいですし、ドラマで一番共演した方だと思います。縁があり、たくさん楽しませていただきました。漣さんの温かさに包まれていたと言いますか、大変な撮影も漣さんがいたから乗り切れたことがありました。褒めてくださることも多くてすごくうれしかったです。毎回、会うたびに何かしら褒めてくださるんです。ギターも教えていただきましたし、一緒にいることで大きな影響をくださる方。『罠の戦争』も走り始めたばかりですが『漣さん、見ててよ』という気持ちでやってます」
大杉さんからは「剛君はいつも進化してるね」と言われていた。「おだてられていただけかもしれませんが、そんなこと言われるとうれしいじゃないですか。今回の撮影に入ってから、特に漣さんのことを考えています。漣さんだったらどう演じるかなとか、見ててくれよな、という気持ちです」と言葉に力が入る。
2022年は「僕も寅(とら)年の年男で、舞台を2本できたりと、ちょっと吠(ほ)えた年でした、年男だけに(笑い)」。
では、2023年は、どうしたい?
「うさぎ年なので、この作品を自分のステップアップにできるように。2022年は、たくさんの共演者、いろんな方に刺激を受けましたし、撮影中の『罠の戦争』でも、魅力あふれる俳優さんの影響を受けているので、この作品でさらにステップアップしたいと思います。うさぎなので、ジャンプアップですかね」。さらなる飛躍を決意している。
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