夕暮れに、手をつなぐ:「空気感を大事に」監督に聞く撮影のこだわり 広瀬すず&永瀬廉の印象も明かす

「夕暮れに、手をつなぐ」の一場面(C)TBS
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「夕暮れに、手をつなぐ」の一場面(C)TBS

 広瀬すずさん主演で人気グループ「King & Prince」の永瀬廉さんが共演する連続ドラマ「夕暮れに、手をつなぐ」(TBS系、火曜午後10時)。広瀬さん演じる空豆と、永瀬さん演じる音の青春ラブストーリーで、その映像の美しさも話題となっている。ドラマの演出を担当する金井紘さんに、撮影でのこだわりや、広瀬さんと永瀬さんの印象を聞いた。

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 ドラマは、九州で育ち、婚約者を追って上京した空豆と、作曲家を目指す青年・音の物語。SNS上では、「本当に映像が奇麗」「色彩がすてきで好き」といった感想が書き込まれ、その映像の美しさも話題となっている。

 ドラマの企画書を読み、「空気感が大事」と感じたという金井さんは、「ドラマの世界観や、広瀬さん、永瀬さんの二人をどう美しく切り取るか、というのが僕に与えられたミッションだと思った」と振り返る。

 一日に数十分しかない、はかなくて、それでいて輝く“夕暮れ”。その空気感をどう美しく見せるか、映像的にもチャレンジした。「これまでやってきたテレビドラマよりも、撮影の時間帯だとか、太陽の動きとか、ロケーションとか、そういうものによりこだわって。(映像の)色味だったり、リアルな夕暮れ時に撮影したり、それに合うような衣装、メークを選んだり。全体的に、美しくてはかない空気感が漂うことを一番意識しています」とこだわりを明かす。

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 撮影現場では、広瀬さんと永瀬さんが楽しんでもらえるような現場の雰囲気作りを心がけている。「二人が撮影に来たくなるような空気感があった方が、(空豆と音の)ワチャワチャしたシーンなどの映像にも伝わるなと思っています」と話す。

 金井さんによると、二人は、役へのアプローチや、現場でのいかたが全く違うのだという。広瀬さんは、「その場にそぐうモノを瞬間的にとらえて、それを表現するのが天才」と感じており、「瞬間的に出てくるものがすごく生っぽくて良くて。毎回驚かされる」と明かす。そんな広瀬さんの“動物的な感性”を邪魔しないような演出を心がけているという。

 天真爛漫(らんまん)で屈託なく育ったように見えるが、実は胸の奥にはいろいろな思いを抱えている空豆。そんな空豆のキャラクターを演じるのは難しいというが、「あの難しいキャラクターをちゃんと着地させて、喜怒哀楽をあそこまで表現してくれるのはすごい」と絶賛する。

 一方、永瀬さんについては、「いろいろなことをちゃんと準備して、頭で処理してから表現したほうがいいんだろうな」と感じている。永瀬さんとモニターを見ながら、さまざまなことを話し合いながら撮影しているといい、「こちらの言葉を理解して処理するスピードや感性はすごいなと思います。すごくクレバーで、かつ謙虚に、ポジティブに現場を進めようと思ってくれているからだと思う」と話していた。

 ドラマを手がけるプロデューサー陣は、永瀬さんの印象を「努力家」と語っていたが、金井さんも「本当に忙しいスケジュールなんですけど、ピアノを練習したり、お手玉を練習したり、いろいろなことを準備しないといけないシーンが多い。それに対して120%準備してきて、疲れなんかも全然現場で出さないし、それはすごい」と驚きを隠せない様子だった。

 2月21日放送の第6話では、互いの夢に向かって歩む中で、空豆と音の二人の距離が少しずつ変わっていく。金井さんは、「二人が夢を見つけて、それがどういう結末を迎えるのか。ぜひ楽しみにしてください」と呼びかけた。

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