南沙良:「君に届け」爽子役にプレッシャーも 最初は戸惑いも「楽しい経験に」

「君に届け」で主演を務める南沙良さん
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「君に届け」で主演を務める南沙良さん

 テレビ東京と動画配信サービス「Netflix」の共同制作で、3月30日からNetflixで世界独占配信がスタートするドラマ君に届け」。椎名軽穂さんの人気マンガが原作の本作で、見た目の暗さと雰囲気からクラスメートに“貞子”と恐れられる女子高生・黒沼爽子(さわこ)を演じるのが女優の南沙良さんだ。今作が“青春ラブストーリー”初挑戦となる南さんは、「こんなにキラキラした作品に出られて楽しかった」と明かす。演じるうえで意識したことや作品への思い、プライベートで挑戦したいことについて話を聞いた。

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 ◇爽子役は「原作に忠実に」演じることを意識

 「君に届け」は、南さん演じる爽子と、鈴鹿央士さん演じるクラスの人気者・風早翔太の恋を中心に物語が展開していく。2006~17年まで「別冊マーガレット」(集英社)で連載され、これまでにテレビアニメ化、実写映画化などもされた人気作だ。演じるうえでプレッシャーはあったのか質問すると、南さんは「もちろんありました」と即答。続けて「でも、あまり考えないようにしていました。私なりに爽子ちゃんに近づけたら、という思いで演じていました」と話す。

 もともと原作マンガのファンだったという南さんは、「小学校6年生から中学生の時に、クラスではやって読んでいました。風早君が大好きで、見た目も言動も性格もかっこよすぎて……」と印象を明かす。

 「だから、出演が決まったときはうれしかったですね。クランクインした日のことは鮮明に覚えています」

 南さんは撮影前に改めて原作マンガを読み直し、「原作に忠実に演じること」を心がけたという。「爽子ちゃんの気持ちや表情はもちろん、セリフ一つ一つまで、原作のイメージに近づけることを意識しました」と話す。

 「原作があって、自分の中で正解がはっきりあるので、それに近づけようという気持ちでしたね。オリジナル作品の現場では、探りながらお芝居をしている感覚ですが、今回は正解に向かって進んでいくような感じでした」

 ◇共演の鈴鹿央士は「透明感がある方」 「いつも笑顔に癒やされていました」

 映画「幼な子われらに生まれ」(2017年)で鮮烈な女優デビューを飾って以来、数多くの映画やドラマに出演してきた南さん。意外にも、本作が青春ラブストーリー初挑戦だという。

 南さんは、プライベートでは「周りから暗いと言われることもある」と明かした上で、「こんなキラキラした世界に入っていいのかなっていう戸惑いがあったんです」と率直な思いを吐露。撮影が始まってからは楽しみながら演じることができたといい、「青春を疑似体験しながらお芝居できたのは、いい経験になりました」と目を輝かせる。

 撮影中、特に印象に残ったエピソードを聞くと、「おととしから昨年の4月まで撮影していたんですけど、ちょうど雪の時期だったんです。だから、スタッフさんと風早君を演じる鈴鹿さんたちと雪遊びをしたことですね。雪合戦をしたんですけど、すっごく寒くて、冷たくて(笑い)」と思い出話を披露。

 「雪合戦中も鈴鹿さんは常に爽やかでした。透明感がある方ですし、すごく柔らかい目をされる方だから親しみやすくて。いつも笑顔に癒やされていました」

 ドラマでは、クラスメートとなじめなかった爽子が、風早と接する中で、次第に周囲と打ち解けていく姿が描かれる。南さんは「爽子ちゃんと風早君のもどかしい恋模様を感じていただきながら、爽子ちゃんの成長にも注目して見ていただけたらうれしいです」とアピールした。

 ◇「JR SKISKI」広告でも存在感 プライベートで挑戦したいことは?

 昨年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、今年1月期のフジテレビ系“月9”ドラマ「女神(テミス)の教室~リーガル青春白書~」など、話題作への出演が続く南さん。JR東日本の「JR SKISKI」の2022~23年のメインキャラクターに抜てきされるなど、活躍の幅を広げている。

 普段、ドラマや映画を見ない人の目にも触れる広告に登場することについて、「最近は『駅でポスター見たよ』って声を掛けてもらうことが増えて、ありがたいなとしみじみ感じています」と充実感をのぞかせる。

 広告の仕事は「ドラマや映画とは全く違う」といい、「何か役を演じるわけではなく、カメラの前に立つことが新鮮です」と話す。

 昨年6月に20歳の誕生日を迎えた南さん。成人になって挑戦したいことを聞くと、「2年前くらいからずっと言い続けていて、いまだに実現できていないのですが……。今年こそは車の免許を取りたいです」と前向きに語っていた。

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