河合優実:連ドラ初主演作に「これは面白いものになる」 自身の役は「変でひょうきんでポンコツ」

連続ドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」で主演を務める河合優実さん=NHK提供
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連続ドラマ「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」で主演を務める河合優実さん=NHK提供

 NHKのBSプレミアム・BS4Kで5月14日からスタートする連続ドラマ家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」(日曜午後10時)。岸田奈美さんがブログにつづったエッセーに、家族や関係者への取材によるエピソードや独自の視点での脚色を加えてドラマ化した。本作で、自意識をこじらせた“3軍女子”の高校生・岸本七実を演じる河合優実さんが、作品や役への思い、見どころについて語った。

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 ◇七実を演じるのは「本当に年を重ねている感じ」

 ドラマは、「楽しい」や「悲しい」など一言では説明ができない「情報過多」な家族の出来事を描く。演出は、映画「勝手にふるえてろ」(2017年)、「私をくいとめて」(2020年)などの監督を務めた大九明子さんが担当している。

 河合さんは撮影を振り返り、「大九さんならではの思ってもみなかったような動きを突然要求されて、このカットって何? 今何を撮っているの? みたいな、分からないことに乗っていくのがすごく楽しかったです」と話す。

 「関西弁でここまでしゃべりまくって、笑ってほしい、褒めてほしいっていう役もなかったので、まだ開けたことない扉を開ける感じがしてすごく楽しかったです。家族を支えて困難に立ち向かっていく主人公を誰かが描くとして、ここまで変でひょうきんでポンコツでダメだっていう、こんな角度からの主人公って大九さんだからだし、岸田さんだからだなと感じました」

 劇中では10年近い期間を演じたが、「これだけ年数が飛ぶことも、3カ月間撮影に入ることも初めてでした。本当に年を重ねている感じが自分の中に起きてくるんだなっていうのは今までにない発見でした。長いようで短いようで不思議な濃さのある時間でした」と回顧した。

 ◇撮影を通して「家族に愛が生まれた」

 七実は父を亡くし、母は車いす生活、弟はダウン症という役どころだ。七実の弟・草太を演じる吉田葵さんとは、「彼がダウン症であることを忘れちゃうくらい、本当に楽しく弟として接しているし、自然に関係を築き上げている」という。

 河合さんは「ダウン症の方とお芝居したこともないし、ちゃんと面と向かって会話したこともなかったので、構えるフィルターはありました。でも、部屋に一歩入ってあいさつしたところから、本当に葵君と仲良くなりたい、葵君とおしゃべりしたいっていうことしか思わなかったですね」と振り返る。

 一方で、「葵君にとって、苦手(なこと)だったり時間がかかることがあるのは事実」とという河合さんは、「葵君ができないこと、立ち止まってしまっていること、時間がかかっていることに対して、みんな思いやろうと努めています。この作品で、葵君が希望や勇気を与える人が日本中にどれだけ居るか、それを誇りにさえ思います」と語った。

 ドラマの見どころを聞かれると「最初から、これは面白いものになるっていう気持ちがずっとあって。撮っているときにそういう手応えがあることってなかなかない」と自信をのぞかせ、「葵君っていうものすごい光を持っている弟がいて、素晴らしい先輩方が大きく自由に居てくださって、3カ月間家族が関係を築き上げられたと思うんです。沖縄でメインビジュアルの写真を撮影して、それを拝見したんですけど、その写真1枚見るだけで、これはいいドラマになったぞって思いますね。大きな言葉を使うと、この家族に愛が生まれたと思います」とアピールしていた。

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