山本譲二:コロナ禍で最愛の母の最期をみとれず 「今でも悔いが残っている」 「徹子の部屋」で語る

「徹子の部屋」に出演した山本譲二さん=テレビ朝日提供
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「徹子の部屋」に出演した山本譲二さん=テレビ朝日提供

 歌手の山本譲二さんが、6月12日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。2年前に96歳で亡くなった最愛の母への思いを語った。

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 山本さんの母親は、父親の死後、徐々に認知症の症状が進行。しばらくは母親が認知症であることを受け入れられなかったが、母親が風呂を空だきしたり、ガスコンロの火を消し忘れたりすることもあり、山本さんは「もし火が出たらご近所の方に申し訳ないじゃ済まない」と不安に思うようになったという。

 悩んだ末に母親を施設に預けることを決断した山本さんは、母親に「一つだけ悩みがあるんよ」と語りかけた。母親がデイサービスで利用している施設の部屋が一つ空いたこと、その部屋を気に入ったらそこで暮らしてほしいことを伝えたという。すると母親は「譲二、今から見に行こう」といい、すぐに部屋を見に行くことになった。

 山本さんは「部屋(から外)をぱっと見たら、僕が高校時代、父さんと母さんと一緒に住んでいた場所がすぐ真下に見えるんです。すぐに母さんも思い出して『懐かしいね。ここがええ、私は』って納得してくれて」と振り返った。

 黒柳さんが「コロナで随分会えなかったんですって?」と聞くと、山本さんは「会えなかったですね。それまではしょっちゅう古里に帰ってたんですよ」と答えた。臨終にも立ち会えなかったといい、母親の弟から「今逝った。葬儀の方に運ぶから明日帰ってこい」と連絡があったと回顧した。

 続けて、「母さんの顔を見たかったんですけど、ちょっと怖かったんですよ。そしたら弟さんがね、『良い顔してるから見てやってくれ』って。見たら本当に穏やかな顔で、それでほっとしました。その日は母さんの横で寝ました」と語った。

 山本さんは「つらかったですね。手ぐらい握りたかったですよ。母さん、お疲れさん。全部おふくろのおかげって言いたかったですよ。それが言えないのは、ちょっと悔いが残ってますね、今でも」としみじみ語っていた。

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