ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
「週刊少年マガジン」(講談社)で連載中の宮島礼吏さんのラブコメディーマンガが原作のテレビアニメ「彼女、お借りします(かのかり)」の第3期が、MBS・TBS系の深夜アニメ枠「スーパーアニメイズム」で7月7日から放送される。個性的なヒロインが登場する同作で、第3期では強烈な新キャラクター・八重森みにがヒロインとして加わる。みには、八重歯と「っス」という語尾が特徴のキャラクター。第3期で映画制作に取り組む木ノ下和也、水原千鶴にどんな影響を与えるのだろうか? 千鶴役の雨宮天さん、みに役の芹澤優さんに「かのかり」への思い、第3期について聞いた。
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雨宮さん 第2期の時から、ここからがよりやりたかったところ!という気持ちがありました。第2期もすごく好きなシーンがたくさんありましたし、和也と千鶴の距離感がどんどん縮まり、人間ドラマが描かれてきました。第2期を経て、第3期ができることがすごくうれしかったです。原作を読んでいる時から、このシーンを見ていただきたい! このシーンの千鶴を演じきりたい! 絶対やりたい!という強い気持ちがありました。
芹澤さん 第一印象は、和也、大丈夫か!?となりました。最初の方の行動が信じられなくて、驚いたので。
雨宮さん (笑い)。
芹澤さん 千鶴さんがあまりにも完璧で、こんな完璧な人いる?と思っていたら、弱さも見えますし、ほかのヒロインも魅力的だったりして、ファンになりました。
芹澤さん 原作を読んだ時はびっくりしましたが、アニメで見た時、結構好きかも……と感じました。ホリエルさん(和也役の堀江瞬さん)のお芝居が素晴らしくて、和也も頑張っているんだな!と感じるようになりました。
雨宮さん ホリエルさんの声から、おばあちゃんのことを大事に思っている部分などがすごく伝わってきて、根は悪い子ではないと感じるんですよね。第3期で、映画作りが始まると、和也は背中を押してくれるし、言葉通りに実行する行動力があって、格好いいんです。
芹澤さん (七海)麻美さんが好きです。ヴィラン?と言っていいのかな(笑い)。気になって、この子は何をしてくれるのか?と引き込まれます。「かのかり」になくてはならないキャラクターです。やっていることを全肯定できないのですが、好きです。
芹澤さん 神様、ありがとう!という気持ちです。第3期の制作が発表された時は、オーディションのお話をいただく前だったのですが「みにちゃんの声に合いそう」と言ってくれる友達がいたんです。すると、オーディションのお話をいただいたんです。年齢の近い女性キャストも多い作品です。仲間入りさせていただければ、一つ成長できるはずですし、頑張るしかない!と臨みました。
雨宮さん 最初のテストの時から「あ、みにちゃんだ!」となりました。原作を読んでいる時の声がして、違和感がなさすぎて、スッと入ってきました。
芹澤さん 和也との会話が一番多いのですが、話をちゃんと聞いていたり、聞いてなかったりして、自分の世界に入ってしまうと、あふれる感情でどんどん突き進む子です。突っ走る勢い、迷わないところを大切にしようとしました。突っ走るところは、和也に少し似ているかもしれません。一方で、広い世界を見ているところもあって、達観したことを言うこともあります。そこも意識しながら演じました。
芹澤さん 私は原作を読んでいる時から、嫌な感じが全然なかったので、そのイメージを大切にしながら演じたら、みにの魅力が伝わるのかな?と感じていました。「すごく合う!」と言ってくださる方も多いので、皆さんの期待を裏切らないように大切に演じました。
雨宮さん みにちゃんはグイグイいって、周りを振り回すキャラクターですが、全く嫌な子に見えないんです。常に真っすぐで、素直な子です。(芹澤さんの演技から)その根底の部分を感じて、すてきでした。
芹澤さん フェスでアーティストとして何度かご一緒させていただいたことがありますし、共演経験はあるのですが、ここまでしっかりアフレコでご一緒させていただいたのは初めてです。天さんは、めちゃくちゃ気さくにお話してくれるんです。ラブです!
芹澤さん 天さんは芯の強さがすごいんです。それがキャラクターにも乗っていると感じていました。天さんとご飯に行かせていただいたのもうれしかったです。二人だけじゃないですよ! 私はそこまでグイグイいけないので……。天さんは、本当に格好いいです!
雨宮さん 恥ずかしい(笑い)。
芹澤さん 千鶴は境遇のこともあって、強くなるしかなかったのでしょうし、弱い部分を隠して生きています。天さんの演技を聞いて、すてきだな……と感じていました。みにとして、精いっぱいぶつからせていただきました。
雨宮さん みにちゃんは第3期で初登場ですし、プレッシャーがあったと思います。最初からせりふの量も多く、和也とガンガン掛け合うシーンも多いので、大変だったと思うのですが、芹澤ちゃんからはそれを感じませんでした。いい意味で、遠慮がなくて、みにちゃんとしてそこにいていただけて、すごく格好いいし、すてきだと感じていました。
芹澤さん ありましたが、プレッシャーを感じていたら、乗り遅れてしまいます。キャストの皆さんはすごい方ばかりですし、私は置いていかれないように、食らいつかなきゃいけない!と思っていました。
雨宮さん 第2期の第1話が大好きです。千鶴が自分の至らなさを責めるしかない……となっている時、和也が背中を押してくれるシーンで、私自身も和也を見直したところがありました。最初の頃は、和也に対して大丈夫?と思うところもあったんですけどね。千鶴が、心を動かされるのもすごくよく分かりますし、二人の関係が大きく動いたシーンです。原作を読み、泣きましたし、演じていても泣きそうになりました。
雨宮さん 分かりやすくうれしい、楽しい、悲しいではなく、本当はすごくつらいけど、それを見せないようにする姿、つらいことが少し漏れ出てしまう弱さなど絶妙な表現が多く、原作で繊細に千鶴の心情を描いているので、私も声にその絶妙な心情を演技に乗せようとしています。家で練習する時、何度も原作を読み、千鶴の気持ちに寄り添おうとするのですが、絶妙な心情だからこそ、同じことが二回できないんです。最終的に本番中に出てくるものに任せるしかないので、千鶴の心の動きをインプットした状態で収録に臨み、その瞬間に感じるものを大切にしようとしています。
雨宮さん 繊細な部分が伝わるような説得力を持たせたいですし、できることをやってきましたが、心情が表現できているのだろうか……ともなります。千鶴のことが大好きだから、なかなか満足できなくて。千鶴に寄り添おうとして、千鶴と一緒に泣きながら演じたシーンもあります。涙を流すにしても、いろいろな種類がありますし、心情、理由も違うので、彼女の気持ちにしっかり寄り添おうとしました。
芹澤さん 私は共同作業ができないタイプでしたが、声優デビューよりも声優アイドルユニット(i☆Ris)としてのデビューが先だったので、苦手と言っている場合ではなくなってしまいまして。以前はトゲトゲしく、嫌なことを言ってしまったこともありました。10年たち、いろいろな人に「丸くなったね」と言っていただけるようになってきたのは、共同作業と団体行動の賜物(たまもの)だと思います。今、天さんに会えてよかったです。とがっていた時に会ったら、ご迷惑をおかけしていたかもしれません。
雨宮さん 私もとがっていたんですよ。「なめられたくない!」という気持ちがあり、必要以上にツンツンしていました。それは、自分に声優としての自信がないことの裏返しでもあったと思います。いろいろな現場を経験させていただき、いろいろな役者さん、スタッフさんと話し、温かい言葉を掛けていただき、自分のことを認めてくれる人がいて、自分に居場所があると思えるようになり、変わっていきました。
雨宮さん 役者さん同士で食事に行っても、自分に自信がないので、自分からお芝居の話をできなかったのですが、尊敬している同世代の役者さんから「正直、嫉妬している」と言っていただけたことが印象的でした。ありがたいことですし、自分の自己評価を書き換えられました。私が「自分なんか……」と思っていたら「嫉妬している」と言ってくれた人を否定することになってしまいます。自己評価を書き換えて「私は役者として強みがある!」と思うようになりました。大きな経験でした。
芹澤さん 「かのかり」に出演することが決まった時、同じ事務所でほぼ同期の(桜沢墨役の)高橋李依ちゃんが連絡をくれたんです。「同期でこうやって一緒に活躍できてうれしい」と言ってもらえて、うれしかったですね。i☆Risの10周年ライブにも来てくれて「10年もユニットをやれるのはすごい!」と言ってくれた時もうれしかったです。泣いちゃうよ……となって。高橋李依ちゃんは、本当に尊敬するところがたくさんあります。お互いに意識していて、そういうことを伝え合えるのはすてきなことだと思っています。
雨宮さん みにちゃんの登場によって、和也と千鶴の距離が縮まり、それに伴い、千鶴の素の部分、一人で抱えてきたものがより見えてきます。毎話、泣きそうになるシーンがあります。一話も見逃さずにいただけるとうれしいです。放送を楽しみにして待っていてください!
芹澤さん 第3期まで続かなかったら、私はここにはいません。「かのかり」を愛してくださってきた皆さんに感謝をお伝えしたいです! 本当にありがとうございます! しっかり役を全うしたので、ぜひ、みにちゃんの活躍を見ていただきたいです。天さんも「人間ドラマ」とおっしゃっていましたが、本当に人間のリアルな部分を描いています。皆さんと一緒に最高の第3期を毎回見られたらうれしいです。ぜひよろしくお願いいたします!
「彼女、お借りします」は、恋人にフラれてしまった20歳のダメダメ大学生の和也が、レンタル彼女の美少女・千鶴と出会う……というストーリー。2017年に「週刊少年マガジン」で連載をスタートした。コミックスの累計発行部数は1000万部以上。テレビアニメ第1期が2020年7~9月、第2期が2022年7~9月に放送されたほか、実写ドラマ化もされた。
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