特撮ドラマ「仮面ライダー」シリーズの新作「仮面ライダーガッチャード」(テレビ朝日系、日曜午前9時)で、主人公の母・一ノ瀬珠美役を演じる南野陽子さん。仮面ライダーシリーズ初出演だが、オファーを受けた際は「悩みました」と話す。今作の出演について話を聞いた。
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デビューまもなく、仮面ライダーと同じ東映作品の「スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説」(1985~86年)でブレークした南野さん。「『スケバン刑事』も、仮面ライダーと同じ大泉撮影所で撮っていましたし、仮面ライダーはどこか親戚みたいに思っていました。オファーもいつかはくるんじゃないだろうかって思っていました。“今きたか!”って思いましたけど(笑い)」と振り返る。
幼少期、自身も仮面ライダーを見て育った。「弟がすごく好きで、一緒に見ていました。これで年代が分かってしまいますが『V3』まで。なので藤岡弘、さんや佐々木剛さん、宮内洋さんを見て育ちました」と話す。
親しみのあった仮面ライダー。オファーには即決で応じたかと思いきや、そうではなかったという。
「まず役どころを確認しないと、と思いました。(アクションなど)何か特別なことをしないといけないのか、体力には自信がないので、ちょっと身構えてしまいました。結果、息子を一生懸命育てる温かいお母さん役ということで受けることにしました。1年間ありますから、この先どうなるのかは分かりませんが(笑い)」
演じる珠美は、主人公の仮面ライダーガッチャード/一ノ瀬宝太郎(本島純政さん)を、女手一つで育てる母で、定食店を切り盛りしている。冒険家として海外を渡り歩く夫を信じ、息子の宝太郎を温かく見守る“令和の肝っ玉母さん”。
「話を聞くに彼(本島さん)のお母さんは、私よりずいぶん若くて、どちらかというとおばあちゃんかもしれませんけど(笑い)。(取材時)すでに4話まで撮影していますが、いい親子関係を築けているのではないかな、と思います!」
珠美が料理をするシーンは、吹き替えではなく南野さんが演じている。「おうちにいる時間が好きなので、普段から料理はします。ただ(撮影では)吹き替えを期待していました」と笑う。
クランクインの際は“NG”を出したという。
「何百作と出ていても、やっぱり最初は緊張しますね。オムレツを焼くというのが最初のシーンだったのですが、フライパンをうまく返せなくて(笑い)。若者たちには“撮影現場では思っていなかったこともやらなければいけないよ”ということは伝わったと思います」
宝太郎役の本島さんや、ヒロイン・九堂りんね役の松本麗世(れいよ)さんと新人俳優が多い現場。「初々しい子たちばかりで、キラキラまぶしいですね。一緒にいると、私も40年近く前を思い出します」とほほ笑む。
先輩俳優として何かしているのか聞くと「他人ごとにせず、一緒になって監督の話を聞いたりしています」と答える。珠美のようにそばで温かく見守っているようだ。
1年間続く撮影。「食堂のシーンはたまにしかないのですが、(みんなに)『明日食堂のシーンがある!』と思ってもらえるような、楽しい時間を生み出せたらいいな」と話す。
また「宝太郎の成長記ですが、珠美としても、南野陽子としても成長していきたい。(年々俳優として)求められる立ち位置も変わってきているので、今作では主役たちをしっかりと支えていきたいです」と意気込んだ。
「仮面ライダーガッチャード」は、令和5作目の仮面ライダー作品で、モチーフは「カードと錬金術」。世に放たれた101体の人工生命体「ケミー」を回収する使命を与えられた宝太郎と、錬金術師たちが通う「錬金アカデミー」の生徒たち、錬金術を悪用する謎の集団「冥黒の三姉妹」のケミーを巡るバトルを描く。9月3日スタート。
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