齋藤飛鳥：反抗期の娘役も、自分は「なかった」　“マイホーム”願望は「まだ全然」

　アイドルグループ「乃木坂46」のエースとして活躍し、昨年末に卒業した齋藤飛鳥さん。10月期は「いちばんすきな花」（フジテレビ系）、「マイホームヒーロー」（MBS・TBS系）と2本の連ドラに出演するなど俳優業で活躍中だ。「家族愛」がテーマとなる24日深夜スタートの「マイホームヒーロー」では、主人公・鳥栖哲雄（佐々木蔵之介さん）の娘でヒロインの零花（れいか）を演じる。零花の役作りや、自身の家族についてなど話を聞いた。

あなたにオススメ

高橋ひかる「国民的美少女」グランプリから10年　幅広い活躍の足跡

　◇乃木坂46卒業後の活動「どれだけ自分が楽しく…」

　乃木坂46を卒業後は、モデルとしてファッションショーに出演したり、星野源さんのミュージックビデオに登場したりと、マルチな活躍を見せる齋藤さん。俳優・モデル・タレント……どの進路に進みたいのか聞くと、「“何をやりたい”とかは特にありません」と即答する。

　「“どう見てもらいたいか”は乃木坂46時代に十分やってきたので、今はどう評価してもらいたいとかもなくて。今は、“どれだけ自分が楽しく、穏やかな気持ちでお仕事ができるのか”という気持ちを大切にしています」

　そんな中「マイホームヒーロー」は、齋藤さんの琴線に触れる作品だったようだ。「週刊ヤングマガジン」（講談社）で2017年5月から連載中の人気マンガが原作。半グレ組織に目を付けられたサラリーマン・鳥栖哲雄が、家族を守るべく、半グレとのだまし合いに身を投じていくクライムサスペンス。

　「オファーをいただいたとき、原作を知っているスタッフさんに『飛鳥、その話来ているの！　絶対やったほういいよ！』と勧められて（笑い）。よくよく聞いたら、周りのスタッフさんの中にはまっている方が何人もいたんです。私も読んでみたら、すごく面白くて！　昔からいろいろなところで言っているのですが、ヤクザ系の人たちが登場する作品が好きなので（笑い）。これはやりたいと！」

　演じる零花は「ちょっと生意気で、ちょっとバカな愛くるしい女の子」と紹介。「かなりつらい展開が続きますが、その中でも零花ちゃんが出てくるシーンは、クスっと笑ってもらえるようなシーンが多くて。“空気を軽くできるように”という意識で演じました」。

　ただ、その塩梅（あんばい）には気を配った。

　「零花ちゃんは父親が人を殺したことを知らないですが、視聴者の皆さんはもちろん父の行いを知っている訳なので、零花ちゃんがあまりにも間抜けすぎると見ていてイライラしてしまう。なのでシーンごとに“空気を読みながら”演じることは心掛けました」

　すでにクランクアップしているが、撮影期間は周囲に支えられていたと感謝する。

　「これまでそんなにたくさんお芝居の経験があるわけではないので、監督に細かく教えていただきながらの撮影でした。初歩的なことですけど、お芝居の間合いとか、テンポとか……蔵之介さんも結構教えてくださいました。おかげで楽しい撮影期間でした」

　◇両親は“親バカ”「ずっと応援してくれています」

　「家族愛」がテーマとなっているが、撮影中は自身も家族のことを考えていたという。
　
　「ちょうどグループからの卒業とか環境の変化が大きかった時期で、不思議と家族のことを考えることが増えていて。この作品みたいに、現実でもいつどうなっちゃうか分からないので、哲雄さんに毎年プレゼントしている零花ちゃんみたいなことを、私も両親にアクションしたいなと思いました」

　零花は反抗期真っただ中だが、自身は反抗期はなかったそう。

　「乃木坂46として活動を始め、高校に進学したぐらいで一人暮らしを始めたのですが、母親とはずっとよく連絡を取り合っています。ただ乃木坂46の活動が忙しかったときは、おうちに帰るとき『今日は疲れてもう話せません』ってメッセージを送っていた時期はありました（笑い）」

　両親について「優しくて、娘のことが大好きな“親バカ”」とにっこり。「私のやることをずっと応援してくれています。SNSの使い方を兄に聞いて、私の写真とか、ファンの方が作ってくださった動画とかもチェックしてくれています」。

　今年8月で25歳になった齋藤さん。「20代前半は、まだまだ子供だったと思います。後半は大人らしい行動をとっていきたい。そして周りの人を大事にできる人間にもなりたいです」と話す。

　自身の「マイホーム願望」を尋ねてみると、「それは、まだ全然ないですね（笑い）」とキッパリ。「まだまだ“子供ちゃん”なので、わがままを言いたいし、気分屋で動きたいので、まだいいですね」とほほ笑んだ。

　「マイホームヒーロー」は24日から、MBSで火曜深夜0時59分、TBSで深夜1時28分に放送。また、映画が2024年3月8日に公開予定。