ドラゴンボールDAIMA
第6話 イナヅマ
11月18日(月)放送分
「true tears」「SHIROBAKO」などのアニメ制作会社「P.A.WORKS」が制作する劇場版アニメ「駒田蒸留所へようこそ」が11月10日に公開される。「花咲くいろは」「SHIROBAKO」「サクラクエスト」「白い砂のアクアトープ」といったP.A.WORKSの“お仕事シリーズ”の最新作で、ジャパニーズウイスキーの蒸留所が舞台のオリジナルアニメ。「SPY×FAMILY」のヨル・フォージャー役や「鬼滅の刃」の胡蝶しのぶ役などで知られる人気声優の早見沙織さんが主人公・駒田琉生(るい)を演じる。「駒田蒸留所へようこそ」は“家族の絆”が一つのテーマとなっている。早見さんに同作への思い、家族の絆について聞いた。
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「駒田蒸留所へようこそ」は、先代である父亡き後、実家の駒田蒸留所を継いだ若き女性社長・駒田琉生が、経営難の蒸留所の立て直し、幻のウイスキー「KOMA」の復活を目指して奮闘する姿が描かれる。「有頂天家族」などの吉原正行さんが監督を務め、中本宗応さんと木澤行人さんが脚本を担当。小野賢章さんが蒸留所の取材に訪れるニュースサイトの記者・高橋光太郎を演じるほか、内田真礼さん、細谷佳正さんらが出演する。
早見さんはこれまでも「TARI TARI」などP.A.WORKSの作品に出演してきた経験がある。
「P.A.さんの作品は、温かい気持ちになる作品ばかりで、とても大好きで、またいつか携わらせていただきたい!と思っていたので、大きな喜びがありました。私は、お仕事シリーズにしっかり携わらせていただくのは初めてでした。これまでとは違う感覚で前向きになるパワーをたくさんいただく作品です。例えば『TARI TARI』でしたら、なりたい夢があり、それをかなえるための紆余(うよ)曲折が描かれていますが、今回は実際に仕事をするお話です。仕事に対して全力で向きあい、失敗したり、ちょっと苦しくなったりしながらも、仕事と向き合って、毎日を生きていきます。高橋さんだったら興味がなかった仕事にどうやって向き合うのか?ということが描かれていますし、現実的なんですね。大人になってから直面する現実的な難しさなどを強く感じました」
早見さんが演じる琉生は、若くしてクラフトウイスキー「わかば」をヒットさせた、ウイスキー業界で話題のブレンダー。父親が亡くなった後、駒田蒸留所の社長に就任し、幻のウイスキー「KOMA」を復活させようとする。
「すごいなあ……と思いますし、尊敬します。家業を継ぎ、若くして社長となり、会社を背負っていく覚悟を持っていて、KOMAという家族、蒸留所にとって大切なウイスキーを復活させようとしていて、ずっと難しいことをやっています。並大抵の思いでは、この場所にいられないはずです。諦めそうになってもやっぱり諦めずに、向かっていく信念、思いがあって、それに突き動かされているところが、すごく格好いいです。社長でいる時は、背伸びまではいかないけど、蒸留所のみんなを惑わせないように、しっかりしなくちゃいけなくて、少し気が張っているところもありますが、家族に対しては本来の姿でいます。ちょっと違う表情を見られます」
琉生をはじめキャラクターの演技にリアリティーを感じる。過剰な感情表現ではないのだが、存在感がある。
「あえてかっちりとこのキャラクターはこう!と固めることはなかったです。社長として振る舞う時は、気を張っていて、頑張ろうとしているところが無意識にあり、家族のシーンでは気持ちが緩む……と作品に導かれて、そういうふうにしてもらいました。それがP.A.さんの作品の力なんだと思います。お母さんと話すシーンにしても、きっとこのシーンだけじゃなくて、琉生たちにはこれまでもこういうシーンがあったんだろうな……と思える家族ならではの空気感なんですよね。感動的なシーンにしても、感動や喜びを大きくしすぎず、ここが感動するところですよ!としているわけでもなく、じわーっと感動するんですよね」
同作は「家族」が一つの大きなテーマになっている。琉生が幻のウイスキー「KOMA」を復活させようとするのは、家族の絆のためでもある。
「新人の頃に、大先輩の西村知道さんのお話を聞く機会がありまして、この作品でそのことを思い出しました。例えば、自分の子供に絵本を読んであげて、その子がすごく入り込んで聞いてくれる。家族が楽しんでくれたり、大事な人が喜んでくれたりする。それがすごくすてきなことじゃない……とお話しされていて、それがすごく印象に残っています。身近な人に喜んでもらい、さらに世界が広がっていくんですよね」
早見さん自身が日常生活で家族の絆を感じることについても聞いてみた。
「日常の中の小さなことで絆を感じることがあります。例えば、仕事や人生について、どうしようかな?と迷いがあった時、家族に話すことがありますが、話していなくて、モヤモヤしていることがあって、家族はそのことを知らないはずなのに、全く別の角度から、元気づけられたり、前向きになれるようなメッセージをもらえたりすることがあるんです。何でこのタイミングって分かるんだろう? 何にも言っていないのにな……と。そういうことがあるのが、家族なのかもしれません。家族としては『悩んでそうだから言ってあげよう』というわけではないと思うんです。その時に言ってくれたことがアドバイスになったりしていて、自分でもよく分からないけど、元気が出たりすることがあります。理論的なものを超えた不思議な感覚ですね。本当にありがたいです」
「駒田蒸留所へようこそ」もそんな家族の絆について考えさせられるアニメになっている。
「自分たちが生きている今にすごくリンクしていて、現実感にあふれた作品です。描かれている環境や状況だけじゃなくて、心理描写もすごくリアルです。仕事をしていく上、家族と向き合っている中で感じること、思いに共感していただけるはずです。私もあまりにも胸に刺さるシーンがたくさんあって、練習している時から、絶対に泣いちゃう……と心を揺り動かされました。心を震わせていただけると、うれしいです」
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