工藤夕貴:帰国のきっかけは父・井沢八郎さんのがん 最期の言葉は 20年以上続ける農業への思いも 「徹子の部屋」で

「徹子の部屋」に出演した工藤夕貴さん=テレビ朝日提供
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「徹子の部屋」に出演した工藤夕貴さん=テレビ朝日提供

 俳優の工藤夕貴さんが、12月20日放送の黒柳徹子さんの長寿トーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に出演。演歌歌手だった亡き父、井沢八郎さんの名曲「あゝ上野駅」を熱唱した。

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 今年デビュー40年の工藤さん。アイドルから俳優になり、海外作品に出演するなど活躍してきた。グリーンカードを取得し、米国に骨を埋めてもいいかと考えていたが、井沢さんや慕っていた叔父が末期がんになったことがきっかけで、34歳頃に日本へ帰国したという。

 井沢さんは2007年、工藤さんの36歳の誕生日に亡くなった。「父に会いたくて誕生日の日に行ったんですけど、そのときに父の口がずっとパクパクしていて。父のところから帰ってきて2~3時間もしないうちに、息を引き取ったと電話があって。父の口がパクパクしていたのは『誕生日おめでとう』って言いたかったんだろうな」と涙ながらに話した。

 周囲からの勧めもあり、「あゝ上野駅」を歌っている工藤さんは、「(イベントで)私が『あゝ上野駅』を歌い始めると、みなさん泣いてくださるのを見て。自分の歌でこんなふうに感動してくれる人が世の中にいてくれたんだというのが、自分にとってはショッキングで。この歌を歌い継ぐことにならなければ決して経験できなかった、すばらしい父からの遺産なんだなと思ったんです」と話した。

 最近は俳優として活動する傍ら、富士山のふもとで農業にも取り組んでいる。農業歴は20年以上になるといい、米も野菜もできる限り自分で作るようにしている。29歳頃に健康を壊しかけたという工藤さんは、お腹がいっぱいになれば何を食べてもいいと思っていたというが、たまたま乳がんを患っている人と友人になったことがきっかけとなり、考えに変化があった。

 「(友人は)『食べ物で私は(病気を)よくする』と言いながら何事もなく生きながらえている人で。その人が『あなたは食べるものからできているんだよ』と教えてくれた。そこからのスタートで、自分の口に入るものを自分で作るんだ、という気持ちで作り始めているので、生半可な気持ちで始めたんじゃない。だから一生懸命続けていられる」と話していた。

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