吉高由里子さん主演の2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」(総合、日曜午後8時ほか)が、1月7日にスタートした。第1回から、主人公・まひろ(のちの紫式部、落井実結子ちゃん)の母・ちやは(国仲涼子さん)が衝撃的な展開で命を落としたが、脚本の大石静さんに、ちやはを初回で退場させた理由を聞いた。
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大河ドラマ第63作となる「光る君へ」は平安時代中期が舞台で、世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を書き上げた紫式部(劇中の名はまひろ)が主人公。きらびやかな平安貴族の世界と、自らの才能と努力で懸命に生きて書いて愛した女性の一生を描く。
第1回「約束の月」では、まひろ(落井実結子ちゃん)がちやはと竹林を歩いていたところ、馬を駆る藤原道兼(玉置玲央さん)に遭遇。道兼は飛び出してきたまひろに驚き、落馬してしまう。自身の母・時姫(三石琴乃さん)に蛮行をとがめられ、ちょうど虫の居所が悪かった道兼は、これに激怒。まひろを足蹴にするが、そこにちやはが割って入る。
一度は怒りを収めようとした道兼だったが、従者から「道兼様を黙らせるとは、肝の座ったおなごでございます」と言われたことで、再び怒りの導火線に火が付き、刀を手に取ると、後ろからちやはをブスリと一刺し。ちやはは帰らぬ人となってしまった。
道兼の横暴さ、階級社会の残酷さが際立つエピソードとなったが、道兼が紫式部の母を殺害したというのは「史実ではありません」と、大石さん。
ただ「一次史料にはないのですが、紫式部が小さい頃に母親が死んでいるらしい、という言い伝えがあります」と話す。なぜ、その伝承を採用し、道兼に実行させたのか。
「幼い頃に母親を亡くしているのは、後々の人生にも影響がある出来事だと思い、取り入れようと決めました。そして、まひろにとって愛する人(道長)の兄が“親の敵”だったという因縁を作れるな、と。乱暴な次男という道兼のキャラクターを設定した際、思いつきました」
「光る君へ」は、第2回「めぐりあい」が1月14日放送。
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