パンチドランク・ウーマン −脱獄まであと××日−
#1 殺人犯と禁断愛…刑務官が悪女へ
1月11日(日)放送分
俳優の趣里さんがヒロインを務める2023年度後期のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ブギウギ」(月~土曜午前8時ほか)。第85回(2月1日放送)では、ヒロイン・スズ子(趣里さん)の出産と、恋人・愛助(水上恒司さん)の死が描かれた。生と死が交錯する演出の狙いや、脚本でこだわった点などについて、制作統括の福岡利武さんが語った。
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第85回では、大阪で療養中の愛助が危篤状態に。そんな折、スズ子に陣痛が始まり、マネジャーの山下(近藤芳正さん)と「村山興業」東京支社長の坂口(黒田有さん)は、スズ子を連れて大慌てで病院に駆け込む。スズ子は元気な女の子を出産するが、坂口のもとに愛助が亡くなった知らせが入り……と展開した。
スズ子のモデルとなった歌手の笠置シヅ子さんは、吉本興業の創業者である吉本せいさんの息子、頴右(えいすけ)さんと婚約するが、出産の2週間ほど前に頴右さんが結核で急逝。亡き婚約者の浴衣を抱きしめながら出産したという。
「ブギウギ」では史実から設定を変え、スズ子の出産と愛助の死をほぼ同じタイミングで描いた。その理由について尋ねると、福岡さんは「愛助の死をどこで描くかはすごく難しかったですし、脚本作りの中でも議論を重ねました」と明かす。
「脚本の足立紳さんは、スズ子に愛助の死を伝えるのは出産の後にしたいと強くおっしゃっていました。元気な子供を産んでほしいと願う愛助のためにも、子供が生まれる前に愛助が亡くなったことをスズ子に知らせることはできないと。それはスズ子にとって、あまりにも残酷すぎて……」
一方で、生と死が交錯する描写が「何ともドラマチックすぎて、ドラマの仕掛けが匂って、視聴者が冷めるのではないか」という懸念もあったのだという。
「足立さんの中でいろいろ考えて、劇的ではあるものの、こういう流れが一番自然でしっくりくるということをおっしゃっていたのが印象的でした。不安もありましたが、編集していく中で引き込まれる展開になったと思いますし、これで良かったなと思います」と実感している。
出産と死という“明”と“暗”を対比させた劇的なシーンではあるものの、ドラマチックになりすぎない印象に仕上がった理由は、「やっぱり趣里さん水上さんのお芝居のなせる技だと思います。スズ子と愛助の心情をしっかりと演じていただいたので、見る側もそれぞれの気持ちに共感できたところが良かったのかなと思います」と2人の演技をたたえる。
また、生と死を交互に見せる上で、スズ子と愛助が登場するシーンのバランスをどうするか、苦労もあったという。
「ちょっとしたシーンの並びでスズ子に寄りすぎたり、愛助に寄りすぎたりしてしまうので、そのバランスを取るのが難しかったです。お互いの存在をしっかり感じさせながらストーリーを進めていくのは、すごくデリケートな編集の作業でした。(演出を務めた)二見大輔が、ここが勝負どころだと分かっていたので、時間をかけてしっかりと編集してくれました」と振り返る。
同回では、愛助の死とスズ子の出産シーンで雨が降るが、これも二見さんのアイデアだった。
「生と死、二つの世界を描くために雨を降らせています。脚本を作る前の打ち合わせの段階で、二見が『雨を降らしたい』と言って」と明かした。
愛助の死を知らぬまま、出産に臨んだスズ子。幸せの絶頂の中、事実を知ったスズ子は、悲しみをどのように乗り越えていくのか。今後の展開から目が離せない。
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