高橋海人:テレ東ドラマ初出演&初主演 1995年の渋谷が舞台の青春群像劇「95」で高校生役 「演じていてとても楽しい」

連続ドラマ「95」で主人公の高校生・広重秋久を演じる高橋海人さん(C)「95」製作委員会
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連続ドラマ「95」で主人公の高校生・広重秋久を演じる高橋海人さん(C)「95」製作委員会

 人気グループ「King & Prince」の高橋海人さんが、4月からテレビ東京系の「ドラマプレミア23」(月曜午後11時6分)枠で放送される連続ドラマ「95」(キュウゴー)で主演を務めることが2月17日、明らかになった。高橋さんはテレビ東京のドラマ初出演、初主演となる。

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 原作は、「イノセント・デイズ」で第68回日本推理作家協会賞を受賞した早見和真さんが、受賞後第1作目としてつづった青春小説。大人のつくった社会の仕組みにあらがい、1995年の渋谷をがむしゃらに駆け抜けた高校生たちの青春群像劇。

 脚本は、映画「桐島、部活やめるってよ」(2013年)で第36回日本アカデミー賞優秀脚本賞を受賞した喜安浩平さんが担当。監督は映画「アルプススタンドのはしの方」(2020年)、「女子高生に殺されたい」(2022年)などを監督した城定秀夫さんが務める。

 高橋さんが演じるのは、高校生の広重秋久(ひろしげ・あきひさ)、通称Q(キュー)。1995年3月20日、成績優秀で品行方正な高校生だった秋久は、地下鉄サリン事件をきっかけに人の死に直面し、動揺する。世界は本当に終わってしまうのか。言いようのない感情を抱えていたときに、これまで話したことのなかった同級生・鈴木翔太郎に突然呼び出される。「ぼんやり大人になって、ぼんやり死んで、お前は満足なんだな?」と言われた秋久は、強制的にチーム(仲間)に誘われ、仲間とともに時には道を踏み外しながら心の赴くままに生きていく。

 ◇高橋海人さんのコメント全文

 ーー本作の出演オファーを受けた時の感想、原作・台本を読んでみての感想をお聞かせください。

 オファーをいただいた時は、シンプルにやってみたいという感覚でした。最初にプロットを読んだ時に、あまりこういう作品ってないよなと思いましたし、内容もとがっていて周りにこびていない感じがあり、分かりやすく説明するのではなく、心で感じてもらうような作品になるんだろうなと思いました。

 ーー演じられる役どころについての印象をお聞かせください。

 秋久は、同級生の中でもカリスマ的存在の翔太郎をはじめ、かっこいい仲間たちに囲まれて過ごすことになりますが、僕もすごくかっこいいメンバーに囲まれて今まで生きてきたので、みんなと同等になれるように頑張って立ち向かっていく感じが自分と似ているなと思います。でも、もし何か違う時があったらその時は自分の意志はちゃんと持っていないとなっていうところとか、うそをつかずちゃんと自分の核を持っているところがきっと秋久の魅力的なところで、すてきだなと憧れもあります。演じていてとても楽しいです。

 ーー撮影現場の雰囲気などいかがでしょうか。

 撮影現場もとても楽しいです。実際に現場に入って演じてみて、何回も台本を読んでいくと、当初イメージしていた秋久とは違う秋久がどんどん出てくるんです。それをスタッフの皆さんと話し合いをして、構築していっています。共演者の皆さんとも、チームでいる時とかは「ここ俺こういくわ」っていうのがあったり、察したりだとか、本当のチーム感があっていいなと思っています。結構わいわい、ほのぼのしているのですが、“まじでぶつかるシーン”とかは、けがのないように、どうやったらかっこよく見えるかをみんなで話し合いながらストイックに集中してやっているので、すごく充実しています。

 ーー今後の撮影への意気込みをお願いいたします。

 最初にお話をいただいた時から、僕自身「やりたいからやる」という思いで、僕以外の皆さんもたぶん「出たいから出る」と思ってくださっているでしょうし、本当にいいものを作りたいと思って集まっている皆さんなので、その気持ちのまま最後まで駆け抜けたいです。とにかく秋久を丁寧に丁寧に演じて、かっこいい人になれるように頑張りたいなと思います。

 ーー視聴者のみなさんへ見どころなどメッセージをお願いいたします。

 今の時代、衝動的に体が先に動いてしまったり、心からぶつかりにいこうと思うことだったり、そんな気持ちからどんどん遠ざかっていると思うんです。便利なものが増えていくぶん、そこに頼ってしまうし。だからこそ、95年の気持ちでどんどん突き進んでいく登場人物たちを見ると、気づかされることだとか、自分に改めて問いただすこととかが、毎話感じられるような熱い作品だと思うので、95年を知っている方たちはもちろん、年代問わず、僕と同世代の方や学生の方にもみてほしいなと思います。

 ◇原作者・早見和真さんのコメント全文

 その年は、阪神・淡路大震災があり、地下鉄サリン事件がありました。「ウィンドウズ95」が発売され、若者たちがうっすらとノストラダムスの大予言を信じていました。そんな1995年に、渋谷という街を生きた高校生の物語です。若い読者に「本当にこんな時代があったんですか?」と、何度も尋ねられました。この作品を熱烈に愛してくれるのも、意外にも95年生まれ前後の若者に多いです。「95」はとても大切な作品です。その大切という思いを、熱を、城定監督をはじめとするスタッフの、高橋海人さんを中心としたキャストの、そして視聴者のみなさまと共有できれば、こんなにうれしいことはありません。

 ◇倉地雄大プロデューサーのコメント全文

 外出することも、人と会うことも自粛が求められていた3年前に、僕は早見先生の原作小説に出会いました。ほとばしるエネルギーで常に何かに全力でぶつかり続けるQや翔、マルコ、レオ、ドヨンたちに、心えぐられたのを今でも覚えています。その勢いのままに企画書を書き、唯一無二のセリフを書く喜安さんに原作を送り、映画を拝見し一方的に憧れていた城定監督にいきなり連絡をしてお願いしました。そして主演は、人をひきつける魅力を持ち、見ているこちらの心を動かすお芝居を自然とできる高橋海人さん。最初にオファーしてから約1年弱切望し続け、今回ご縁をいただきました。

 何度も何度も台本を読み返し、「秋久はこうですかね?」「こう演じたいのですがどう思います?」と、常にあふれるエネルギーで真っすぐ秋久を模索し続ける高橋さんが、僕はもう秋久にしか見えません。喜怒哀楽いろんな顔をみせる秋久を高橋さんが演じ、そしてドラマ「95」の中心にいていただけることがどんなにありがたいことか……。どのシーン、どのカットを撮影していても、何よりも強く感じています。「ウソでもいいから今が一番幸せだって笑ってられる人間になってようぜ」この時代だからこそ、彼らが紡いだ物語が誰かの心に届くと信じています! 危うさと青春とが絶妙なバランスで両立している彼らやこの作品を、ぜひ応援していただけるとうれしいです!

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