田中麗奈:「ブギウギ」“おミネ”は「深みのある役」 ヒロイン趣里の演技を称賛「なんて伝説を目にしているんだろう!」

NHK連続テレビ小説「ブギウギ」でおミネを演じる田中麗奈さん(C)NHK
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NHK連続テレビ小説「ブギウギ」でおミネを演じる田中麗奈さん(C)NHK

 趣里さんがヒロインを務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「ブギウギ」(総合、月~土曜午前8時ほか)で、“夜の女”おミネを演じている田中麗奈さん。朝ドラ初出演となる田中さんが、自身の役どころや演じる上で意識したこと、共演する趣里さんの印象などを語った。

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 ◇スズ子とおミネは“光”と“影”

 田中さん演じるおミネは、有楽町界隈を取り仕切っている“夜の女”で、通称「ラクチョウのおミネ」。最初に役の説明を聞いたときは「立体的におミネというキャラクターを捉えきれていなかった」というが、「台本を読んでおミネのせりふや人柄を理解して、『すごく面白い役だなぁ』と思いました。『面白い』というのは『楽しい』というだけではなく、深みのある、人間としての面白さがある人だということです」と明かす。

 おミネは、第92回(2月12日放送)で初登場。スズ子が取材を受けた芸能雑誌の記事が気に食わないと、スズ子の楽屋に乗り込んでくる。初対面のスズ子に「アタイらを甘く見たら承知しないよ!」と迫力たっぷりにすごむ姿が、視聴者に鮮烈な印象を残した。

 「初登場のシーンで、楽屋に乗り込んでいくところ、自分の意見をしっかり言うところなどがとても印象的で、おミネは、今まで経験してきた悲しみや、戦争の時代によって犠牲になったものなど、さまざまな思いを含んだ女性なんだと思いました」

 そんなおミネを演じる上で意識したことについて、「この時代を生きた方々は、私が今まで経験してきたことでは補えないような人生を送ってきた方ばかりなので、自分との共通点などはあえて考えませんでした」と語る。

 「そういった意味でもおミネは難しい役ですが、背景となるエピソードに苦労やつらいこと、抱えているものが多いと、それらを受け止めて演じる分やりがいがありますね。スズ子は数々の苦しみや悲しみを明るさに変えて歌で表現していく一方で、おミネはガード下で夜の女としての生き方を選びました。スズ子が太陽とすれば、その光が強ければ強いほど影も大きくなります。そんな光と影のような2人の関係性について見守っていただければと思います」

 ◇初共演の趣里は「いろいろな魅力を持った方」

 田中さんが趣里さんと共演するのは「ブギウギ」が初めてだが、「本当にいろいろな魅力を持っていらっしゃる方」と趣里さんの実力をたたえる。

 「私は視聴者として『ブギウギ』を見ている時間が長かったので、スズ子が名シーンを重ねていく姿が、本当に印象的でした」といい、第49回(2023年12月7日放送)でスズ子が戦死した弟・六郎(黒崎煌代さん)のために「大空の弟」を熱唱する場面が特に印象に残ったと振り返る。

 「テレビの前で正座して『私はなんて伝説を目にしているんだろう!』と思いながら見ていました。弟の死だけでなく、戦争による世の中の悲痛な悲しみや怒りのようなものを、すべて表現されていて本当にすごいと思いました。そういった思いがあったので、初めて趣里さんと対面したときは、やっと一緒にお芝居ができるんだと、とてもうれしく思いました」

 最後に、視聴者に向けて「おミネが出てきて、また新しいスズ子の表情が見られると思います。スズ子とおミネの2人の関係性から見えてくるものがあると思うので、引き続きお付き合いいただければと思います」とメッセージを送った。

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