スーパー戦隊シリーズの新作「爆上戦隊ブンブンジャー」(テレビ朝日系、日曜午前9時半)に、ブンレッド/範道大也(はんどう・たいや)役で出演中の井内悠陽(いうち・はるひ)さん。昨年春に「ワタナベエンターテインメント」に所属したばかりで、今作がドラマデビュー作となった新人俳優だ。井内さんに、スーパー戦隊のレッドという大役を担う思いや、大也を演じる上で意識していることなどを聞いた。
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井内さんは京都府出身、2004年7月12日生まれの19歳。学生時代は、テニスや水泳などさまざまなスポーツに打ち込んでいたという。
「テニスはプロを目指してやっていたのですが、中学生くらいの時に進路に悩むことがあり……そんなとき、ちょうど窪田正孝さんが出演していたドラマ版の『デスノート』を見る機会があり、自分もお芝居をしてみたい!と思ったんです。それまでずっと自分のことが好きになれなくて……自分以外の誰かになりたかったのかも知れません。でも、最初は俳優のなり方もよく分からなかったので、住んでいた地域にあった演技のワークショップに通い出し、そして高校を卒業するタイミングで今の事務所のオーディションを受けました」
事務所に所属して1年もたたず、スーパー戦隊のレッドという大役をつかんだが「まったく予想をしていなかったので、最初聞いたときは頭が真っ白になりました。うれしかったですが、信じられませんでした」と笑う。
「(戦隊の)オーディションでは各キャラを順番に演じていったのですが、最終審査に近づくにつれて、レッドっぽい役をやることが増えたので、受かるとしたらレッドかな……と。でも、手応えは全然ありませんでした」
オーディションでは、ブンブルー/鳴田射士郎役の葉山侑樹さんと、演技審査を共にすることが多かったという。また、大阪出身の葉山さんとの“関西人ならでは”のエピソードも。
「侑樹くんとはオーディションで2、3回一緒になっていて、(演技審査では)侑樹くんがブルーで、僕がレッドを演じていました。なので、ずっと覚えていて! 同じ関西出身で、一緒に合格できたこともうれしかったです! (撮影現場では)関西組でボケたりするのですが、拾われないことが多いです(笑い)」
演じる範道大也は、自ら作った車で「届け屋」をしている開発・改造の達人。誰よりも熱い心を内に秘め、物事の本質を見抜く力にもたけた頼りになる男だ。
演じる上で意識していることを聞くと、初めての台本の読み合わせの時に監督からもらったアドバイスがあるという。
「“精神年齢をとにかく上げて”と言われました。実年齢は19歳ですが、19歳が出ちゃうと、大也の年齢や性格にも合わない感じになってしまうので、立ち姿から雰囲気、話すスピード、言葉の抑揚も大人っぽくなるよう意識しています」
もう一つ意識しているのは「気持ちを表に出さないこと」。
「大也はすごく熱い心を持っていますが、それを表には出さない。なので、内に秘めた熱い心を、目だけで表現できるよう心掛けています」
今作がドラマデビュー作となったが「全てが初めての現場なので、新鮮で楽しいです!」と声を弾ませる。一方で、主役で“座長”というプレッシャーも感じているが、「考えないようにしています……」と打ち明ける。
「そういうのを考えてしまうと緊張しちゃうので……。責任感はあるけど、(お芝居をするときだけは)バイバイって(笑い)。座長として本当は自分が引っ張っていかないといけませんが、今は周りに引っ張ってもらってばかりなので、早く成長して、自分も周りに刺激を与えられるようになりたいです」
連綿と続くスーパー戦隊のレッドという立場への思いを問うと「今回で48作目ということで、今までの先輩たちや、スタッフさんたちがつないできた作品を、僕たちが次にそのまんま引き継ぐのではなくて、より熱く、強い思いを乗せて引き継ぐことができるように、頑張りたいです!」と目を輝かせた。
最後に、目指す俳優像を聞くと、自身が役者の道を志すきっかけとなった「窪田正孝さん」だという。「窪田さんのような、コメディーからシリアスまでいろいろな役ができる俳優さんになりたいです!」と口にした。
「爆上戦隊ブンブンジャー」は、子供に大人気の車をモチーフにした、スーパー戦隊シリーズ第48作。レーシングスーツに身を包んだヒーローが、自ら作り上げたスーパーマシンで、さまざまな星を襲う宇宙のならず者「ハシリヤン」と戦う。脚本は、「ポケットモンスター」シリーズや「イナズマイレブン」シリーズなどを手掛けてきた“ホビーアニメの大家”冨岡淳広さん。
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