今をときめくスターやアーティストにも、初出演、初イベント、初ライブなど必ず存在する“はじめて”の瞬間。そんな未経験ならではのドキドキの瞬間を、本人に振り返ってもらうのが「私のはじめて」です。映画「帰ってきた あぶない刑事」(原廣利監督、5月24日公開)での演技も話題の俳優、吉瀬美智子さんに、初めて東京・表参道を訪れたときのことを振り返ってもらいます。
ウナギノボリ
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東京に出てくるきっかけになったのが、私が初めて表参道へ行ったときの運命的な出会いでした。20歳の頃、福岡から東京へ仕事で一人で来ていて、仕事が終わって、「どこに行ったらいいですかね」とメークさんに相談したら、「(新宿の)伊勢丹に行ったらなんでもそろうよ」って。
私の中では表参道の街を歩いてみたくて、「そうですか、分かりました」と言いながら表参道へ向かったんです。表参道の交差点の出口を上がったところで、福岡の知人にばったり会ったんですね。
その人から、「今から芸能事務所に行くけど、一緒に行く?」と誘われて、「行きます」って事務所に遊びに行きました。そこで「あなたいくつ?」と聞かれて、「20歳です」と答えたら、「すぐ(この事務所に)いらっしゃい」となって、その4カ月後に東京で家を探して、本格的に上京しました。
そのときにメークさんのアドバイスを素直に聞いて、伊勢丹に行っていたら、今、ここにはいないかもしれない。表参道へ行って、偶然その人に会ったからここにいます。福岡の知人に表参道で会うなんて。そして芸能事務所へ行くなんて。そのことがなかったら私は今、この仕事をしていなかった。
今は、俳優の仕事ができて幸せ。本当にぜいたくだと思います。私はもともと、人前に出るのが好きなタイプではなかったんですけれど、周りから自然とレールに乗せてもらって続けてこられてきた感じなんです。周りが“列車”に乗せてくれた。そして良い方向に連れて行ってもらえているので、幸せな人生だと思います。
今回、映画「帰ってきた あぶない刑事」に出演できて、若い時に見ていた作品に関われたことが幸せ。映画は、タカ(舘ひろしさん)とユージ(柴田恭兵さん)がまったく衰えていないですし、アクションあり、笑いありなので、シリーズのファンの方でも、あまり知らない方でも楽しんで見られる作品だと思います。
きちせ・みちこ 1975年2月17日生まれ、福岡県出身。アルバイト中にスカウトされ、モデルの仕事を始める。その後、2007年に俳優として本格的に活動開始。「ライアーゲーム」「昼顔〜平日午後3時の恋人たち〜」(共にフジテレビ系)などのドラマで注目される。その後、映画、ドラマのヒット作に多数出演。映画「帰ってきた あぶない刑事」(原廣利監督、5月24日公開)では謎の女性ステラ・リー役で出演。連続ドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」(カンテレ・フジテレビ系、月曜午後10時)にも出演中。
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