小田凱人選手:全仏オープン連覇に向け「もう優勝できるな」

小田凱人選手 Getty Images
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小田凱人選手 Getty Images

 「全仏オープンテニス」車いす部門が6月4日、パリのローラン・ギャロスで開幕する車いす部門に出場する小田凱人選手、上地結衣選手が意気込みを語った。

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 男子シングルスの小田選手は昨年の全仏とウィンブルドン、今年の全豪で優勝しており、今大会は連覇がかかる。上地選手は女子シングルスで4年ぶりの優勝を目指す。6月4日は1回戦で小田選手はR.スパーガレン選手(オランダ)と、上地選手はA.ベルナル選手(コロンビア)と対戦する。

 ◇小田凱人選手

 --現在の調子はいかがでしょうか?

 コンディションはめちゃめちゃ良いです。「もう優勝できるな」っていう感じです。

 --今年のクレーシーズンはどのように迎えられましたか?

 前哨戦も出ておらず全仏が最初のクレーなので、1試合目から全力で飛ばしていってフルパワーで臨みたいです。結構、遠征を周ってきている選手が多いので、その選手たちと比べると疲労も少ないですし、フレッシュな状態で試合に挑めるので良い感じだと思います。

 --その選択をした理由を教えてください。

 いまランキングが2位なので、頑張って試合に出てポイントの差を埋めるという選択肢もあるのですが、フレッシュな状態で全仏に挑みたいなという考えから、とにかくクレーの練習を多くして全仏に備えました。

 --全仏に挑むにあたり、いつもと意識の違いなどはありますか?

 あまり意識は変えていないです。とりあえず勝つ事しか考えていません。

 --昨年は全仏で優勝しています。今年はプレッシャーを感じていますか?

 プレッシャーは感じていません。テニスが楽しくできていれば勝てるし、楽しくなければ負けてしまいます。だから楽しんでやることが一番大事だと思っています。

 --今年はこの会場でパラリンピックが行われます。どのような心境ですか?

 まだあまりパラリンピックは意識していなくて、またここに帰ってくるつもりでやっています。パラリンピック本番に向けてのリハーサルだと思って、ちゃんと真面目に結果を出したいと思います。

 --今年の全豪では「2位の期間は悔しかった」とおっしゃっていました。現在ランキング2位で全仏を迎えます。どんな心境ですか?

 3月に一度2位に落ちて、そこから4月の大会で優勝はしたもののポイント差で2位のままで、今回全仏と次週のフランスの大会で両方勝てれば、また1位に戻れると思うので、この2大会においては「絶対に1位に戻るんだ」ということを目標において練習を重ねてきました。

 --今大会ではどんなプレーを見せてくれますか?

 毎年自分は変化しているので、髪形も含めて(笑う)。もちろんテニスもどんどん進化しているし、もともと健常者に近いテニスを目指してやってきているので、作年との違いも見てほしいですし、好調に準備はできているので期待していてほしいです。

 --今回の髪形のこだわりを聞かせて下さい。

 ヨーロッパの方々みたいな髪形にしたくて「外国人みたいにしてください」と言って整えてもらったので、だいぶこっち(髪形)の調子も上がってきているかなと思います。

 --昨年、「2024年は勝負の年」だとおっしゃっていました、昨年と比べて進化しているポイント教えてください。

 昨年のジャパンオープンで優勝して、今年の全豪オープンも優勝して、自分が掲げてきた目標はどんどんクリアしてきているので、全仏とウィンブルドンも勝てたら、メンタル的にも安定してパラリンピックに望めるので、ここ(全仏)はまだ通過点なので、しっかり結果を出してパラリンピックに繋げていきたいです。

 --ゴールデンスラムを意識する事はありますか?

 それはあまり意識していないですね。

 --初戦に向けての意気込みを聞かせてください。

 いつも通りやれば勝てると思っているので、特に意識していることはないですが、なるべくストレートで良いスコアで勝ちたいです。初戦の最初のポイントは大事なので、しっかり意識して自分のテニスを出していきたいと思います。

 ◇上地結衣選手

 --現在の調子はいかがでしょうか?

 パリには早めに到着して練習をしていたのですが、雨が非常に多くて、練習はインドアばかりで、やっと昨日(6月2日)、屋外で練習することができました。今年のパリは少し肌寒いと感じています。本戦に向けてもう少し調整が必要なので、いろいろ試したいこととか、クレーに向けて準備してきたことを、十分に出しきれるように、この後も練習をします。

 --クレーシーズンに向けて取り組んでいる課題などはありますか?

 5月のトルコでの国別対抗戦で、デ グロート選手(オランダ)が、中国の選手に連勝記録を破られたことが印象的でした。その試合を私は映像で見ていて、クレーコートでもしっかりと打って攻めていく姿勢や、ラリーは長くなるのですが、その中でしっかりとチャンスを見つけて攻めていくところは鍵になると感じました。またドロップショットなどの前後の動きも有効なので、重点的に取り組んでいます。

 --今年はこの会場でパラリンピックが行われます。どのような心境ですか?

 毎年プレーしている馴染みのある会場で、パラリンピックを迎えられるということは強みだと思っています。パラリンピックに向けて良いステップになるような試合をしていきたいです。

 --初戦に向けての意気込みを聞かせてください。

 初戦のベルナル選手は、クレーコートを得意とする選手ですし、直線的で鋭いショットが特徴的な選手なので、そういった展開に持っていかせないようにコントロールできる時間をたくさん作っていきたいと思います。応援よろしくお願いします。


 ◇

 WOWOWでは6月9日までの期間中、試合を連日生中継しており、WOWOWオンデマンドでは日本人選手の全試合をライブ配信している。

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