ダンダダン
第11話「初恋の人」
12月12日(木)放送分
人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のリメークシリーズの最新作「ヤマトよ永遠に REBEL3199」で、声優の潘めぐみさんが人気キャラクターのサーシャを演じていることが話題になっている。「ヤマト3199」は、1980年に公開された劇場版アニメ第3作「ヤマトよ永遠に」を原作に、新解釈を加えて再構成したリメークシリーズの最新作。原作の「ヤマトよ永遠に」では、めぐみさんの母・潘恵子さんがサーシャを演じており、母から役を引き継ぐことになった。サーシャは、古代守とスターシャの娘。主人公・古代進の姪(めい)にあたる少女で、物語の重要な鍵を握る。
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めぐみさんは「HUNTER×HUNTER」のゴン=フリークス役や「【推しの子】」の有馬かな役などで知られ、恵子さんは「機動戦士ガンダム」のララァ・スン役などで活躍してきた。親子で時代を超えて人気キャラクターを演じることになった。恵子さんはリメークシリーズにマザー・デザリアム役として出演している。めぐみさんが演じるサーシャは「3199」の第二章「赤日の出撃」から本格登場する。
総監督を務める福井晴敏さんは“親子”の起用理由を「ほかは考えられない。と『2205』の時から考えていました」と話していた。めぐみさんは、サーシャを演じることを「光栄です」と語る。
「母から役を受け継がせていただくことがすごくありがたいですし、福井さんは『機動戦士ガンダムUC』でデビュー当時にお世話になったので、こうして再びご一緒させていただけること、それがまたうれしくて。感無量です」
「宇宙戦艦ヤマト」は、1974年のテレビアニメ第1作の放送から半世紀がたち、長く愛され続けている名作だ。恵子さんが「ヤマトよ永遠に」でサーシャを演じたのは、めぐみさんが生まれる前ではあるが、子供の頃から「宇宙戦艦ヤマト」を見てきた。
「初めて『ヤマト』に触れた時の記憶はすごくあります。3歳くらいだったので、周りの子たちと比べると、ちょっと早めでした。家にあったレーザーディスクで見て、子供ながらロマンを感じていたのを覚えています。小さかったので、内容の全ては把握できませんでしたが、ヤマトが発進するシーンに感動しました。戦いの中にいるけれど、互いに主義があり、答えのない戦争を繰り返す。それは今も昔もずっとそうですし、普遍的なものが描かれています。ロマンももちろんあって、人の思いを理解しようとする心も描かれていて、命の数だけ答えがあるように感じています」
サーシャを受け継ぐことになり、母から印象的な言葉を投げかけられた。
「『あなたが今後この役割を担っていくことになるのね』と母らしい言葉をいただきました。サーシャという役が担っていくであろう運命も含めた言葉なんだと思います。母は、本作でマザー・デザリアムを演じていて、第二章ではサーシャについて触れるんですが、どういう思いだったんだろう? その話はしていないし、聞かれていないんですけど」
めぐみさんは「3199」に出演が決まる前から、母から「宇宙戦艦ヤマト」の話を聞いていて、サーシャと母を重ねて見ていたようなところがあったという。
「サーシャは、キュートで愛嬌があって、とてもピュア、少女性があるキャラクターだと感じていて、母がこれまで生きてきた話を聞くと、まるでサーシャのようなんです。キュートでチャーミング、子供の頃に抱いていたキラキラしたものがそのままで、柔らかい雰囲気なのですが、どこか意志の強さを感じるし、娘からすると頑固さも垣間見える。それが複雑にもシンプルに共存しているのが、サーシャだと私は感じています。サーシャは、最終的に自分で選択していく強いキャラクターです。当時の母でもあり、今の母でもあって、母の人生のようだと勝手に思っています」
めぐみさんの言葉からは母への愛と尊敬を感じる。その思いを胸にサーシャを演じている。
「『ヤマト』に関わる前からDNAとしてすりこまれているような感覚もありますし。収録前に『永遠に』を見直したのですが、やっぱり覚えているんです。『ヤマト』のファンの方は、新たに一緒に歩んでくださる方もいれば、ずっと応援してくださる方の思いや記憶をしっかり守って、その想いを大切にしてサーシャを演じさせていただきたいと思っています。今のヤマトには、福井さんの書くセリフがあり、今のヤマトクルーは当時ともまた違いますし」
「3199」でもサーシャは物語の重要な鍵を握る重要なキャラクターだ。ただ、第二章ではまだ子供で、ピュアな存在として登場する。
「私が演じるサーシャは2歳から始まります。彼女自身は、自分の生まれの複雑さを理解していません。私は全てを知っているので、それを真っさらにして演じなければなりません。物心がつく前の女の子で、物事を純粋に受け入れて、アウトプットしていくような役どころです。ヤマトクルーが、古代進が、自分の想いだけでは前に進めない中で、自分の感情に素直であるところを意識しました」
“おじさま”である古代進を演じる小野大輔さんと一緒に収録することができた。
「おじさまと一緒になることもあります。小野さんとはほかの現場でもご一緒させていただいたことはありますが、初めて『ヤマト』の現場で一緒になった時、初めてじゃないような言語化できない不思議な感覚がありました。サーシャが感じている懐かしさみたいなものが私の中にもあったんです。おじさまとサーシャのやり取りは楽しみにしていただきたいです」
福井さんは、リメークシリーズの「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」「宇宙戦艦ヤマト2205 新たなる旅立ち」でシリーズ構成、脚本を担当しており、最新作では総監督も務めることになった。役者として、福井さんが紡ぐ物語、セリフをどのように感じているのだろうか?
「言葉にロマンを感じます。日常会話の中で自分が選ぶ言葉ではないのですが、とても美しくて、どこか詩的で、だけど言葉にドラマが、その人の人生がギュッと詰まっています。だから感情移入したり、思いを馳せたりできるのだと思います。まるで舞台の上にいるような、大河を感じるような。台本のト書きに心情が書いてあるんですが、セリフのないカットにも書いてあって、それがとてもドラマチックなんです。」
「3199」でサーシャがどのように活躍するかはまだ明らかになっていない。
「福井さんから役割は教えていただいていますが、謎もまだ多く、最後はどうなるかも聞いていません。五章の始まりくらいまで収録していますが、サーシャもみるみる変化していきます。『永遠に』をなぞるだけではないサーシャも見られるかと。その時のサーシャは、古代にどんどん重なっていきます。そこには血のつながりを感じる部分があるかもしれません。福井さんからは収録の前に、セリフの向こう側にある心情、彼女の本音も教えていただきながら、収録に臨んでいます。贅沢な時間ですし、大切にして演じていきたいです。」
めぐみさんは、さまざまな思いを深く心に刻も込み、サーシャを演じている。「3199」で母から娘に受け継がれた思いを感じてほしい。
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