べらぼう:前々回で“西行気分”を味わった意知 第27回副題「願わくば花の下にて春死なん」が意味するものとは?

大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の場面カット (C)NHK
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大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の場面カット (C)NHK

 俳優の横浜流星さん主演のNHK大河ドラマべらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」(総合、日曜午後8時ほか)。7月6日に放送された第26回「三人の女」では、本編終了残り1分の不穏な展開に視聴者の注目が集まった。さらに7月13日放送の第27回の副題「願わくば花の下にて春死なん」が、西行の晩年の歌からとられていることも話題となっている。

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 「天明の米騒動」の行方が描かれた第26回の終盤、徳川治貞(高橋英樹さん)の前で意知(宮沢氷魚さん)は、本来は物の値を抑えるはずの株仲間が結託し、値を釣り上げているのが今回の米騒動の元凶だと説明。その上で「これを一旦なきものとし、誰でも米を売ってよしとする」ことで、必ず「安く売って儲けたい、この機に乗じたいと考える欲深な者が出てくる」から、「その者に好きにさせてなるかと、皆、値を下げる向きに動かざるを得なくなる」と策を披露し、田沼親子はひとまずこの難局を乗り切ることに。

 ここで一件落着かと思いきや、去って行く意知を目で追う者が。それは、どこか思いつめた様子の佐野政言(矢本悠馬さん)、嫉妬まじりの松前廣年(ひょうろくさん)。さらに場面が変わって、一橋治済(生田斗真さん)が登場し、道廣(えなりかずきさん)と廣年の兄弟と対面すると、笑顔を張りつかせて「話とはなんじゃ?」と問いかけたところで同回は終了した。

 第27回の副題「願わくば花の下にて春死なん」は、6月29日に放送された第25回「灰の雨降る日本橋」で、誰袖(福原遥さん)も口にしていた言葉。同回では、意知と誰袖が心を通じ合わせたが、このとき誰袖の膝の上で、“西行になった気分”を味わったのが意知だった。

 史実では天明4(1784)年の「意知殿中刺殺事件」で意知は命を落としていることから、SNSでは「このタイミングで西行法師の辞世の句…あ…田沼意次…」と悲観する声も上がっている。この副題が意味するものとは……。

 「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」は64作目の大河ドラマで、日本のメディア産業やポップカルチャーの礎を築いたとされる蔦屋重三郎(略して“蔦重”)の生涯を描く。脚本は一昨年、NHKで放送され、大きな話題となった「ドラマ10『大奥』」などで知られる森下佳子さんが手掛けている。

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