あんぱん:第116回の注目度推移 いよいよアンパンマン誕生?! 最高値は午前8時4分の69.7%

連続テレビ小説「あんぱん」のロゴ (C)NHK
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連続テレビ小説「あんぱん」のロゴ (C)NHK

 今田美桜さん主演のNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「あんぱん」(総合、月~土曜午前8時ほか)の第116回(9月8日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた程度を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最も注目度が高まったのは午前8時4分の69.7%だった。

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 「あんぱん」は、「アンパンマン」を生み出したマンガ家で絵本作家のやなせさん(1919年~2013年)と、暢さん(1918年~1993年)夫婦がモデル。何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した「アンパンマン」にたどりつくまでを描く、生きる喜びが全身から湧いてくるような「愛と勇気の物語」だ。

 ◇最高値は午前8時4分の69.7% 主役はアンパンマンではなく、羽多子?!

 第116回は、嵩(北村匠海さん)が“おじさんアンパンマン”の絵を再び描き始め、物語はほぼ完成する。のぶ(今田さん)は原画を見ながら、嵩が語るその物語に耳を傾ける。そんな中、嵩は映画「千夜一夜物語」のキャラクターデザインの仕事が佳境に入る。そして過酷な作業が一段落つくと、嵩はのぶにお茶をたててほしいという手嶌(眞栄田郷敦さん)を連れて帰ってくる。

 テレビ画面の前にいる人のうち、画面を実際に注視している人の割合を示す「注目度」はこの日、全体的にやや低め。序盤に、大きな山が二度でき、中盤以降は穏やかに下降していく「序盤型」のグラフとなった。

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 最初の山は、69.1%まで急上昇した冒頭の午前8時1分。部屋にこもって、作品づくりに没頭する嵩に、のぶが軽食を運んでくる場面だ。“おじさんアンパンマン”の物語を一度形にしてみようと思ったという嵩は「アンパンマンは空腹の人にパンを届けるため、戦場の空を跳びまわるんだ。敵も味方も関係ない。おなかをすかせた人にひたすらパンを届ける」と淡々と説明し、「でも、国境を越えたところで、戦争をしている連中に敵と間違われて撃ち落とされてしまう」と続ける。

 「えっ!」。のぶから思わず声が漏れる。視聴者も少しドキッとしただろう。「大丈夫、決して死にはしないから。おなかをすかせた子供たちのために、今もアンパンマンは空を飛び続けている」と嵩は言う。のぶが改めて原画を見つめるところで、オープニングに入った。

 ようやく「アンパンマン」が本格的に登場し、いきなり「ドキッ」とする内容だったからか、注目度が跳ね上がった。実は第116回の終盤に、もう一度、アンパンマンが撃ち落される話が登場するのだが、そこはあまり注目度が上がっていない。

 オープニング明けの午前8時4分の69.7%が2回目の山で、この日の注目度の最高値となった。羽多子(江口のりこさん)が亡き夫・結太郎(加瀬亮さん)も行ったことがある神戸の有馬温泉に1人で出かける準備をしている。心配でたまらない、のぶや蘭子(河合優実さん)は一緒に行こうとするが、娘に「迷惑をかけたくない」と羽多子は断る。娘とのそんなやりとりは、江口さんのコミカルな演技もあって、時々クスリとしてしまう。

 最終的に、旅の準備をしてやってきたメイコ(原菜乃華さん)が「迷惑やない。おかあちゃんと旅行ら、初めてやき、楽しみなが。お願い、いいやろ」と頼みこみ、2人で旅することになる。末っ子らしい、メイコの甘え上手っぷりが存分に発揮された、ほっこりするシーン。注目度が高いのも納得の場面だった。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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