SUPER EIGHT安田章大:自閉スペクトラム症の兄を演じる 結婚を控える妹役・のんとW主演 映画「平行と垂直」8月公開

安田章大さんとのんさんがダブル主演する映画「平行と垂直」のメーキングカット (C)2026「平行と垂直」製作委員会
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安田章大さんとのんさんがダブル主演する映画「平行と垂直」のメーキングカット (C)2026「平行と垂直」製作委員会

 人気グループ「SUPER EIGHT」の安田章大さんと俳優でアーティストののんさんがダブル主演を務める映画「平行と垂直」(小林聖太郎監督)が、8月28日に公開されることが分かった。安田さんが企画から参加し、自閉スペクトラム症という障害のある兄を、のんさんが結婚を控える妹を演じる。メーキング写真も公開された。

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 安田さんが、劇団ふくふくやを主宰し俳優としても活躍する山野海さんのオリジナル脚本に感銘を受けて、旧知の佐藤現プロデューサーに「これを映画化できないだろうか?」と持ち込んだことから企画が始動。企画に共鳴した小林監督も加わり、自閉スペクトラム症(ASD)の専門家に監修を仰ぎながら約2年をかけて脚本を練り、実現にこぎつけた。

 安田さんはASDの役を演じるにあたり、何度も専門家のレクチャーを受け、ASDなどの特性を持つ人たちが通う教育機関を訪れて、在校生と交流を持つなどして理解を深め、真摯(しんし)に役作りに向き合ってきた。一方、兄を支える妹・希役を演じるのんも、脚本に感銘を受けて、オファーを快諾。実際に障がいのあるきょうだいを持つカウンセラーの方々から話を聞く機会を持つなど、誠実に役作りに取り組んできた。

 また、今作の舞台となった大阪府堺市出身で、これまで最年少受賞を含む3度の日本アカデミー賞音楽賞優秀賞に輝いた気鋭の作曲家・富貴晴美さんが音楽を手掛け、ぬくもりある音色で物語を彩る。

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 小林監督は、中江裕司監督、行定勲監督、井筒和幸監督、森崎東監督、根岸吉太郎監督らのもとで経験を積み、監督デビュー作「かぞくのひけつ」(2006年)で第47回日本映画監督協会新人賞、新藤兼人賞を受賞。「毎日かあさん」(2011年)、「マエストロ!」(2015年)など心温まる作品を生み出してきた。

 自閉スペクトラム症 (ASD)は、社会的コミュニケーションの難しさと、興味・行動の偏りや感覚の特性が、発達早期から持続する発達障害の一つ。知的水準や言語、生活上の困りごとは多様で、支援により適応は改善する。自閉症を中核概念に障害の表れを一つの連続体(スペクトラム)として診断される。

 物語は、兄の大貴(安田さん)は自閉スペクトラム症。清掃の仕事に就き、周囲のサポートを受けながら自立した生活を送っている。妹の希(のんさん)は、カウンセラーとして働きながら兄を支えて生きてきた。希の結婚話をきっかけに、お互いのこれからに向き合うことになる……。

 安田さん、のんさんらのコメントは以下の通り。

 ◇安田章大さん(大貴役)のコメント

 この映画、“平行と垂直”は自閉症の大貴と定型発達の希、そんな兄妹の微々たる成長物語でありその2人と関わる人々が心に棲まわせる寛大、辛辣(しんらつ)、はたまた無関心というあらゆる本音たちと共に生きていく物語です。人は必死に生きていこうとすればするほど、たくさんの否定と肯定、そして無視に出逢(あ)います。

 僕は日々生きていてこう思うことが多々あります。ただ病名が付いていて診断されただけで、定型発達の方の中には変わった表現者もいて、自閉症の方の中にも何ら変わりない表現者もいる。どんな人も伝えたいことをしっかり思考を巡らせ持っていて何より気持ちが動いている。ただ、表現することや伝達することが不得手なだけ。少し時間がかかってしまったりするだけ。

 街中では誰かがこんなことを口にします。“普通は~……”。いったい誰が定めた普通なのでしょうか。

 僕が感じるにこうです。“誰かが言う普通は、とある誰かにとっては異常”“誰かが言う異常は、とある誰かにとっては普通”。

 意見を持つことも時に大事、しかし、それ以上に大事にする必要があることは“自分の中にはまだ存在してくれてなかった言動に対する受動力”です。すると、新たな存在の種が芽生えます。そして繋がり合えた同志は確実に世界が和みます。その一つ一つが大きな気付きを世界に生み落とします。僕たちって急な成長を望みたがるし、望まれます。誰だってアゴあげ息切らして必死に息吸って吐いて懸命に生きてます。だけど生きる速度は“人、それぞれ”。生まれ落ち方が少しずつ違っただけで。なのに、偏見という名の“安心材料になる普通”で判断しがちに感じています。

 今日、日が明けてまた今日、また日が明けてまたしても今日。僕たちは毎日微々たる成長しかないかもしれないけれど誰かが誰かにおもいやりを持って生きてくれるだけでどれだけ心強くあったかくて、泣けてくるか。

 忘れないでください。「味方だよ」。“平行と垂直”から少しでも伝播することの願いを込めて。

 ◇のんさん(希役)のコメント

 脚本を読んだ時、大貴と希の一生懸命に生きる姿が思い浮かんで、胸が締め付けられました。参加できて、本当にうれしく思います。

 社会に溶け込んで生きていく上で何を頼りに自分を支えるのか。希は、何を支えにしているのか。

 安田さんには感謝の気持ちでいっぱいです。大貴が素晴らしくて、毎日感動していました。安田さんのおかげで、希としてカメラの前に立てた気がします。たくさんの方にこの物語が届きますように。

 ◇小林聖太郎監督のコメント

 山野海さんによるオリジナルシナリオ「平行と垂直」と出会ったのは2年前のことでした。

 企画を立ち上げた安田章大さんと原案・脚本の山野海さん、プロデューサーの佐藤現さんとの4人で初顔合わせの日、いつの間にかそれぞれの生い立ちや心の内を吐き出しあったあの時間が、その後のホン(脚本)作りの核になったと思います。人生にめったに訪れない不思議で豊かな時間でした。

 世界はますます余裕をなくし相互扶助から遠ざかっていくばかりですが、人の善性を「偽善」だと大声で糾弾する「ホンネ」の荒波にのまれるがままに「(経済的に)役立つものにしか存在意義はない」と嘯(うそぶ)くのはもうたくさんです。

 さまざまな困難を抱えた人と人とが、葛藤を抱えたり小競り合いを繰り返しながらも共に歩むことができるよう、この作品がその一助となればこの上ない幸せです。

「行く先を 海とさだめし しづくかな](成石平四郎)

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