風、薫る:りんは“燕尾服の紳士”清水卯三郎と出会う 視聴者は意外な場面でクギヅケに 第10回を「注目度」で振り返る

連続テレビ小説「風、薫る」のロゴ (C)NHK
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連続テレビ小説「風、薫る」のロゴ (C)NHK

 俳優の見上愛さんと上坂樹里さんがダブル主演を務めるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「風、薫る」(総合、月~土曜午前8時など)の第10回(4月10日放送)で、視聴者を最も引き付けた場面はどこだったのだろうか? テレビの前の視聴者が画面にクギヅケになっていた割合を示す「注目度」(REVISIO社調べ、関東地区、速報値)の1分ごとの推移を調べたところ、最高値は午前8時13分の71.5%だった。最高値の70%超えは2回ぶり。

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 「風、薫る」は、大関和(おおぜき・ちか)と鈴木雅(すずき・まさ)という2人のトレインドナース(明治時代に正規に訓練された看護師)をモチーフに、同じ看護婦養成所を卒業した2人が、患者や医師たちとの向き合い方に悩み、ぶつかり合いながらも成長し、やがては“最強のバディー”になっていく姿を描く。見上さんが一ノ瀬りん、上坂さんが大家直美を演じる。

 ◇注目度は2回ぶりに70%超え

 第10回は、りん(見上さん)と環(宮島るかちゃん)が、直美(上坂さん)の案内で教会の炊き出しにやってくる。りんは疲れ果ててしまった環を、直美と吉江(原田泰造さん)に預け、仕事を探し続けるが、仕事は見つからない。行き場を失い途方に暮れていると、清水卯三郎(坂東彌十郎さん)がりんに声をかける。

 テレビの前の視聴者のうち、画面を注視していた人の割合を示す「注目度」は、ほとんどの時間が60%台半ば~後半をうろちょろする状態だったが、午前8時13分に71.5%と70%台に乗せると、エンディングの午前8時14分も67.7%と比較的高かった。

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 ◇りんは卯三郎と出会うが、注目度はぼちぼち

 第10回の見どころは、歌舞伎俳優の坂東彌十郎さんが演じる清水卯三郎との出会い。東京・日本橋で舶来品などを手広く扱う「瑞穂屋」を営む卯三郎は、りんや直美と深く関わりを持つようになるキャラクターのようだ。

 仕事を探すが、行く先々で断られてしまうりん。途方に暮れていると、そこに燕尾服にハットをかぶった紳士が現れ、持っていたチョコレートを差し出す。りんはチョコを一口食べると、「こんなおいしいもん初めて食べた。魔法みたい……」と感動する。りんの事情を知った紳士は、名刺を手渡すと「明日訪ねてくるといい」とりんに伝え、去って行く。

 午前8時6分から午前8時12分台前半までの長い場面だ。2人が言葉を交わす午前8時6分は67.8%と注目度もやや上昇したが、その後は65%前後で上下し続けた。

 ◇最高値はりんが平手打ちされた後の場面

 卯三郎と別れたりんは、環を預けていた教会に戻る。環を1人待たせたまま、なかなか戻ってこなかったことに腹を立てた直美は、りんの頬を平手打ちする。りんは直美に謝ると、環を抱く。そんな、ちょっとびっくりするような場面の後が、この日の最高値71.5%を記録した午前8時13分台だ。

 教会に泊めてもらうことになったりんは、部屋で環を寝かしつける。帰っていく直美を追いかけ、りんは「ご親切にありがとうございました」と礼を言うが、直美は「子連れで夜道、帰すわけにいかないでしょ」「教会は困ってる人を助ける場所でもあるから別に」とそっけない。

 それだけのシーンだが、平手打ちと、その後の反応の対比が大きかったから注目度が跳ね上がったのだろうか。生後まもなく親に捨てられた直美にとっては、娘を1人残して、放ったらかしにしていたりんの行動は自分の境遇とも少し被る分があったのだろう。だから、泣きながら母親の帰りを待っていた環を思い、りんを思わずひっぱたいてしまった。事情をよく知る牧師の吉江は、りんと直美のやりとりを複雑な思いで見つめていた。なかなか趣の深いシーンではあった。

 活用したデータは、関東の2000世帯、関西の600世帯で番組やCMの視聴状況を調査しているREVISIO社が公表している独自指標の「注目度」(関東地区、速報値)。人体認識センサーを搭載した専用機器でテレビ画面に視線を向けているかを常に計測し、テレビの前にいる人のうち、番組を注視していた人の割合を算出している。(文・佐々本浩材/MANTAN)

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