名探偵コナン
#1199「少年探偵団 vs 老人探偵団 2」
4月25日(土)放送分
寺嶋裕二さんの人気野球マンガ「ダイヤのA(エース)」が原作のテレビアニメ「ダイヤのA actII -Second Season-」がテレビ東京系ほかで放送されている。2019年4月~2020年3月に放送された前作から約6年ぶりの続編で、青道高校野球部が西東京代表を決める夏の大会に挑む。今大会でエースナンバーを背負う主人公・沢村栄純のチームメートでライバルでもあるピッチャーの降谷暁役の島崎信長さん、3年生として最後の夏を迎えるキャッチャーで主将の御幸一也役の櫻井孝宏さんに収録の裏側を聞いた。
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島崎さん (沢村栄純役の)逢坂良太も常々「終わっていないからね」という話はしていましたし、僕も「いつかはやるよな」と信じ込んでいました。櫻井さんは?
櫻井さん こういうことは求めすぎると……というのもあるじゃないですか。だから、自然体でいました。「ダイヤのA」のメンバーと会うと、「またいつか」という話はよく出ていたので、サプライズで発表された時は、はじめうまくリアクションが取れなかった(笑)。
島崎さん あの配信は、打ち合わせの段階でサプライズ的なものがありそうなのは察していたので、みんな「ここで続編の発表じゃない?」とは思っていたんです。いざ発表となった時に、寺嶋先生の描き下ろしのイラストが公開されて、みんなそれで一回油断したというか。うれしいけど「そっちかー!」と。そのイラストに「続編制作決定」と書いてあることに後から気付いて、みんなうまくリアクションが取れなくて。
櫻井さん ん? 何と書いてある?と。
島崎さん 誰も先生の描き下ろしイラストに触れないという本来ありえない時間があったんです。スタジオの奥にいたプロデューサーさんは男泣きしていて、温かい現場でしたよね。
櫻井さん 熱き男たちの思いがぎゅうぎゅうに詰まった作品だなと。
櫻井さん 私はシンプルに、考えすぎないほうがいいだろうと思っていました。自分も年を取っているので、その分の調律、調整はしながらだろうなと思っていたんですけど、楽しくやろうと思って臨みました。周りには、勝手知ったるキャストたちがいますし。我々は、逢坂くんがいてくれればなんとかなるんですよ。彼がいれば、自然とそのキャラクターになれる。本人も気合が入っているし、声がでかい(笑)。マイクが壊れるんじゃないかというくらい。
島崎さん 良太ももうすぐ40歳ですが、20代の若かりし頃よりもっとでかくなっていますから。
櫻井さん シビアに見ていたんでしょうね。我々は、全然そんなふうには思わなかったんです。
島崎さん 僕は、現場に参加したのは第3話からなんです。素直に言うんですけど、ちょっと体勢を崩しました。
櫻井さん フォームを?
島崎さん しっかりフォームを崩しかけました。第3話で入った時にみんなが出来上がっているように見えたんです。特に、良太と櫻井さんの熱がすごかったんですよ。この熱は、ちゃんと現場にいる人にも伝播(でんぱ)して。役が熱いとともに、良太と櫻井さんの背中を見ているだけで、いい意味でどこかヒリつくところもあって、自分も「頑張ろう」と思わされる空間でした。
島崎さん 降谷も、法兼戦での栄純のパフォーマンスを見てすごいと思うところがあって、多少僕自身とも重なるところはありましたが、降谷は落ち着いているんですよ。とても成長していて、昔の降谷だったらフォームを崩しているような場面もちゃんとどっしりしていた。僕のほうがちょっとフォームを崩しそうになって。
島崎さん 結局は、回を重ねていけばどうにかなるというか。櫻井さんは「逢坂くんがいれば」とおっしゃっていましたが、僕はやっぱり栄純と御幸、良太と櫻井さんがいてくれたらなんとかなる。自分もそこにちゃんとフィットしていけるというか。だから、今は楽しもう、あまり考えすぎないほうがいいよね、という状態です。
櫻井さん 変化はあるんでしょうけど、私自身、実はよく分かっていなくて。だから、勘違いしてやっちゃおうと。前よりも年を食っているから、きっと年齢感が出てしまう瞬間もあるだろうが、それはそれみたいな。また、この作品はモノローグもしっかり表現するんですよ。セリフとほぼ変わらないような圧で発話する。というのも、試合中にしゃべるわけにはいかないので、自分の心情を吐露するようなモノローグが結構大事だと思うんです。しかも、私はキャッチャーの役なのでそれが多いですし、なんだったら栄純と御幸がモノローグで会話することもあるじゃないですか。
島崎さん ありますね。
櫻井さん あれがいいんですよね。通じ合っているということなので。そういうこの作品ならではのスタイル、表現の方法は初めから変わらずずっとあるので、それさえ大事にできればと。疑問や迷いがあったらそこまで戻ればいいだけなので。土台がしっかり出来上がっているから、変化も受け入れながらやろうという。いちいちそれを細かく粒立てないようにとにかく“全員野球”だ、と。
島崎さん 僕は個人的には、御幸を見ても、櫻井さんを見ていてもキャプテンシーがアップしているのを感じます。
櫻井さん それは私には分からないことだな。
島崎さん 御幸の熱量はビシバシ当然伝わってきますし、キャプテンとして腹をくくったような感じも伝わります。現場での櫻井さんのたたずまいややり方、居方、取り組み方も、みんなにすごくいい影響を与えているなと感じます。
櫻井さん そうなのかな。一つ言えるのは、みんな個々人がテーマやチャレンジを持って臨んでいるとしても、「いいものにしたい」という気持ちは同じだと思うので、それが最終的に1話ごとのクオリティーにつながっていればいいなとは思っていますけどね。
櫻井さん スピードボールを投げられる剛腕の彼が、実はそれに伴う体ではなかったり、繊細なところがあったりという相反するものを持っている。それが高校野球の選手の可能性でもあって、キャラクターたちの魅力だと思います。降谷は、島崎君も言っていましたけど、周りを見るようになったんですよね。周りに声をかけるなんて、以前の彼だったら考えられない。それが高め合うことになるし、チームが一丸になっていく。だから、降谷という存在が、青道高校野球部においてはすごく大事なんですよね。たしかに降谷は寡黙で無駄なことを言わないけど、それが彼のアイデンティティーというか。ものすごく自己表現をする沢村と真逆の降谷という個性がぶつかり合っていたのが、同じ方向を向いて、お互いの力を高め合い、切磋琢磨(せっさたくま)するようになった。二人とも熱いんですけど、熱さの表現の違いが青道野球部を面白くしていますよね。それも全て島崎くんの表現力のなせる業だと思います。
島崎さん この子(降谷)は本当に成長したので。櫻井さんが言ってくださった通り、周りを見るようになったことが、彼にとってはすごいことで、そこが今の降谷の魅力、ポイントというか。僕は、声優になって5歳くらいの頃に降谷を演じ始めて、今は16、17歳になって成長や変化があったので、それを変に乗せようというわけではないんですけど、今の降谷らしくいたいなという気持ちはとてもあります。過去持っていた要素、属性、記号で演じようとすると、多分ダメだなと思うので、今の降谷を大事に。降谷はセリフが少ない分、一言一言が重くはないけど軽くもない。不思議な響きがある。その表現は今もせめぎ合っていて、むしろちょっと揺れていられたらいいなくらいに思っています。10年前は私自身も降谷も、もっとブレブレでしたが、今は下半身がどっしりしてきた揺れ方になっている。ただ、油断すると盤石になって、将来性を感じない降谷になっちゃいそうだなという危惧もあります。
櫻井さん 完成されることで失うものがあるのでは?と思っちゃうんだよね。
島崎さん 思っています。降谷の天才感みたいなものも、揺らぎがあるからじゃない?と思うところもあるので。
櫻井さん 監督があまり口酸っぱく言わないのも、やはり大人の手が入ると可能性を摘むこともあるからだと思うんです。良かれと思ってやったことで、バランスは良くなるけど、突出したものがなくなることもある。だから、ある程度自主性に任せている。
島崎さん 降谷はみんなが想像できる完成形より、もっと違うとんでもないものになる可能性を持っている。隣に栄純がいるから余計にそうですよね。
櫻井さん そうですね。みんな同じ方向を向いて作っているから。キャラクターも自分にちゃんと落とし込まれているし、あとはより良いパフォーマンスがどれだけできるか、生々しくやれるかと。そういう実感を作りたいですよね。
島崎さん 降谷は好不調の波も激しく、いろいろなスランプやら故障やら、とにかく山あり谷ありでした。期待という、ある意味呪いにも近いものを背負った降谷がどう投げるか? 楽しみにしてもらえたらいいなと思います。
櫻井さん きっと勝ちます。降谷がやってくれます。
島崎さん よっしゃ!
櫻井さん 御幸としては、「どう勝つか」に注力していると思います。どういう手応えや印象を持って勝つかが大事になってくると思うんです。スポーツなので、勝ったのに毒になるようなこともあるし、負けたけど成長につながることもある。ただ、限られた時間の中で、優勝を目指して一丸となって戦っている。この作品に出てくる人は全員優勝したいですから。そんな中で「どう勝つか」を見ていただければと思います。
※島崎信長さんの「崎」は正しくは「たつさき」。
(しろいぬ/MANTANWEB)
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