南沢奈央:初大河「大切に撮影できた」と喜び実感 官兵衛の初恋の人演じる

NHK提供
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 人気グループ「V6」の岡田准一さんが豊臣秀吉の軍師として知られる黒田官兵衛役で主演を務めるNHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」の第2回に登場する官兵衛の初恋の人・おたつを演じた女優の南沢奈央さんが、初の大河ドラマ出演となる役柄への思い、岡田さんとのエピソードや作品に懸ける思いを語った。

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 ◇おたつは「芯のある女性」

 黒田官兵衛は、戦国時代末期に“天才軍師”と称され、信長、秀吉、徳川家康の三英傑に重用され、九州・福岡藩52万石の礎を築いた人物。官兵衛が30歳のとき、39歳の秀吉と出会って意気投合し、義兄弟の契りを交わす。本能寺の変で信長亡き後は、官兵衛が秀吉を支え、天下取りを目指した。

 南沢さんが演じるおたつは、黒田官兵衛の忘れ得ぬ初恋の人という役どころ。姫路城からほど近い広峰明神に仕える御師(おし)の娘で、官兵衛とは幼なじみ。しっかり者で、子どものころから年下の官兵衛の世話を何かと焼いており、お互い成長するにつれ、意識しはじめる関係になるが、黒田家の養女として同盟相手のもとへ嫁ぐこととなる。

 おたつについて、南沢さんは戦国時代の女性としての宿命を感じたという。「官兵衛様を好きだけれど、政略結婚を選んで幸せになろうと覚悟を決めた。自分なら小さなころから好きな人をあきらめられない。すごく芯のある女性」と評する。役柄では官兵衛より年上で「お姉さん的に官兵衛様の世話をしてきたからこそ、揺るがずに最後の決断ができたのかな。一本筋の通った部分はすごいと思うし尊敬します」と語る。

 ◇初の大河ドラマ「大切に撮影できている」

 「憧れの大河ドラマ」に初出演したことについては、「自分の思いもあると思うんですが、特別で、緊張が高まっていた」と振り返る南沢さん。大河ドラマ出演が決まったときは、「おじいちゃんとおばあちゃんがすごく喜んでいましたね。すごく期待されているので、またプレッシャーかかるんですが」と苦笑した。

 実際の撮影は「リハーサルの時間を長くとってくださる」といい、「本番に入る前に演技について考える時間があった。共演者とも話ができる時間があるのがありがたかった。ワンシーンワンシーン、大切に撮影できている」と喜んだ。

 ◇岡田准一は「一緒に空気を作ってくださる」

 主人公の官兵衛を演じる岡田さんについて、南沢さんは「役としては私がお姉さんなんですけれど、すごく頼りになる」といい、クランクインの際は「私はガチガチに緊張していたので、せりふと動きを確認するのに精いっぱいだったんですけれど、すごくリラックスして力を抜いてらっしゃるな、と思った」と語る。

 演技では「『こうしたらどうかな』とか、いろいろ提案してくれて、いろんなパターンを試したり、一緒に空気を作ってくださるので助かっています」と笑顔で語る。一番印象的なシーンは「小屋で官兵衛様とおたつが雨宿りをして距離を縮めるシーン。距離の縮め方を、どう見せたら初々しく見えるのか、この2人なら、どのくらい近づくのがいいのか」とせりふのない場面の演技では細心の注意をはらって演じた。

 そのシーンについては、「昔の幼かったころを思い出して、はにかんだりとか。岡田さんは『自分が考えると、おっさんっぽくなるから教えて』って。そんなことないのに。近寄りたいけれど、接近しすぎず、実際にドキドキしながら演じました」と振り返った。

 ◇おたつと官兵衛の見どころは「甘酸っぱいシーン」

 南沢さんは、おたつの前だけで見せる官兵衛の弱さが見どころだという。「ただキリッとしてるだけじゃなくて、もじもじとして弱い部分も見せてくれるので、そのギャップが好きです。官兵衛様の近くにいられるおたつの幸せが感じられます」と笑顔で語り、ドラマについて「戦国時代の残酷なシーンもあるんですが、好きな人との甘酸っぱいシーンもある。前のめりになって見ていただける」とアピールする。

 また、「戦国時代で、どんどん人がいなくなってしまいますが、その人たちにも、ちゃんとした人生があるんだということが、きちんと描かれている。官兵衛はそれを核に成長している」と説明し、おたつの役割について「私は甘酸っぱい部分担当なので、明るく、楽しいシーンは思いっきり楽しんでやるように意識していました」と語った。大河ドラマ「軍師官兵衛」はNHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送中。おたつは12日放送の第2回と19日放送の第3回に登場する。

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