女優の井上真央さん主演のNHK大河ドラマ「花燃ゆ」で、俳優の高良健吾さんが演じる高杉晋作の散切り頭姿がお披露目された。放送中のドラマで高杉はまげ姿だが、5月24日放送の第21回では丸刈りとなり、5月31日放送の第22回では、おなじみの散切り頭と髪形が変化していく。まげはかつら、丸刈りは特殊メークだが、散切り頭は“地毛”だといい、高杉さんは散切り頭について「楽でいいですね。まわりからも『楽そうでいいね』と言われます」となじんでいるようだ。
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高杉は吉田松陰が主宰していた松下村塾の“四天王”と呼ばれた人物。尊王攘夷(じょうい)派の中心人物で、奇兵隊などを創設したことでも知られている。上海留学後、隠遁(いんとん)生活に入ると宣言し、丸刈りになる。散切り頭は、奇兵隊を結成するなど大活躍したころの姿で、江戸時代末期の武士としては極めて珍しい髪形だったという。その姿の写真が残っていることから、高杉といえば散切り頭……というイメージが定着している。
ドラマで、高杉が変化しているのは髪形だけでない。松陰や松下村塾の塾生との出会い、時代の変化によって成長していく。高良さんは「高杉は変化する瞬間が何度もある。天命に生かされていて、自分以外の力に守られている……というところもあります」と話している。
また、高良さんは、高杉を演じることについて「大河ドラマという長期間放送されるドラマだからこそ、成長、心の動きを丁寧に演じていきたい。だんだんと物事に動じなくなり、(同門の)久坂玄瑞が亡くなった後は、狂気も秘めるようになる。言葉や動きなどで変化をつけていきたいと考えています」と力強く語る。激動の時代を生きた高杉を演じる高良さんの演技が注目される。
「花燃ゆ」は、幕末の長州藩士で思想家の吉田松陰(伊勢谷友介さん)の妹・文が主役のオリジナル作品。文は長州藩の尊王攘夷派の中心人物・久坂玄瑞(東出昌大さん)と結婚し、久坂が死去した後は、群馬県初の県令(現在の県知事)の楫取素彦(大沢たかおさん)と再婚した人物。ドラマでは動乱の幕末の長州で、困難を乗り越えて、まっすぐに生きた文の生涯が描かれている。
「花燃ゆ」はNHK総合で毎週日曜午後8時ほかで放送中。29日午前8時15分から総集編の前編「人むすぶ妹」、同午前9時5分から後編「松下村塾を守れ!」が放送される。
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