注目映画紹介:「虎影」 斎藤工主演の忍者アクション カッコ悪くてカッコいい男の物語

映画「虎影」のワンシーン (C)2014「虎影」製作委員会
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映画「虎影」のワンシーン (C)2014「虎影」製作委員会

 俳優の斎藤工さんの主演映画「虎影」(西村喜廣監督)が20日に公開される。かつて最強と呼ばれた忍者・虎影が主人公のアクション活劇で、今夏公開される実写版「進撃の巨人」で特殊造形プロデューサーを務めている西村監督がメガホンをとり、脚本も担当。抜け忍となり妻子と穏やかに暮らしていた虎影が、隠された財宝を手に入れようとする忍者の首領に妻と息子を人質にとられ、家族を守るため再び刀を手に取り奮闘する姿を描いている。斎藤さんのキレのいいアクションが物語に緊迫感と迫力を与えている。

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 忍びの世界で最強の名をほしいままにしていた虎影(斎藤さん)は、6年前にその道を捨て、里の片隅で妻・月影(芳賀優里亜さん)と子供・孤月(石川樹さん)とともに静かに暮らしていた。ある日、隠し財宝のありかを記した巻物を狙う忍者の首領に、妻子を人質にとられた虎影は、巻物を手に入れてくるよう命じられる。家族を守るため、やむなく虎影は財宝を巡る戦いに身を投じ……というストーリー。

 最近における斎藤さんの“セクシー番長”的なパブリックイメージを見事なまでに覆し、カッコ悪くて笑えないギャグで楽しませてくれる姿が新鮮だ。もちろん、スタントなしで斎藤さんが挑んだアクションシーンでは、抜群のカッコよさを見せつける。西村監督ならではの特殊造形は圧巻で、映像や音楽と相まって迫力とインパクトを演出。津田寛治さんや清野菜名さんら脇を固めるキャストも、独特の存在感と熱演で物語を彩る。ふんだんに盛り込まれたコメディー要素に笑いつつも、スタイリッシュなアクションに目がくぎ付けになる。破天荒な面白さで、最高におバカでカッコいいエンターテインメント作品に仕上がっている。新宿武蔵野館(東京都新宿区)ほか全国で公開。(遠藤政樹/フリーライター)

 <プロフィル>

 えんどう・まさき=アニメやマンガ、音楽にゲームなど、ジャンルを問わず活動するフリーの編集者・ライター。イラストレーターやフォトショップはもちろん、インタビュー、撮影もオーケーと、どこへでも行き、なんでもこなす、吉川晃司さんをこよなく愛する自称“業界の便利屋”。

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