藍井エイル:初の武道館ライブ 「4年半前からの夢」と感極まり涙

初の日本武道館ライブで熱唱する藍井エイルさん
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初の日本武道館ライブで熱唱する藍井エイルさん

 GLAYのHISASHIさんがプロデュースした新曲「シューゲイザー」が話題の歌手の藍井エイルさんが2日、初の日本武道館(東京都千代田区)でのライブ「Eir Aoi SPECIAL LIVE 2015 WORLD OF BLUE at 日本武道館」を開催した。8000人の観客を前に、人気アニメの主題歌など全23曲を披露。「日本武道館は4年半前からの夢で、今日が決まった日からうれしくて。正直出だしから泣きそうでした。夢を追いかけることができたのは、応援してくれるみんなのお陰です。ありがとう!」とこの日を迎えたことを感慨深げに語った。

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 この日のライブは「青の世界」と銘打たれた。「青」は、藍井エイルさんの名前にちなんだ彼女のイメージカラーで、最新アルバム「D’AZUR」も青という意味。この日のセットリストにも「アヴァロン・ブルー」をはじめ「コバルト・スカイ」「ラピスラズリ」「青の世界」と、青にちなんだ楽曲が多数並び、客席も彼女のイメージカラーである青のペンライトで埋め尽くされた。またワールドツアーを経て開催された武道館公演ということもあり、「世界で見たもの、感じたことを、今日みんなに伝えたい」とも話した。

 1枚目のシングル「MEMORIA」から最新シングル「シューゲイザー」まで、11枚のシングルと「D’AZUR」など3枚のアルバムからそれぞれセレクトした全23曲を披露。人気ゲームのテーマソング「シンシアの光」では、体を折り曲げて頭を振りながら歌った藍井さん。「虹の音」ではビジョンに四季の情景が映し出され、「INNOCENCE」では、花道の先で客席にマイクを向けて合唱になった。また「IGNITE」では、ステージに炎が噴き上がり、レーザービームが客席を照らすなど多彩な演出で魅了した。

 上の階を見上げて客席を指差しながら歌い、ステージを左右に走り回り、振り絞るような熱い歌声を響かせた藍井さん。ヘビーなロックバラードの「Back To Zero」や「クロイウタ」では、しゃがみこんで祈るように歌い上げ、ダークでゴシックな世界を全身で表現した。その後、藍井さんと同じ北海道出身でAo(アオ)というバンドのメンバーである安田貴広さんをゲストに迎え、アコースティックコーナーを展開。「A NEW DAY」では、安田さんがアコースティックギターを弾いて藍井さんの初武道館に華を添えた。

 アンコールでは「初めて武道館に立ったときはイベントで、そのとき私は転びました」と同所での苦い思い出話を披露。キーボーディストで藍井さんの楽曲を多く手掛けている重永亮介さんからは、初ワンマンの打ち上げの席で「3年後に武道館をやります」と宣言していたことも明かされた。ラストの「ツナガルオモイ」では、感極まって涙を浮かべた藍井さん。万感の思いを込めて、北海道弁で「じゃあ、またね」を意味する「したっけ」と観客に呼び掛け、ライブを終えた。

 この日、2016年3月から全16都市をまわるライブハウスツアー「Eir Aoi LIVE TOUR 2016“D’AZUR‐EST”」を開催すること、16年発売予定のゲーム「デジモンワールド-next 0rder-」の主題歌を担当することを発表した。

 <プロフィル>

 11月30日生まれ。札幌市出身。2011年10月、シングル「MEMORIA」でメジャーデビュー。「INNOCENCE」「シリウス」「IGNITE」「ラピスラズリ」 などヒットを連発。これまでに発表した3枚のアルバムも、すべてオリコンチャートで初登場トップ10入りを果たしている。15年7月からは、パリを皮切りに世界ツアーを行い、自身のフェイスブックには世界中から46万超の「いいね!」が寄せられるなど海外からの支持も高い。

 (取材・文/榑林史章)

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