三代目JSB：受賞ラッシュで勢い止まらず　“EXILEの弟分”から急成長で黄金期到来！？

　ダンス・ボーカルグループ「三代目J Soul Brothers from EXILE TRIBE（三代目JSB）」の勢いが止まらない。今月9日に、2015年最も検索数が急上昇した“今年の顔”を表彰する「Yahoo！検索大賞2015」で大賞に選ばれると、14日には「第48回日本有線大賞」を初受賞。そのほか音楽関係の年間ランキングで軒並み年間1位に輝くなどアワード関連を席巻している。“EXILEの弟分”として2010年にデビューし、5年で急成長。まさに今、黄金期を迎えたといえる三代目JSBの今年の活躍を振り返った。

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　三代目JSBは、ボーカルの今市隆二さんと登坂広臣さん、パフォーマーのNAOTOさん、小林直己さん、ELLYさん、山下健二郎さん、岩田剛典さんの7人組。メジャーデビューは10年11月。リーダーのNAOTOさんと小林さん、岩田さんはEXILEのメンバーとしても知られ、昨年は登坂さんが映画「ホットロード」でヒロイン・能年玲奈さんの相手役で俳優デビューを果たした。「子犬系男子」として女性から支持を集める“がんちゃん”こと岩田さんも、石原さとみさんと松下奈緒さん主演の連続ドラマ「ディア・シスター」（フジテレビ系）などに出演。役者としても脚光を浴びた。

　◇ドームツアーに120万人＆アルバム初ミリオン

　そんな三代目JSBにとって大きな転機になったのが、昨年12月末に行われた「第56回　輝く！日本レコード大賞」だ。同年6月にリリースした13枚目のシングル「R．Y．U．S．E．I．」で見事、初の大賞を受賞。AKB48やサザンオールスターズをおさえての載冠に当時、業界内外で驚きの声が上がったが、三代目JSBはこの受賞がフロックではなかったことをすぐさま証明することになる。

　三代目JSBは、15年に入ると1月28日に5枚目のアルバム「PLANET SEVEN」をリリースする。同作は発売初週で約50万8000枚を売り上げ、オリコン週間ランキングで初登場1位を獲得。同グループのアルバムがオリコン1位になるのは「MIRACLE」（13年1月発売）、「THE BEST／BLUE IMPACT」（14年1月発売）に続き3作目となったが、売り上げ50万枚突破は累積含めても初めてだった。自己最高をわずか1週で塗り替えてしまったところに人気の爆発ぶりがうかがえる。

　4月15日に発売した16枚目のシングル「starting over」もオリコン週間ランキングで1位に輝き、これまでシングル自己最高だった「O．R．I．O．N．」（14年12月発売）の累積売り上げ約23万7000万枚を発売初週（約43万9000枚）で更新。その勢いをかって、初のドームツアー「三代目 J Soul Brothers“BLUE PLANET”」を5月27日に福岡でスタートさせると、約半年間にわたって全21公演を開催し、ライブビューイングを含めて120万人を動員。初のドームツアーでの6大ドーム全制覇（福岡ヤフオク！ドーム、名古屋ドーム、京セラドーム大阪、札幌ドーム、西武プリンスドーム、東京ドーム）という史上初の偉業も成し遂げ、その間にアルバム「PLANET SEVEN」も売れ続け、初のミリオンを突破した。

　◇CM、ドラマ、映画主演に声優とメンバー個々でも大活躍

　そのほか、女優の篠原涼子さん主演で9月5日に公開された映画「アンフェア the end」（佐藤嗣麻子監督）に書き下ろしの新曲「Unfair World」を提供。三代目JSBにとって初の映画主題歌で、同曲は登坂さんが出演するカップめん「スーパーカップ」（エースコック）のCMソングに採用された。またCMといえば小林さん、岩田さん、登坂さんの3人が江崎グリコのチョコ菓子「ポッキー」の新イメージキャラクターに起用され、9月から新CMにも登場。ファッションブランド「Samantha Tiara＆Samantha Thavasa」のCMにおける岩田さんの“壁ドン”シーンも話題を集めた。

　役者業に目を向けると、小林さんが2月放送の杏さん主演のスペシャルドラマ「クロハ～機捜の女性捜査官」（テレビ朝日系）でネット住民役で地上派ドラマに初出演し、山下さんが、NHK・BSプレミアムのドラマ「ある日、アヒルバス」で藤原紀香さんの元恋人、俳優の唐沢寿明さん主演で7月期に放送された日曜劇場「ナポレオンの村」（TBS系）で麻生久美子さんの弟を好演。ELLYさんの初主演映画「TRASH／トラッシュ」（権野元監督）も10月24日に公開され、アクションシーンと鍛え上げた肉体美は強い印象を残した。

　また6月公開の劇場版アニメ「攻殻機動隊　新劇場版」（黄瀬和哉総監督、野村和也監督）でのNAOTOさんの声優デビュー、今市さんのソロ曲「ALL LOVE」のドラマ主題歌（テレビ東京系の特別ドラマ「黒い画集　草」）も忘れられない出来事だった。

　◇2016年の成功も約束？　スクリーンでさらに輝く三代目JSB　

　MAKIDAIさん、松本利夫さん、USAさんが年内いっぱいでパフォーマーを卒業するなど現在、過渡期を迎えている“兄貴分”EXILEを、補って余りある活躍を見せた今年の三代目JSB。16年は、14年10月から約1年にわたってカメラが密着した初のドキュメンタリー映画「Born in the EXILE」に加え、岩田さん、山下さん、登坂さん、ELLYさんが出演中の連続ドラマ「HiGH＆LOW～THE STORY OF S．W．O．R．D．～」（日本テレビ系）の劇場版が公開される。さらに岩田さんは、高畑充希さんと共演する初主演映画「植物図鑑」（三木康一郎監督）の公開を控え、三代目JSBとしても、貴家悠さん作、橘賢一さん画の人気マンガを三池崇史監督が実写化する映画「テラフォーマーズ」の主題歌を担当と、今まで以上にスクリーンで輝く三代目JSBを楽しめるだろう。

　このように、来年以降の活躍と成功も約束されたように見える三代目JSBだが、栄光に彩られた2015年を理想な形で締めくくるためにも、30日に行われる「第57回　輝く！日本レコード大賞」での2連覇達成はある意味、至上命題ともいえる。“レコ大V2”は、3連覇を含む最多4回の受賞を誇るEXILEにまた一歩近づき、日本を代表するエンターテインメント集団となるための試金石になるはずだ。大賞候補曲は、アップテンポの「R．Y．U．S．E．I．」とは趣きの異なる“本領発揮”のミディアムバラード「Unfair World」。大賞の行方に注目したい。