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解説:小栗旬、「豊臣兄弟!」信長役で示す人間味とすごみ “天下一統狙う孤高のカリスマ”として抜群の存在感

大河ドラマ「豊臣兄弟!」第6回の場面カット 織田信長を演じる小栗旬さん (C)NHK

 仲野太賀さん主演のNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(総合、日曜午後8時ほか)で織田信長を演じる小栗旬さんが話題だ。2月15日放送の第6回「兄弟の絆(きずな)」では、弟の信勝(中沢元紀さん)を亡くした瞬間、信長が負った心の傷を、いまにも窒息してしまうような壮絶な演技で体現してみせた。そんな小栗さんが、「豊臣兄弟!」の信長役で示す人間味とすごみ。その裏側を探ってみたい。

 ◇堪えきれないように慟哭した信長

 「豊臣兄弟!」は、65作目の大河ドラマ。豊臣秀長(小一郎)を主人公に、兄・秀吉(藤吉郎)とともに強い絆で天下統一という偉業を成し遂げる豊臣兄弟の奇跡を描く、夢と希望の下剋上サクセスストーリー。

 小栗さんにとって「豊臣兄弟!」は、通算10作目の大河ドラマとなる。演じる信長は、大胆で革新的な戦略と非凡なリーダーシップにより領土を拡大し、「天下布武」のスローガンのもと天下一統を目指したカリスマ的武将。立身出世を目指す小一郎(仲野さん)と藤吉郎(池松壮亮さん)兄弟にとって絶対的な主君である。

 一方、当主争いで対立した弟・信勝を自らの手で亡き者(実際に斬ったのは柴田勝家[山口馬木也さん])にしたという苦い過去を持っている。そのトラウマは、1月25日放送の第4回「桶狭間!」のラストでも描かれたが、第6回「兄弟の絆」で、改めて明らかにされた。

 かつて仲の良い兄弟だった信長と信勝。しかし、信勝に謀反の疑いがかかるようになると、ある夜、信勝は刀を手にして信長の前に現れる。憎悪に満ちた目で信長をにらむ信勝だったが、勝家に後ろから斬られ、絶命。その瞬間、堪えきれないように慟哭し、「なぜじゃ、信勝」と亡骸にすがりついた信長の姿も印象的だった。

 ◇制作統括も「予想外」と驚いた

 同シーンの小栗さんの芝居について、「びっくりしました」と驚きを隠さないのは、制作統括の松川博敬チーフプロデューサー。

 「どこから出ているのか分からないぐらいのうなり声で、もうなんと表現したらいいのか、驚きましたし、予想外でした。ある意味、信長の一番深いところというか、素の部分がああいうふうに表現されたことで、『豊臣兄弟!』における信長のキャラクターが規定されたかなと思います。あそこで、冷たい目で信勝を見下ろしている、という芝居もできると思いますが、でもそうじゃない信長なんだなっていう」と振り返る。

 脚本のト書きには「ふいに込み上げた衝動に絶叫する」とあったが、出来上がったものは、予想を大きく超えていた。

 「あのときの、必死に衝動をおさえ、歯を食いしばっている感じとかっていうのは、やっぱり脚本を読んだときの印象と全然違ったので、『脚本を超えたお芝居』だったなと思います」と、小栗さんの俳優としての“すごみ”を実感した松川さん。

 そんな苦い過去とそのときの傷を心に抱えたままの信長役に小栗さんを選んだ理由を聞くと、「『人間くささと弱さ』が表現できて、かつ『迫力と覚悟』みたいなものを感じさせる、その両面を表現できる方ということで、小栗さんにした」と回答。

 さらに「豊臣兄弟と織田きょうだいの対比というのが今作にはあって。織田きょうだいの方は、いまは市(宮崎あおいさん)と信長の関係なのですが、その前には信勝と信長の関係っていう、悲しい兄弟関係があった。大河ドラマの織田信長は、たくさんの方が演じられてこられていて、皆さんそれぞれに信長のイメージがあると思うのですが、この『豊臣兄弟!』においては、小栗さんが適任だったかなと思います。すごく迫力があって怖いけれど、弱さとなんか親しみやすさがにじみ出るところが、なんとも小栗さんらしいところだなと思います」と、“人間味”も評価していた。

 ◇小栗旬が感じたシンパシー

 小栗さん本人は、「豊臣兄弟!」の信長役をどう捉えているのだろうか。

 以前、今回の信長について「非常に合理的で先進的な考えを持った人。しかし、その考えは周囲になかなか理解されず、『誰も自分のことを分かってくれない』という悲しみを心の奥に抱いています」とコメント。

 続けて「『信長としてこうあらねばならない』と自分で自分を縛ってしまうので、本来の自分とかい離するふるまいをしてしまう瞬間がたくさんあるなと感じます。僕もキャリアを重ねて、現場では後輩たちの前でちゃんとしようとしていますが、本当の自分とはやっぱりギャップもあって。そこは、信長にシンパシーを感じる部分ですね」とも語っていた。

 役と自身を重ねつつ、信長の「人間くささと弱さ」「迫力と覚悟」を演技の端々から醸し出し、“天下一統を狙う孤高のカリスマ”として抜群の存在感を放つ小栗さん。視聴者にも好評を博すドラマを、まだまだ引っ張っていってくれそうだ。

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