話題のアニメの魅力をクリエーターに聞く「アニメ質問状」。今回は、人気ゲーム「Fate」シリーズの劇場版アニメ「Fate/stay night[Heaven’s Feel]1.presage flower」(須藤友徳監督)です。アニプレックス企画制作グループ企画制作部の高橋祐馬さんに作品の魅力を語ってもらいました。
ウナギノボリ
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――作品の概要と魅力は?
魅力を一言で言うなら、個人的には“特別なボーイミーツガール”だと思っています。原作であるPC用ゲーム「Fate/stay night」(2004年発売)は、プレーしていくと物語が三つに分岐するのですが、その中の三つ目、[Heaven’s Feel]という名の物語を全3部作でアニメ映画化するその第1章が本作です。正義の味方を志す主人公の衛宮士郎が、ヒロインである間桐桜との関わりの中で、何かを捨て、何かを選ぶ、その始まりを描く“人と人の物語”。見応えのある派手なバトルもありながら、どこか全体的に人の湿り気のある、すてきなお話です。
――アニメにするときに心がけたことは?
心がけはシンプルで“須藤友徳監督の作品愛を信じる”ということです。須藤さんが持つ、生粋の原作ファンである面と、その上での高い客観性。そこから生まれた絵コンテを、(14~15年に放送された)[Unlimited Blade Works]からもさらにアニメーション力を磨き上げたufotableさんが映像化。ワクワクしますよね。
そして完成した作品は、原作の濃密さと湿り気をそのままに、試写会を見終えた人が口をそろえて「すごかった……」とだけ言い残しフラフラになって帰っていく、人から語彙(ごい)力と体力を奪う力と面白さのある、120分の大作映画になりました。日常も、バトルも、すごいです。
また、FGO(スマートフォン用ゲーム『Fate/Grand Order』)チームとは、プロモーション的な面でいろいろなご相談をし、お力をお借りしています。劇場施策など含めさまざまなご協力をいただいており、とても頼もしく思っています。
――作品を作る上でうれしかったこと、逆に大変だったことは?
間桐桜役の下屋則子さんが、楽しそうに過ごされているのはうれしいことの一つですね。桜がヒロインとなる物語なので、アフレコ現場でも、衛宮士郎役の杉山紀彰さんの横に座られる可愛さや、公開に向けたキャンペーンやラジオなどで語る作品や桜への愛はすてきだなと思っています。
大変だったこともたくさんありますが(笑い)、描写的に激しいシーンも多い作品なので、映倫さんに審査をいただく際、視聴中の審査員の方が鉛筆を走らせる音はドキドキしました。おかげさまで、(第1章は)全年齢向け作品です!
――今後の見どころを教えてください。
須藤監督やufotableさんは、次なる第2章に向け進んでいます。ぜひ、楽しみにお待ちいただければうれしいです。
本編以外の今後という意味では、全3部作完成の暁に、ファンの皆さんと打ち上げをしたいなと思っています。場所は、徳島市の新町川沿いにある、徳島こども交通公園。今年の5月に桜の植樹をしまして、そこで皆さんと花見をしながら打ち上げをやれたら最高ですね。そこにたどり着けるように頑張ります。
――ファンへ一言お願いします。
自信を持って世に届けられる作品が完成しました。ぜひ、よろしくお願いします。すごいアニメが見られます。
アニプレックス 企画制作グループ企画制作部6課 劇場版「Fate/stay night[Heaven’s Feel]アソシエイトプロデューサー 高橋祐馬
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