女優の柴咲コウさんが主演し、放送中のNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」が11日、浜松市内でクランクアップを迎えた。柴咲さんは約1年に及ぶ大河ドラマの撮影を「始まる前に1年間、やり遂げられるかなと不安だったけれど、やり遂げられて本当に幸せ。心底ほっとしています。毎日精いっぱい、撮影だけに集中して没頭できた1年だった。集中力が増したかな」と振り返った。
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撮影が終わった直後には「体力が有り余っています。あと1年ぐらいできそう」と笑顔を見せ、その理由を聞かれると「作品からエネルギー、パワーをいっぱいもらった。(共演者に)触発されることもあった。現場で(俳優やスタッフの)みなさんとコミュニケーションを取ることが支えだった」と回顧。つらかったことを聞かれると「忘れちゃいますね。それを充実感が上回っている」と笑顔を見せた。
この日の撮影は、約1年前にロケが行われた浜松市久留女木(くるめき)の棚田で行われ、最終回となる第50回(12月17日放送予定)で放送される、井伊谷(いいのや)の民が、里の豊かな実りを感謝するシーンが撮影された。
柴咲さんは、1年前の撮影を振り返り、同所で撮影したうちの印象的な回に、7話の「検地がやってきた」を挙げ、「直親(三浦春馬さん)も(小野)政次(高橋一生さん)もいて、いろんな課題に取り組んでいく、みんなが若く青い時期だった」と感慨深げ。この日の撮影の心境を「(当時から時間が)一巡りも二巡りもして、直虎が農民の人に見守られながら過ごすという充実感を感じられました」と語った。
この日は花束贈呈とくす玉割りのセレモニーも行われ、菩提(ぼだい)寺・龍潭寺の僧侶、傑山(けつざん)役の市原隼人さん、昊天(こうてん)役の小松和重さんらも出席した。
「おんな城主 直虎」は56作目の大河ドラマで、森下佳子さん脚本のオリジナル作品。幕末の大老・井伊直弼の先祖で、徳川家康の重臣・井伊直政の養母にあたる主人公・直虎(柴咲さん)が、男の名で家督を継ぎ、今川、武田、徳川が領地を狙う中、仲間と力を合わせて国を治め、幼い世継ぎの命を守りながら、生き延びていく……というストーリー。放送はNHK総合で毎週日曜午後8時ほか。
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