西田敏行:“必殺”シリーズ初登場 悪徳商人役で東山紀之と対決 伊藤健太郎、飯豊まりえも

「スペシャルドラマ 必殺仕事人 2019」に出演する西田敏行さん(前)と東山紀之さん =ABC提供
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「スペシャルドラマ 必殺仕事人 2019」に出演する西田敏行さん(前)と東山紀之さん =ABC提供

 俳優の東山紀之さん主演のドラマ「必殺仕事人」シリーズ(ABC・テレビ朝日系)のスペシャルドラマ「スペシャルドラマ 必殺仕事人 2019」に、俳優の西田敏行さんが出演することが17日、分かった。西田さんは“必殺”シリーズ初登場で、商人の上総屋清右ヱ門(かずさや・せいえもん)を演じる。東山さんとはドラマ初共演という。

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 また、俳優の伊藤健太郎さん、女優の飯豊まりえさんらの出演も発表された。伊藤さんは貧しくてもけなげに生きる働き者の弥吉役、飯豊さんは弥吉との結婚を夢見るおたね役で出演する。

 上総屋清右ヱ門は江戸中に人脈を持つ大商人。貧しくてもけなげに生きる働き者の弥吉(伊藤さん)に近づく善人の顔と、悪巧みに利用するため裏で巧妙なわなを仕掛ける狡猾(こうかつ)でどう猛な素顔を持つ。西田さん演じる黒幕・清右ヱ門に立ち向かうのはもちろん東山さん演じる渡辺小五郎で、奉行所に圧力をかけられるほどの大物・清右ヱ門を小五郎は成敗できるのか……。

 「必殺仕事人」は、1972年の「必殺仕掛人」から20年にわたって「必殺」シリーズとして放送された時代劇。2007年に東山さんを主演に迎えて約15年ぶりにスペシャルドラマとして復活し、以降、連続ドラマやスペシャルドラマとしてたびたび放送されている。

 今回のスペシャルドラマには、東山さんをはじめ、「TOKIO」の松岡昌宏さん、「Hey! Say! JUMP」の知念侑李さん、和久井映見さん、遠藤憲一さんという“仕事人”キャストが引き続き出演。また、袴田吉彦さん、河相我聞さん、山下容莉枝さん、松井玲奈さん、林家正蔵さん、近藤芳正さんも出演する。3月10日午後9時放送。

 ◇東山紀之さんのコメント

 ――西田敏行さんと初共演の印象は。

 お芝居では初めてなんですが、実はハタチか21(歳)か……デビューしたばかりの頃、西田さんがパーソナリティーをされていたラジオに、ゲストで出していただいたことがあるんです。その時に、西田さんが「よくいらっしゃいました」と、ものすごく優しくおもてなしをしてくださって、感動したのを覚えています。今回、ドラマで初共演させていただけると聞いた時は、「西田さんが出てくださるの? やったー!!」と思いましたね。すぐ松岡(昌宏さん)に「西田さんが出てくれるらしいよ」って言いました。そしたら松岡も「マジで!」みたいな……、50を過ぎたおじさんとは思えないようなリアクションをしてしまいました(笑い)。目と目を合わせてお芝居させていただくのが以前からの望みでもありましたので、本当にうれしかったです。今回ご一緒させていただいて、また今度ガッツリと組ませていただきたいなという思いがさらに強くなりました。

 ――時代劇への思い入れは。

 京都に通うようになって30年以上になりますが、さまざまな先輩たちと共演させていただきました。特に時代劇は、たくさんの方とご一緒できるんですね。そこで吸収したり経験させてもらったことが、いま生きているなと思います。時代劇という素晴らしい日本文化の一つを絶やしてはいけないし、数は少なくなっていますが、続けていくことに意味があると思います。そして僕は、先輩たちから受け継いだものを後輩たちに渡すという役割も担っていると思いますので、これからも頑張っていきたいですね。

 ――西田さんを“斬った”感想は。

 西田さんが「優しく斬ってね」とジョークで言ってくださったし、こういう機会もあまりないので、思い切ってやらせていただこうと臨みました。いつもより剣のスピードが早かったんじゃないかなと思います(笑い)。西田さんのアドリブのおかげで、“人を斬る”現場なのにすごく笑いが起きていました。その間も、僕は西田さんのお芝居を楽しませていただきました。スタッフの方からは「よく西田さんのアドリブに耐えられるね」と言われましたけど(笑い)。

 ――視聴者へメッセージを。

 平成最後の「必殺仕事人」になります。西田さんをはじめ、素晴らしいキャストの皆様、そしてスタッフみんなの思いがたくさん詰まった作品になっています。新たなキャストの方も加わり、さらにパワーアップした作品をお見せできると思いますので、ぜひお楽しみに!

 ◇西田敏行さんのコメント

 ――東山紀之さんと初共演の印象は。

 テレビやバラエティー番組を拝見していても、東山さんのスタイルがきちっと確立されていて、ブレないですよね。そして凛々(りり)しい! 素晴らしいアクターであるとともに、素晴らしいエンターテイナー。まだまだいろいろなことを学びたいと思わせてくれる、数少ない後輩の一人なので、今回ご一緒できてうれしいです。なによりまず、「“必殺”に出られるんだ!」って、女房に自慢しました。

 ――“必殺”シリーズ初出演で悪人を演じた感想は。

 親父が時代劇ファンで、子供の頃、よく僕を自転車の後ろに乗っけて映画館に連れて行ってくれたんです。6本立てくらいの時代劇を見ていましたね。それで育ったようなものだから、こういう時代劇の現場に来ると、ふるさとに帰ったような、原点回帰したような気がします。それこそ昔、ラジオのパーソナリティーをやっている時に一度ゲストに来ていただいた吉田義夫さんという大悪役の方がいらっしゃるんですが、吉田さんが京都の撮影所から出てくると、子供たちから「あいつ、悪いんだぜ!」って小石をぶつけられたらしいんですよ。その時に“こんなに俺のことを悪いヤツだって思ってくれてるんだ”ってうれしかったと、おっしゃっていたんですね。それを聞いて、悪役をやる人の心根の素晴らしさというのを感じたというか、驚きました。それ以来、時代劇はどちらかというと悪役を中心に見てきましたので、悪役ができるというのは、僕にとって最高にうれしいことです。今回も思いきりやれたと思います。大分いろいろな人を泣かせましたよ(笑い)。

 ――時代劇への思い入れは。

 時代劇というのは現代劇と比べるとコストがかかるかもしれません。でも、その分、万人に喜んでいただける作品ができると思います。子供から大人まで幅広い世代の人に、痛快に感じてもらえるような勧善懲悪の時代劇がもっともっとたくさん増えて、「あいつは悪いヤツだ!」と言える、悪を憎んで正義を愛する子供たちが増えればいいなと思いますね。

 ――東山さんに“斬られた”感想は。

 優しく斬っていただいたので、清右ヱ門は痛みも感じず昇天できたのではないでしょうか(笑い)。人が斬られて殺される現場で笑いが起きるって珍しいことだと思うんですが……、笑わせてしまったみたいです、僕。ごめんなさい(笑い)。言わなくていいような言葉が出てきちゃって、つい……(笑い)。でも、スタッフさんの笑い声が聞こえたのでホッとしました。

 ――視聴者へメッセージを。

 ご存じ、「必殺仕事人」ですから、ご覧いただくと、痛快な気分になれますし、“明日からも頑張ろう”って思える作品になっていると確信しています。そして、すっきりと一日を...いや、この1年をお過ごしください。仕事人の東山さん、凛々しいですよ! 美しいですよ!

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