チャンネルはそのまま!:芳根京子主演のHTBドラマが民放連賞グランプリに

(左から)嬉野雅道プロデューサー、藤村忠寿監督、福屋渉エグゼクティブ・プロデューサー
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(左から)嬉野雅道プロデューサー、藤村忠寿監督、福屋渉エグゼクティブ・プロデューサー

 女優の芳根京子さん主演で今年3月に5夜連続で放送された連続ドラマ「チャンネルはそのまま!」(北海道テレビ放送=HTB)が、2019年日本民間放送連盟賞のテレビ部門グランプリを受賞した。

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 日本民間放送連盟賞は、1953年に創設された歴史ある賞で、学識経験者などによる選考を経た質の良い作品を改めて視聴者・聴取者という別の視点から、ラジオとテレビ別に番組部門全種目の最優秀とそれに次ぐ優秀1番組のそれぞれ8番組を対象に選考を行い、グランプリ・準グランプリを決定。「チャンネルはそのまま!」はテレビ部門テレビドラマ番組で最優秀を受賞していたが、今回はテレビ部門全体のグランプリに選ばれた。

 「チャンネルはそのまま!」は、札幌在住のマンガ家・佐々木倫子さんのマンガが原作で、マンガのモデルとなり取材にも全面協力したHTBが、開局50周年ドラマとして制作。新社屋に移転するタイミングでモデルとなった旧社屋と新社屋の両方を使って撮影を行い、社員も多数エキストラ出演するなど、原作マンガの取材を受けたテレビマンたちが社屋を舞台に実写化した。

 札幌のローカルテレビ局「HHTV北海道★(ほし)テレビ」を舞台に、謎の採用枠「バカ枠」で入社し、報道部の新人記者となった雪丸花子(芳根さん)が、周りを巻き込み旋風を起こす……というストーリーで、飯島寛騎さん、鈴井貴之さん、「TEAM NACS」「ヨーロッパ企画」のメンバーらも出演。「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督が総監督を務め、同局の人気番組「水曜どうでしょう」の名物ディレクターの藤村忠寿さんが監督、嬉野雅道さんがプロデューサーとして参加した。

 グランプリの受賞は、東京都内で11月6日に開催された「第67回民間放送全国大会」の式典席上で発表。「インターネット、スマートフォンでコミュニケーションをとる時代に、テレビの可能性がまだある、とても面白くてためになる、というのが審査員10名の総意。放送局の現場をそのまま使ったリアリティーとコメディー、北海道ならではの自然の中でドラマが展開されるローカリティーに農業と食を合わせて構成されたところが全員の評価につながった」と評価された。

 この日の式典で、トロフィーを授与されたHTBの福屋渉エグゼクティブ・プロデューサーは「ローカル局が連続ドラマを作るのは大変難しいことでしたが、ご縁をいただいた主演の芳根京子さんをはじめとする素晴らしいキャスト、本広克行総監督をはじめとするスタッフと一緒に受賞を祝いたいと思います。ローカルテレビを舞台にしたドラマがこのような賞をいただくことは、テレビがさまざまな課題を抱える中で、きっと何か意味があって、これからテレビを目指そうとする人が増えてくれればうれしいです」と受賞の喜びを語った。

 また、ドラマ全編とメーキングなどの特典映像を収録したブルーレイディスクが、初回放送からちょうど1年後の2020年3月18日に発売され、今年12月25日に予約が開始されることも決定した。

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