広瀬すずさんと櫻井翔さんがダブル主演を務める連続ドラマ「ネメシス」(日本テレビ系、日曜午後10時半)が、6月13日に最終回を迎える。本作では、探偵事務所「ネメシス」の探偵・風真尚希(櫻井さん)とCEOの栗田一秋(江口洋介さん)が、“20年前の事件”の真相解明に迫る様子が描かれてきた。20年という月日を反映させた風真役について、櫻井さんは「今じゃないとできなかった」と話す。本作を手がけた入江悠監督と撮影を振り返ってもらうと共に、21年続けた「嵐」の活動休止を迎えた“今”の率直な思いを聞いた。
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物語は、探偵事務所の“天才すぎる助手”美神アンナ(広瀬さん)の父の失踪をきっかけに動き出した。その謎を解く鍵は、風真が知る“20年前の事件”にあり、毎話、アンナと風真が依頼主の事件を解決するごとに、20年前の事件についても明らかになっていく……と展開してきた。
入江監督は「ドラマで『20年前』という言葉がキーワードになっているので、櫻井さんともそれとなく互いの20年について話すようになって。当たり前ですけど、僕と櫻井さんとでは歩んできた道のりが全然違うんですよ。やっぱり20年間の重みって人それぞれだなと実感したというか。それがうまく風真にも落とし込まれていたと思います」と語る。
一方、櫻井さんは風真役について「今じゃないとできなかった」と吐露。「少し前だったら『20年』を数字でしか捉えられなかった。昨年末に21年続けてきた『嵐』での活動を休止して、だからこそ実感として『20年』を捉えられたというか。たぶん数年前の自分では、もっと表面的にしか演じられなかったと思います」と明かした。
今回の取材はクランクアップ後に行われた。撮影を終えた今、櫻井さんと入江監督は互いにどんな思いを抱いているのか尋ねると、入江監督は「櫻井さんの優しさに救われた現場だった」と感謝を口にした。
「櫻井さんは年齢的に広瀬さん、江口さんの間くらい。きっと櫻井さんの“あり方”で現場の感じがすごく変わってきたと思います。その中で、すごく良い空気を作ってくださって、撮影の後半でスケジュールがタイトになってきたときも、櫻井さんが現場にいるとすごく柔らかい雰囲気になって。ずっとありがたい気持ちで撮影していましたね」と語った。
そんな入江監督に、櫻井さんは「現場がとにかく楽しかった。表現すること、そこに至るプロセスを考えることが、こんなに面白いんだと改めて感じさせてもらいました」と返す。「グループでの活動を休止したことで、何となくそういうのも一旦終わっちゃうのかなと思っていて。監督に導火線を作ってもらったような気がしますし、本当に良いタイミングで『ネメシス』に関わることができたと感謝しています」と率直な思いを伝えた。
今回の対談を通して、さらに櫻井さんのパーソナルな部分に迫った入江監督は「今日こうやってお話ししてみて、櫻井さんが嵐として活動してきた21年の厚みっていうものを実感しました」と感慨。「これまで、いろいろな人の目の前に立って、多くのお客さんの反応を見てこられたわけで。想像しただけでもすごいなと思います」としみじみ。
「21年を経た櫻井さんが生み出すものにすごく興味がありますし、これまでの活動を糧に新しいステージに向かっていく櫻井さんを見てみたい」と期待を寄せた。
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